ＮＥＣ、ＮＧＮ対応ネットワークサービス基盤ソフト「ＮＣ７０００シリーズ」に２製品追加
ＮＧＮ対応のネットワークサービス基盤ソフト「ＮＣ７０００シリーズ」の強化
－ＷｅｂサービスゲートウェイとＦＭＣハンドオーバを実現する製品を提供－
ＮＥＣは、次世代ネットワーク（ＮＧＮ）に対応したネットワークサービス基盤ソフトウェア「ＮＣ７０００シリーズ」の新製品として、通信事業者が様々なネットワークサービスをＷｅｂサービスとして公開することのできるゲートウェイ「ＮＣ７０００－ＷＳ」、およびＦＭＣハンドオーバ（※１）を実現する「ＮＣ７０００－ＶＣ」の２製品を追加し、本日から販売活動を開始いたしました。
「ＮＣ７０００－ＷＳ」は、通信事業者が提供するコールコントロールやプレゼンスなどの各種ネットワークサービスを、ＳＯＡＰ／ＸＭＬ言語を用いたＷｅｂサービスＡＰＩとして公開することのできるゲートウェイ製品であります。本製品をネットワークサービス基盤（Ｓｅｒｖｉｃｅ Ｄｅｌｉｖｅｒｙ Ｐｌａｔｆｏｒｍ； ＳＤＰ）として採用することにより、通信事業者はＩＳＰ／ＡＳＰ事業者や企業等のビジネスパートナーに対して、各サービスのＡＰＩをポリシーベースの管理機能により安全に公開し、サービスプラットフォームビジネスを拡大することが可能となります。また、各サービスのＡＰＩはＷｅｂサービスとして公開されるため、ビジネスパートナーは様々なサービスを柔軟に組み合わせて利用することができます。
一方、「ＮＣ７０００－ＶＣ」は、利用者が異なるネットワーク間を移動した際に、最適な通信経路を自動選択してシームレスな音声通話サービスを実現することのできるソフトウェア製品です。これにより、デュアルモード端末を持つエンドユーザが携帯電話網から無線ＬＡＮ網に移動する際、通話を途切れることなく継続させながら網の切り替え（ハンドオーバ）を実現し、携帯と内線の電話番号を使い分ける必要のない「Ｏｎｅ Ｐｈｏｎｅ」・「Ｏｎｅ Ｎｕｍｂｅｒ」サービスの提供が可能となります。
新製品はいずれも、キャリアグレードの高信頼性を有していることに加え、それぞれの分野において「Ｐａｒｌａｙ Ｘ」（※２）および「ＶＣＣ（Ｖｏｉｃｅ Ｃａｌｌ Ｃｏｎｔｉｎｕｉｔｙ）」（※３）の世界標準に準拠しており、ＮＥＣでは今後世界の通信事業者に向けて積極的な販売活動を展開してまいります。
新製品の価格はいずれも個別見積もりであり、ＮＥＣは両製品合わせて今後３年間に３０システムの販売を計画しております。
新製品の主な特長は以下の通りです。
【 ウェブサービスゲートウェイ「ＮＣ７０００－ＷＳ」 】
１．テレコムウェブサービスの業界標準である「Ｐａｒｌａｙ Ｘ」を採用
通信事業者が様々なリソース（呼接続制御、メッセージ配信機能、プレゼンス、位置情報など）をビジネスパートナー向けに公開するウェブサービスＡＰＩに、業界標準の「Ｐａｒｌａｙ Ｘ」を採用。これにより、キャリアサービスのシステム構成や専門の通信技術・ノウハウのないビジネスパートナーも、グローバル標準に基づいた様々なアプリケーションを容易に開発することが可能。
２．高度な機能拡張性
既存システムとの連携によるものも含め、新たなサービスを追加する際に、運用上必要となる各種ユーティリティ（輻輳制御、統計情報収集、課金用情報収集、アラーム管理等）を共通フレームワークとして利用することが出来るため、導入後の機能拡張が効率的に実施できる。
３．豊富なパートナー管理機能
アクセス制御・ＳＬＡ制御等の豊富な管理機能を搭載しており、ビジネスパートナーに対して通信事業者のリソースを安全に公開することが可能。
【 ＦＭＣハンドオーバ「ＮＣ７０００－ＶＣ」 】
１．３ＧＰＰ（※４）準拠のＶＣＣ（Ｖｏｉｃｅ Ｃａｌｌ Ｃｏｎｔｉｎｕｉｔｙ）方式を採用
ハンドオーバ方式には、世界標準である３ＧＰＰ準拠のＶＣＣを採用。これにより、グローバルにＦＭＣハンドオーバサービスの提供が可能となる。
２．キャリアグレードの信頼性を実現
通信事業者向け次世代通信機器の業界標準規格ＡＴＣＡ（Ａｄｖａｎｃｅｄ ＴＣＡ）に対応するとともに、当社が長年交換機の開発で培った冗長化技術の実装により、高い信頼性を実現。
３．各種セッション制御系機能との組合せが可能
ＦＭＣハンドオーバに加え、通話の接続・切断制御（呼制御）をはじめとした各種セッション制御系機能と組合せて様々なサービスを実現することが可能。
ＮＧＮ構築の動きが本格化する中、通信事業者やサービス提供者にとって、従来にはないサービスをいかに効率的かつ迅速に提供できるかが重要な課題となっております。このたびの新製品は、こうした通信事業者やサービス提供者のビジネス機会を拡大させるものであります。
ＮＥＣでは今後も「ＮＣ７０００シリーズ」を核とした最適なサービス提供環境の創出に注力するとともに、ＮＧＮ上で実現される様々なサービスソリューションを提案してまいります。
なお、ＮＥＣは「ＮＣ７０００シリーズ」を、本年６月１３日～１５日まで幕張メッセで開催される「Ｉｎｔｅｒｏｐ Ｔｏｋｙｏ ２００７」に出展いたします。「ＮＣ７０００－ＶＣ」の動態展示コーナーでは、併せて３Ｇ／無線ＬＡＮデュアル端末をベースとしたＶＣＣ施策端末の展示も予定しております。
新製品の利用イメージについては別紙をご参照下さい。
＊添付資料をご参照ください。
以 上
（※１）ＦＭＣハンドオーバとは、無線および携帯電話のネットワーク間でシームレスに通話の受け渡しを可能とするサービスのこと。
（※２）Ｐａｒｌａｙ Ｘとは、世界の通信事業者や通信機器ベンダなどで構成された「Ｔｈｅ Ｐａｒｌａｙ Ｇｒｏｕｐ」によって規定。電話の仕組みを知らない開発者でも、容易に電話を操作するアプリケーションを開発できることを目的に規定され たＡＰＩの仕様。
（※３）ＶＣＣ（Ｖｏｉｃｅ Ｃａｌｌ Ｃｏｎｔｉｎｕｉｔｙ）とは、３Ｇ／ ＷＬＡＮの両ネットワークへ接続可能なモバイル端末を利用し、音声通話を途切れさせることなく通話ネットワークの切り替えを行う技術。
（※４）３ＧＰＰ（３ｒｄ Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ Ｐａｒｔｎｅｒｓｈｉｐ Ｐｒｏｊｅｃｔ）とは、１９９８年１２月に世界の標準化団体によって開始された、第三世代携帯電話システムの仕様検討・作成を行うプロジェクト。
【 本件に関するお客様からのお問い合わせ先 】
ＮＥＣ ネットワークサービスシステム事業部 川島
電話：０４４－４５５－８２８０