IDC Japan、国内NAS市場動向を発表
国内NAS市場動向を発表
・2006年の国内NAS売上は前年比27.1%増の225億8,400万円
・2006年はミッドレンジ需要が大幅に増加した一方で、エントリー需要が失速
・国内NASの2006年~2011年のCAGRは売上で14.4%、出荷台数で18.3%と予測
IT専門調査会社 IDC Japan 株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、国内NAS市場の2006年の実績と2011年までの予測を発表しました。これによると、2006年の国内NAS市場は、売上が前年比27.1%増の225億8,400万円、出荷台数が同6.5%増の13,567台、出荷容量が同55.0%増の31.7PB(ペタバイト)となりました。また、2006年~2011年の国内NAS市場の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は、売上で14.4%、出荷台数で18.3%と予測しています。
NASが高成長を続けている要因としては、企業が保有する非構造型データ(ファイルデータ)が急増していることや、バックアップデータやアーカイブデータをNASに格納するケースが増加していることが挙げられます。また、NASを導入する業種が、従来からの需要分野である製造業から、教育、通信メディア、情報サービス、医療、金融系などに拡大していることや、大企業だけでなく、中小/中堅企業や大企業の部門/支社などに、ユーザーの裾野が拡大していることも、NASの成長を支えています。
IDCでは、国内NAS市場をより詳細に捉えるため、出荷時のシステム単価によって、ハイエンド(システム価格1,000万円以上)、ミッドレンジ(同250万~1,000万円未満)、ローエンド(同50万~250万円未満)、エントリー(同50万円未満)の4つのクラスに分けています。2006年は、売上、出荷台数、出荷容量すべてにおいて、ミッドレンジの高成長が顕著でした。ミッドレンジNASでは、ハイエンドNASからの需要シフトに加え、需要分野や利用分野が拡大していることが成長を牽引しています。一方、これまで順調に市場を拡大していたエントリーの需要が失速しました。エントリーNAS市場の成長のけん引役であった主要ベンダーの出荷が前年割れとなったことの影響が大きいと思われます。また、IDCが通常NASとして集計を行っていない、PC周辺機器ベンダーが販売するネットワークに直接接続して使用するNAS OSを搭載した高容量/低価格ハードディスク製品の台頭もインパクトを与えていると考えられます。エントリーNASを再び成長軌道に乗せるためには、これまでの製品戦略を見直す必要が出始めています。
IDC Japanストレージシステムズ リサーチアナリストの高松 亜由智は「参入サプライヤーが自社のNASビジネスを拡大するためには、今後成長が見込まれる需要分野を見極め、ターゲットとするセグメントにフォーカスしたきめ細かなマーケティング戦略/製品戦略を実行することが必須となる」と分析しています。
IDCでは2011年の国内NAS市場は、売上で442億300万円、出荷台数で3万1,470台に達すると予測しています。2007年以降も、非構造型データ(ファイルデータ)は急増すると予測され、ファイルアクセスのNASに対する需要が増加すると考えられます。また、国内企業において、ファイルサーバーの統合やディスクベースのバックアップが増加していることや、法規制に伴いアーカイブに対する需要が増加していることも、NASの成長を支えると考えられます。
今回の発表はIDCが発行したレポート「国内NAS市場 2006年下半期の分析と2007年~2011年の予測」(J7400305)にその詳細が報告されています。本レポートでは、2003年~2006年の出荷実績を、売上、出荷台数、出荷容量の観点から調査し、価格帯別、搭載OS別、搭載ドライブインターフェース別に分析を行っています。また、2007年~2011年までの売上と出荷台数を価格帯別に予測しています。
(※レポートの詳細については IDC Japan へお問合せ下さい。)
【レポート概要はこちら】
国内NAS市場 2006年下半期の分析と2007年~2011年の予測
http://www.idcjapan.co.jp/Report/Storage/j7400305.html
<参考資料>
国内NAS市場売上予測、2006年~2011年
※ 関連資料参照
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