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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2007'06.05.Tue

バイエル薬品、「ネクサバール」が肝癌での生存期間44%延長など臨床試験結果を発表

ネクサバール(R):肝癌での生存期間を44%延長
-肝癌で有意に延命効果を示した初めての薬剤-


2007年6月4日―米イリノイ州・シカゴ:バイエル・ファーマシューティカル社(ニューヨーク証券取引所:BAY)とオニキス・ファーマシューティカル社(ナスダック:ONXX)は、本日、ネクサバール(一般名:sorafenib/ソラフェニブ)錠が、肝細胞癌での生存期間を、プラセボ(偽薬)群に対して44%(HR=0.69,p値=0.0006)延長したという臨床試験結果を、第43回米国臨床腫瘍学会(ASCO)にて発表しました。

 国際共同第III相臨床試験SHARP(Sorafenib HCC Assessment Randomized Protocol)は、北米、南米、欧州、オーストラリア、ニュージーランドにおいて、全身投与薬による治療歴のない肝癌の患者さん602人を対象に、ネクサバール錠投与群とプラセボ(偽薬)投与群に無作為に割り付けて検討した試験です。この臨床試験の主目的は、ネクサバール錠投与群とプラセボ投与群の間で、全生存期間を比較することにありました。
 プラセボ群の患者さんでは、全生存期間の中央値が7.9ヶ月であったのに対し、ネクサバールによる治療を受けた患者さんでは10.7ヶ月でした。

 本治験の治験責任医師の代表であるジョセフM.ロベット医師(スペイン・バルセロナ大学病院教授・肝疾患ユニット肝癌治療グループ/ニューヨーク・マウントサイナイ医学校助教授・肝癌部門上級研究員)は、「肝細胞癌の患者さんは何十万人いるともいわれますが、その生存期間を有意に延長することが証明された治療法は、今までありませんでした。今回発表された治験結果は、ネクサバールが肝細胞癌に対する標準治療における第一選択薬に位置づけられるようになることを、明確に示しています」と述べています。

 2007年2月に実施された中間解析において、ネクサバールが主要評価項目である全生存期間の延長を示したという結論を基に、独立した機関である効果安全性委員会(DMC:Data Management Committee)の勧告を受け,バイエルとオニキスは同治験SHARPを早期終了致しました。また、重篤な有害事象の発現について、ネクサバール投与群とプラセボ投与群の間で大きな差は見られませんでした。ネクサバール投与群において、最も多く見られた有害事象は、下痢と手足皮膚反応でした。これらの結果の意義を考え、両社は、米国食品医薬品庁(FDA)および欧州医薬品庁に対して、ネクサバールの肝細胞癌への適応拡大を申請準備中です。

 共同治験責任医師であるジョディ・ブルーシュ医師(スペイン・バルセロナ大学、肝疾患ユニット肝癌治療グループ長/肝疾患ユニット上級顧問/大学病院助教授/カルロス三世衛生局、肝消化器系疾患生物医学研究センター、肝消化器腫瘍部門コーディネーター)は、「がんの研究は大幅に進歩したとはいえ、肝細胞癌で亡くなられる方は増え続けています。今回の治験の結果はこれまでにないほど素晴らしい進歩を示すものであり、治療が困難である肝細胞癌に対し、ネクサバールは、広くその有用性が認められる初めての治療法となるでしょう」と述べています。

 肝細胞癌は、肝癌の中で最も発症頻度が高く、成人に見られる原発性悪性肝腫瘍の90%は、肝細胞癌です(1),(2)。肝細胞癌は、世界で5番目に多く見られるがんで(3)、がんによる死因としては、3番目です(4)。毎年、世界で600,000人以上の方が肝細胞癌と診断され(4)(米国で19,000例(5)、欧州で32,000例(6))、2002年には、約600,000人(米国で13,000例、欧州で57,000例)が、肝細胞癌が原因で死亡しています(7)。米国では、がん全体の罹患率と死亡率は減少していますが、肝癌の罹患率と死亡率は増加しています(8)。


◆ネクサバールの作用機序について
 ネクサバール(R)は、腫瘍細胞と腫瘍血管の両方を標的とし、患者が治療スケジュールを中断しなくてもよい唯一の経口マルチキナーゼ阻害剤です。

 前臨床試験の段階で、腫瘍組織が成長するために重要な、がん細胞の増殖と血管新生の両方に関係する二つのクラスのキナーゼ(RAFキナーゼ、VEGFR-1、VEGFR-2、VEGFR-3、PDGFR-β、KIT、FLT-3、RETなど)をネクサバール(R)が阻害していることがわかりました。また、Raf/MEK/ERKシグナル伝達経路は肝細胞癌に関与しており、ネクサバールはRaf-1のシグナル伝達を阻害することによって、肝細胞癌の治療効果が期待できることがわかりました。

 現在、ネクサバールは、米国、EU諸国を含む50ヶ国以上で、腎細胞癌の治療目的に承認されています。欧州においてネクサバールは、インターフェロンαまたはインターロイキン2が無効であるか、またはこれらの治療が不適当であると医師が判断した場合に、進行性腎細胞癌の治療に使用することが認められています。さらに、国家レベル、あるいは国際レベルの研究機関、政府機関、個々の治験医師により、腎細胞癌のアジュバント治療、進行性悪性黒色腫、非小細胞肺癌、乳癌の治療を含む、様々ながん治療を目的とした、ネクサバールの単剤または併用療法が研究されています。非小細胞肺癌の第III相臨床試験(ESCAPE:Evaluation of Sorafenib,CArboplatin and Paclitaxel Efficacy in NSCLC)では、最近、900名を超える治療歴のない患者さんの登録が完了しました。

 「肝細胞癌は、ネクサバールが奏効性を示した2つ目の『がん』です。私たちは、ビジネスパートナーであるオニキス社と共同で、今回発表したデータを速やかに当局に提出し、適応拡大を申請する予定です。Raf経路をターゲットとする唯一の経口血管新生阻害剤という、ネクサバールがもつ独自の特性を活用するという私どもの戦略が、現在進行している画期的な臨床プログラムをもたらしました。近い将来、より幅広いがんに対する治療に、この経口マルチキナーゼ阻害剤が役立てられるでしょう」とバイエルヘルスケア・ファーマシューティカル社*、オンコロジー治療領域副責任者、スーザン・ケリー医師は述べています。

*バイエルヘルスケア・ファーマシューティカル社は、ドイツのバイエル・シエーリング・ファーマ社の米国法人です。


◆オニキス・ファーマシューティカル社について
 オニキス・ファーマシューティカル社は、分子標的型の新規抗がん剤を開発する企業です。バイエル・ファーマシューティカル社のネクサバール(R)をはじめとして、他社と共同で低分子医薬品を開発しています。オニキス社の開発品や活動など詳細な情報は、オニキス社のウェブサイト(http://www.onyx-pharm.com)を御覧下さい。

◆バイエルヘルスケア社について
 バイエル社の子会社であるバイエルヘルスケア社は、ドイツ、レバクーゼンを本拠とする、ヘルスケアと医薬品業界の革新的なリーディングカンパニーです。同社の世界的な事業活動は、動物用薬品、コンシューマーケア、ダイアベティスケア、医療用医薬品の分野に及びます。このうち、医療用医薬品事業は、バイエル・シエーリング・ファーマ社の名称で運営されています。バイエルヘルスケア社の目標は、人類と動物の健康を促進する製品を開発し製造することです。


◆バイエル・シエーリング・ファーマ社について
 バイエルグループの一員であるバイエル・シエーリング・ファーマ社は、世界的なスペシャリティ医薬品企業です。画像診断薬、血栓止血領域、オンコロジー、プライマリーケア、専門治療領域、ウイメンズヘルスケアの6領域に注力し、研究開発及び事業活動を展開しています。バイエル・シエーリング・ファーマ社は、その革新的な製品で、世界のスペシャリティ医薬品市場における主導的ポジションを目指します。そして、新しいアイディアを活かして医療の進歩に貢献し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に努めます。


*参考文献は添付資料をご参照ください。


※本資料は、6月4日にバイエル・ファーマシューティカル社がオニキス・ファーマシューティカル社と共同で発表したリリースの抄訳です。

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