ローム、携帯オーディオ機器向けデジタル入力Hi-Fi D級ヘッドホンアンプLSIを発売
業界トップの低消費電力を実現!
ロームがデジタル入力 Hi-Fi D級ヘッドホンアンプLSIを開発
半導体メーカのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、MP3プレーヤ、ICレコーダ、電子辞書、デジタルカメラ、ノートPC等の携帯オーディオ機器向けに業界トップの低消費電力を実現したデジタル入力Hi-Fi D級ヘッドホンアンプLSI「BU7839GVW」を開発。電池駆動の携帯オーディオ機器でセットの長時間動作を実現します。この新製品「BU7839GVW」は、2007年5月からサンプル出荷(サンプル価格:1000円)を開始し、2007年9月から当面月産50万個の規模で量産を予定しています。前工程をローム本社(京都市)、後工程をローム福岡(福岡県)で行います。
インターネットによるデジタルコンテンツの配信サービスが普及するなか、フラッシュメモリやHDDを搭載したiPodを代表とする携帯オーディオ機器が爆発的な人気を呼んでいます。ロームは省エネ駆動が可能なD級動作の採用と回路の最適化により業界トップの低消費電力6.5mWを実現したデジタル入力Hi-Fi D級ヘッドホンアンプLSI「BU7839GVW」を開発。またDSPのデジタル出力をD級ヘッドホンアンプのスイッチング駆動信号に変換する回路を1チップに内蔵することで、DAC不要のデジタル入力を可能にしました。このため従来のオーディオDACとAB級ヘッドホンアンプの構成に比べ、消費電力の軽減が実現し、長時間の音楽再生を可能にします。またDSPとの直結が可能なためセットの小型化、部品管理コストの低減に貢献します。
なお、「BU7839GVW」の6.5mWの消費電力は、従来製品の「BU7861KN」の消費電力42.9mWに対して85%の低消費電力化を実現しています。パッケージも4mm角の小型BGAパッケージを採用しており、実装面積で40%減の省スペース化にも貢献します。その他「BU7839GVW」は、従来のデジタル入力D級ヘッドホンアンプLSIにはない起動音低減回路やミュートトランジスタも内蔵しており、外付けのトランジスタなしで立ち上げ時に気になるポップ音も低減できます。またボリウム切り替え時に発生するクリック音を低減する回路も内蔵しています。この回路はレジスタの設定により「即時切り替え」、「ゼロクロス点での切り替え」、そして「ソフト切り替え」からゲイン変更方式を選択可能で、より高品位な音楽再生を実現しているのも特長です。
《BU7839GVWの主な特長》
1) ステレオオーディオDACとヘッドホンアンプの機能を1チップに内蔵
2) デジタルオーディオ入力対応により低消費電力化を実現。デジタルオーディオの長時間再生が可能
3) 起動音低減回路やミュート用トランジスタを内蔵し、立ち上げ時のポップ音を低減
4) Lch,Rch独立に制御可能なデジタルボリウムを内蔵し、ゲイン変更時のクリック音低減のためゲイン変更方式を「即時切り替え」,「ゼロクロス切り替え」,「ソフト切り替え」からレジスタで選択可能
5) 立ち上げ時、立ち下げ時のポップ音低減
6) PLLを内蔵することによりマスター/スレーブのどちらにも対応可能
7) 小型SBGA024W040パッケージ
ロームは「BU7839GVW」の他にも、レギュレータを内蔵しバッテリ直結を可能にしたD級ヘッドホンアンプLSI、デジタル入力対応D級スピーカアンプLSIなど、AV機器から小型携帯機器までご使用いただけるD級アンプのラインアップ充実を進めてまいります。