いすゞ、大型トラック「ギガ」のトラクタシリーズをモデルチェンジ
いすゞ、大型トラック『ギガトラクタ』をモデルチェンジ
~先進視覚サポート技術『VAT』と電子式車両姿勢制御システム『IESC』を標準装備~
いすゞ自動車株式会社(社長:井田義則、以下いすゞ)は大型トラック『ギガ』のトラクタシリーズをモデルチェンジし、6月18日より発売します。
地球温暖化防止対策である改正省エネ法の制定により、輸送の効率化・合理化に加え、CO2排出量削減の決め手としても関心が高まりつつあるトラクタ・トレーラ輸送は、物流の基幹を担う大型トラックの中でも、とりわけ安全性・環境性能等、輸送を取り巻く環境の変化への的確な対応が求められています。
大きな車両重量や連結車特有の車両挙動を行うトラクタ・トレーラの事故は、即重大事故に直結します。そこで、いすゞでは、事故に至る前のドライバー支援を最優先に考え、今回のモデルチェンジでは「予防安全」に関する先進技術を標準化装備と致しました。
新型ギガトラクタは、事故の危険を早期に認識する先進視覚サポートシステムVAT(View Assist Technology)と危険の回避に威力を発揮する電子式車両姿勢制御システムIESC(Isuzu Electronic Stability Control)を標準装備※1 し、定評のある安全性をより高度な次元へと引き上げました。また、全車新長期規制適合・低排出ガス重量車に認定されると共に、重量車燃費基準※2 を達成※3 、環境・経済性にも配慮しました。
大型トラックへの要求品質が高まる今、『ギガ』は、先進の輸送環境の創造に向け、「予防安全」というあらたな挑戦をはじめます。
主な特長は次の通りです。
【 安全性能 】
・ミリ波レーダーを採用した先進視覚サポート技術「VAT」を新規開発し、国内で唯一全車標準装備しました。
・電子式車両姿勢制御システム「IESC」を国内で唯一※4 4×2セミトラクタに標準装備しています。
◆VAT(View Assist Technology)
ASV(先進安全自動車)のキー技術であるミリ波レーダーを採用したいすゞ独自の先進視覚サポート技術「VAT」。ドライバーの安全運転をサポートし、事故の未然防止に貢献します。
▽「ミリ波車間ウォーニング」
ミリ波レーダーによって先行車との車間距離の変化をモニタリングし、追突の恐れがある場合には警報により注意を促し、危険を未然に抑制するための装置です。キーオンと同時に作動し、警報はマルチディスプレイによる表示と警報音によりおこないます。
また、高性能のミリ波レーダーを利用することにより、従来のレーザーレーダー方式に比べて天候に左右されにくい他、レーダーの汚れによる性能劣化にも強く、低速領域においても警報が可能なため、すぐれた検知能力・精度を実現しています。
▽「運転集中度モニター」
高速走行時に、ステアリング操作からドライバー個々の特性を学習し、運転集中度を判断します。集中力が低下したとみなした場合には、マルチディスプレイによる表示と音により、ドライバーに注意を促します。
◆IESC(Isuzu Electronic Stability Control)
EBS(電子制御ブレーキシステム)を進化させたもので、各種センサーがブレーキの踏み込み量、ドライバーのハンドル操舵量、トラクタの横G、トラクタの回転角加速度(ヨーレイト)などをモニターし、不安定な車両状態と判断した場合ドライバーに警報すると共に、エンジン出力、トラクタ側各輪独立ブレーキ、トレーラブレーキを自動で電子制御し、車両姿勢を安定化させます。ジャックナイフ現象や横転といった、連結車特有の挙動を抑制します。
VAT/IESCはドライバーの負担軽減と車両安定性の向上をめざして運転操作を補助する装置であり、車両の限界を超えた走行を可能とするものではありません。VAT/IESCの装着車であっても、非装着車同様の安全運転をお願いいたします。
【 環境性能 】
・全車を新長期排出ガス規制・低排出ガス重量車(PM-10%)認定に適合しています。
・EXZの緩和車と7段TM車、フルトラクタ車を除く全車で重量車燃費基準を達成しました。
・八都県市指定低公害車、「H17良低公害車」、京阪神7府県市低排出ガス車「17 TLEV」に指定されています。
【 商品ラインアップ 】
・40フィート海上コンテナフル積載に対応したトラクタ完成車「Gトラクタ 海コン」シリーズを新たに用意しました。
・バラ積み緩和※5輸送に最適な、軽量・低床6X4エアサスを利用した専用車「Gトラクタ EXY」を新規展開しました。
<目標販売台数>
ギガトラクタシリーズ全体で 1,800台/年
<ギガトラクタ 東京地区希望小売価格>
添付資料をご参照ください。
※1.IESCは4×2トラクタに標準装備
※2.省エネ法の運輸部門の追加対象化により、自動車メーカーは2015年度以降の各年度に国内出荷するディーゼル重量車について、各区分毎に出荷した車両の加重調和平均燃費が目標基準値を達成する必要がある。
※3.TT1カテゴリー(一部車型除く)
※4.セミトラクタの各輪制御を含めたスタビリティーコントロールとして
※5.平成15年10月より、分割可能な貨物の輸送に関して、特殊車両通行許可の許可限度重量が引き上げられるとともに、基準緩和の認定が受けられるようになった制度。