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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2025'03.12.Wed
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2007'02.16.Fri

鹿島、キャットウォークと面格子を一体化させた安全で低コストな壁面緑化工法を開発

高層ビルでも、安全に低コストで壁面緑化

「バーティカル・グリーン・システム」を開発


 鹿島(社長:中村満義)は、高層ビルなどでの高所での壁面緑化でも安全に管理できる新しい壁面緑化工法として、キャットウォークと面格子を一体化させた「バーティカル・グリーン・システム」を開発しました。
 近年、ヒートアイランド現象の緩和や都市景観向上の対策として、壁面緑化が注目されています。自治体でも屋上緑化や壁面緑化の義務付けや補助金の助成などの制度整備が進んでいます。例えば、東京都の「緑の東京計画」では、15年間で1200haの建築物緑化整備を目標としています。
 壁面緑化工法には、壁面にツタを登攀させるタイプの他、最近になって開発されたパネル状の基盤を取り付けるタイプやステンレスメッシュにプランターを組合わせたタイプがあります。それぞれ一長一短がありますが、導入可能植物が限定されることや、基盤の耐久性、維持管理の作業性、高所に適用した際の安定性、排水処理、施工コストなどに課題が見受けられます。

添付資料:従来型の壁面緑化システム


 そこで、当社では、室外に設置されたキャットウォークの下にプランターを組み込み、面状の格子にツル植物などを這わせて緑化する「バーティカル・グリーン・システム」を開発しました。このシステムでは、植物の維持管理の作業は十分な強度を有する面状の格子の内側に設置されたキャットウォークから行えるため、高所作業車などは必要なく、高層ビルでも安全かつ容易に管理を行うことができます。また、従来は屋外側から見た意匠性を重視していましたが、本システムでは室内側からの景観も考慮しています。導入植物は採光を過度に妨げないような植物を数十種類の中から選択し、質感の高い面状格子とつる植物のマッチングを楽しめるようにしています。また、プランターは視界に入らないようにキャットウォークの下部に格納されています。

添付資料:バーティカル・グリーン・システム断面パース


 バーティカル・グリーン・システムの特長は以下の通りです。


○キャットウォーク下部にプランターを格納しているため、作業性や意匠性が向上し、プランター容量も増大

○内側から管理できるため、高層ビルにも適用可能

○植物用の支持材が肉厚のアルミ格子枠のため、耐久性や意匠性が高い

○プランターを二重箱構造にすることで、排水を適切に処理

○導入可能植物は数十種類

○低コストを実現(潅水工事まで含めた施工コストが、従来システムで13~20万円/m2だったのに対し、本システムは10万円/m2)

 このバーティカル・グリーン・システムを、日本工業大学神田キャンパス(設計:波多野純建築設計室)の壁面に適用しました。導入植物については、在来種の中から成長速度や面状格子枠との相性、葉のつき方、コスト、質感などを実験により確認し、複数種選択しました。


 今後、当社ではビルの外壁だけでなく、道路の防音壁など様々な分野にこのバーティカル・グリーン・システムを提案していく方針です。

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