三菱ガス化学、高機能ポリカーボネートの生産能力を増強
ポリカーボネート・ハードコートシートの能力増強について
三菱ガス化学株式会社(本社:東京都千代田区、社長:小高英紀)は、ポリカーボネートシート・フィルムの生産子会社であるMGCフィルシート株式会社の大阪工場において、高機能ポリカーボネートの生産能力を増強することを決定いたしました。生産能力を年産1,200トン増強するもので、2007年6月の商業運転を予定しております。
ポリカーボネートシート・フィルムは、透明性・耐熱性・耐衝撃性が優れていることから、従来、建材から自動車、電気・電子用途に至るまで幅広い分野で使用されてまいりましたが、昨今は国内外においてフラットパネルディスプレイ用シート・フィルムを始めとする高付加価値製品の需要が急速に伸びており、今後とも順調に成長することが見込まれています。
今回増設するシートは、ポリカーボネートシートの表層にアクリル樹脂を積層した多層シート上にハードコートを施した高機能シート(商品名:ユーピロンシートMR58)で、従来のハードコートしたアクリル樹脂に匹敵する表面硬度と耐擦傷性を維持しつつ、ポリカーボネート樹脂の優れた耐衝撃性、耐熱性、透明性を併せ持っていることが特徴です。
昨年7月に携帯電話、デジタルカメラ、ゲーム機、カーナビゲーション等の液晶ディスプレイ用カバーシートとして上市して以来、市場での評価は高く、需要に供給が追いつかない状況であることから、お客様からのご要望に応えるため能力を増強することといたしました。
当社は、コア事業であるポリカーボネートの川下事業の強化するため、シート・フィルム分野に積極的に投資する方針であり、今後とも顧客の多様なニーズに対応した機能性シートを開発、製品化していくことで、同事業を強化・拡充してまいります。