米ケイデンス、アクセラレータ・エミュレータ「Xtreme IIIシステム」を発表
Incisive Xtreme Systems
ケイデンス、ハードウェア・ベースの検証手法における障害を解決
新しいXtreme III システムが、Incisive Design Team family において、
シミュレーションと同様な使いやすさを実現、現行製品と比較して2 倍の性能、
キャパシティ、および密度を達成
電子設計のイノベーションで世界をリードするケイデンス・デザイン・システムズ社(本社:米国カリフォルニア州サンノゼ市、社長兼CEO:Michael J. Fister(マイケル・J・フィスター)、日本法人本社:神奈川県横浜市、社長:川島良一、以下ケイデンス)は、9月12日(米国現地時間)、Incisive(R) Design Team family の製品群の一つとして、Xtreme IIIシステムを発表しました。
Incisive Xtreme III システムは、Incisive functional verification platform 上で稼動する次世代のIncisive Xtreme シリーズのアクセラレータ・エミュレータです。Xtreme III システムは、設計者向けにハードウェア・ベースの検証手法が持つパワーとスピードに、シミュレーションを熟知した設計者が求める使い勝手のよさを兼ね備えた製品です。
Xtreme III システムは、シミュレーションとアクセラレーションの切り替えを大幅に簡素化し、検証マネジメントとデバッグ環境の統合、およびアサーション・ベースのアクセラレーションやトランザクション・ベースのアクセラレーション等の先端の検証手法に対応しています。Xtreme III は、最高密度(volume per gates)を持つアクセラレーション・エミュレーション・システムで、シミュレータに比べ10 倍から10 万倍ものシミュレーション速度、一筐体で最高7200 万ゲートまで対応可能な容量など、従来のXtreme Server のパフォーマンスとキャパシティが倍増されています。
Xtreme III のシミュレーション的かつイベント・ドリブンな環境は、設計チームに検証プロセス自動化機能用のホストとしての役割を提供します。これらの機能には、検証プラン作成からメトリックスを用いたクロージャを管理するためのIncisive Design Team Managerとの統合、SimVision によるシミュレーション・デバッグ環境との統合、そしてSystem Verilog Assertions およびSystemVerilog Direct Programming Interface のサポートが含まれます。さらに、強化されたコンパティビリティ・モードでは、Incisive Design Team Simulator のエミュレーションが可能となり、シミュレーション用コンパイル・スクリプトに対応します。また、シミュレータとアクセラレータ間のホット・スワップ機能、VCD On-Demand 機能、さらには内蔵された動作プロセッサ機能により、設計チームは、容易にシミュレーションからXtreme III システムへ移行することができます。
新しいコンカレント・モードは、設計者がSCE-MI 1.1 を使用して、トランザクション・ベースのアクセラレーション環境を実行し、最大のエミュレーション・スピードを得ることを可能にします。Xtreme III システムのユーザは、Incisive platform の豊富なIP のポートフォリオにより、Incisive Assertion Library、一般的なバス・プロトコル・トランザクタ、そしてSpeedBridge レート・アダプタの充実したライブラリにアクセスできます。
Xtreme III システムは、2 種類の製品を提供しています。一つは、Xtreme III Desktop で、シミュレーション、アクセラレーション、およびターゲットのないエミュレーションに対応したエントリー・レベルの製品です。もう一つは、イン・サーキットのエミュレーション機能を含むXtreme III System です。両製品共、同時に最大12 ユーザまでをサポートし、設計チーム全体に向けた優れたアクセラレーション・エミュレーション製品です。
Xtreme III システムは、2006 年末より出荷が開始されます。
関係者コメント:
Shrenik Mehta 氏(Sun Microsystems 社、Senior Director, Front End Technologies and OpenSPARC program):
「我々は、OpenSPARC project を成功裡に推進していく上で、ケイデンスのIncisive Xtreme III System をXtreme Server 製品上で使用し、2 倍の性能を実現しました。我々はXtreme Server platform をCoolThreads UltraSPARC T1 プロセッサ上に採用し、一兆回の検証サイクルを実行して、設計を確定させる前にSolaris Operating System の起動を確認することができました。」
ケイデンス・コメント:
Steve Glaser(米国ケイデンス、Corporate Vice President of Marketing, Verification Division):
「システム・オン・チップが浸透し、検証作業がますます複雑になっていく中で、設計者のデスクトップ上でパフォーマンスを向上させる要求が高まってきました。Xtreme III シリーズは、予測可能な検証の収束を達成するために必要な先端の検証メソドロジを、様々な設計者が容易に活用することができるアクセラレーションとして、開発されたものです。」
この件に関する問い合わせ先
日本ケイデンス・デザイン・システムズ社
コーポレート・マーケティング部
TEL: 045-475-2311 FAX: 045-471-7772
E-mail: japan_pr@cadence.com