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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2025'03.09.Sun
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2007'03.06.Tue

IRジャパン、照明用HIDランプのバラスト向けにフルブリッジ駆動ICをサンプル出荷

インターナショナル・レクティファイアー

照明用HIDランプのバラスト(安定器)向け駆動ICをサンプル出荷開始

~ フルブリッジ構成で耐圧600V、自励発振器内蔵 ~


 パワー・マネジメント(電源管理)技術で世界をリードするインターナショナル・レクティファイアー・ジャパン(IRジャパン)株式会社(本社:東京都豊島区、江坂文秀代表取締役社長)は13日、一般照明や、野外の街路照明、プロジェクタなどの光源に使うHID(高輝度放電管)ランプのバラスト(安定器)用に、自励発振器内蔵フルブリッジ(*1)駆動IC「IRS2453D」のサンプル出荷を開始しました。当社のハーフブリッジ駆動IC(IRS2153D)2個を置き換えられます。

 この駆動ICは、IR社独自の新しい高耐圧IC製造技術を使っており、ハーフブリッジ回路2個(ハイサイド駆動回路2個とローサイド駆動回路2個)を集積しています。この製造技術によって、従来品に比べて、デバイスの特性、温度安定性、集積密度が向上しています。ハイサイド側の駆動回路がシリコン基板上でフローティング(回路が接地電圧から分離され、浮いている状態)になっており、最大600Vのオフセット電圧を加えられます。

 IRS2453Dには、発振器(CMOS技術を使った「555」タイプ)を内蔵しており、抵抗とコンデンサを外付けするだけで発振周波数を設定できます。抵抗は1kΩ以上、コンデンサは330pF以上を使います。例えば抵抗値を7.15kΩとすると、コンデンサの容量値によって、発振周波数は88kHz~100kHzの範囲で設定できます。抵抗値が36.5kΩのときは19.6kHz~20.8kHzの範囲です。
 これに対して、ハーフブリッジ回路を8ピンSOP(SO-8)に封止した駆動ICを2個使ってフルブリッジを構成する方法では、2つのハーフブリッジ回路を駆動するのに別々の発振器が必要になります。この場合、許容値や温度によって起こるオン時間の変動によって、負荷にかかる電圧が不均衡になり、HIDランプの寿命を短くする場合があります。IRS2453Dは、全温度範囲と全電源電圧範囲にわったって正確にマッチングするように、1つの発振器で2つのハーフブリッジ駆動回路を動作させることで、この問題に対処しています。
 IRS2453Dは、出力を遮断しなければならないとき、遮断命令の入力データをラッチするかしないかを選べます。クロック周期ごとの過電流、負荷の開放、短絡など、さまざまな保護機能を動作させる場合は、入力データをラッチして、再起動されるまで出力をロー・レベルに固定します。これに対して、ラッチしないと、出力を一時的にロー・レベルにできるので、消費電力を減らすためのパワー・マネジメント(電源管理)機能として使えます。外付け部品は不要です。
 デッドタイム(*2)は内部で生成し、標準値で1μsです。クランプ用に電源(VCC)と共通接地(COM)の間に15.6Vのツェナ・ダイオードを内蔵しています。雑音耐性を高めるためにUVLO(低電圧ロックアウト)機能にヒステリシスを持たせました。電源電圧が上昇するときのしきい電圧は11.0V(標準値)、下降するときのしきい電圧は9.0V(標準値)で、ヒステリシスは標準値で2.0V、最小値で1.5Vです。始動時の電流は標準140μA。動作温度範囲は-25℃~125℃。パッケージは14ピンDIPとSOPを用意しました。このICは、HIDランプで必要とされる低い周波数の交流電圧を駆動するように設計されていますが、蛍光灯のバラストや電源のような高い周波数の用途でも使えます。 
 サンプル価格は、14ピンDIP封止品(IRS2453DPbF)と14ピンで幅4mmのナローSOP封止品(IRS2453DSPbF)が各400円、14ピン・ナローSOPのテープ・アンド・リール品(IRS2453DSTRPbF)が420円(いずれも税込み)の予定です。データシートと画像データはIRジャパンのホームページ(www.irf-japan.com)から入手できます。欧州の規制RoHS(特定物質の使用規制)に準拠しています。


<用語説明>
*1)フルブリッジ回路: ハーフブリッジ回路2個を並列に構成したものがフルブリッジ回路です。直流を交流に変換するインバータ回路を構成するときの1つの回路方式です。ハーフブリッジ回路は、2つのゲート駆動回路と2つのスイッチング素子(トランジスタ)で構成します。

*2)デッドタイム: ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETを同時にオフする期間のことです。ハイサイドMOSFETとローサイドMOSFETが同時にオンすると貫通電流が流れてMOSFETが破壊されてしまうことがあるため、これを防止するために同時にオフする期間を作ります。なお、出力回路を2つのMOSFETで構成した場合、上側のMOSFET(電流を供給する役割)をハイサイドMOSFET、下側のMOSFET(電流を吸い込む役割)をローサイドMOSFETと呼びます。

<インターナショナル・レクティファイアー(IR(R))社について>
 IR社はパワー・マネジメント(電源管理)技術のリーダーです。IR社のアナログIC、アナログ/デジタル混在IC、最先端デバイス、電源回路やモーター制御回路の部品やシステムは、コンピュータ、インバータ・モーター搭載の白物家電製品、照明器具、車載用電子機器、宇宙航空用電子機器など幅広い分野において、機器の小型化、省エネ化、高機能化に貢献しています。本社は米国カリフォルニア州エルセグンド。IR社のホームページは www.irf.com 。

注:IR(R)はInternational Rectifier Corporationの登録商標です。当資料に記載されるその他の製品名の商標はそれぞれの所有者に帰属します。

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