花王、「愛犬の食生活(食事とおやつ)」に関する意識実態調査結果を発表
~愛犬の食生活に関する意識実態調査~
愛犬の贅沢な食生活が肥満の一因
■飼い主の半数が、食事のときドッグフードに愛犬お好みの食材をトッピング
■愛犬の肥満の原因の一つは、トッピングやおやつの与えすぎ
花王株式会社(社長・尾崎元規)・生活者研究センターは、「愛犬の食生活(食事とおやつ)」について室内で愛犬を飼っている女性827名の意識実態調査を行い、また室内犬13匹について食生活記録調査を実施しました。
その結果、愛犬の肥満予防のためには、適正カロリー摂取を守ると共に、トッピングやおやつも含めた「総合的な食生活管理」が必要であることが明らかになりました。
■意識実態調査の結果
●ドッグフードにトッピングをした贅沢な食事が一般化
・毎日の食事については、飼い主の94%が市販のドッグフード(ドライタイプが91%;粒状)を与えていました。
・しかし食事内容は、その内の約半数45%の飼い主はドッグフード単独でなく、ドッグフードに肉・野菜などをトッピング(のせるor混ぜる)して与えていました。犬の食事は通常1日2回ですが、トッピングする頻度も毎回が43%、1日1回が26%と、トッピング入りの食事が一般化しつつありました。
・トッピング目的は、「愛犬が喜んで食べる」80%、「栄養バランスの補完」47%、「ドライフードだけだと愛犬が食べない」35%に対し、「人の食事の残りを捨てないため」は13%と少数派でした。
・トッピングの食材は、「栄養バランスの補完」が目的の場合には主に魚類や野菜、チーズやヨーグルトなどの乳製品を、また「ドライフードだけだと愛犬が食べない」という目的の場合は主にウェットフードや鶏のササミなどの肉類と、目的により使い分けていました。なおドッグフードだけでも栄養的には問題ないことから、贅沢な食事をさせているとも考えられました。
●おやつは、甘やかせて与えすぎ?
・おやつ(ビスケットやジャーキー類など)については、飼い主の87%が愛犬におやつを与えており、その頻度は毎日与える飼い主は72%と多いことが分かりました。
・おやつを与える目的は、「ごほうび」のようなしつけを伴う与え方は59%ですが、「愛犬が喜ぶ」47%や「間食」46%などの甘やかせぎみの与え方も多いことが分かりました。
●飼い主の与え方が、犬の肥満に影響
・飼い主の27%は、自分の愛犬が太り気味と思っていました。
・飼い主判断の肥満度と各種項目との関係を調べると、太り気味の愛犬の飼い主は、普通や痩せ気味の愛犬の飼い主に比べ、「ドライフードの計り方が目分量、トッピングをする、欲しがるとおやつを与えてしまう」人が多い傾向が明らかになりました。
■食生活記録調査の結果
●肥満の原因として、カロリーオーバーと、トッピングやおやつへの偏りが影響
・実際に食べている食事やおやつの内容調査とカロリー計算から、「太っているorやや太っている」と判定された愛犬は、「標準」と判定された場合に比べて、適正カロリーをオーバーして食べている場合が多いことが明らかになりました。
・またさらに、「太っているorやや太っている」と判定された犬は、一日の摂取カロリー中のトッピングやおやつが占める割合が、比較的高いことが明らかになりました。
■研究の背景と目的
愛犬を室内飼育する飼い主が6割に達し(ペットフード工業会 2005年)、愛犬の多くは家族の一員として大切に飼われ、愛犬の食と健康への関心も増加していると思われます。
犬用市販フードで最も一般的なドッグフード(粒状のドライタイプ)は総合栄養食として、愛犬に必要な栄養素がバランス良く設計されています。そのため、適正量を与えれば、ドッグフードだけで、栄養的には必要十分な食事になります。
しかし実際の食生活は、主食のドッグフードの他に色々な食べ物が与えられ、愛犬のカロリーオーバーや、栄養の偏りが懸念されています。また近年、愛犬の肥満も問題になっています。しかし、これらの実態の詳細は明らかになっていません。
そこでこの程、愛犬の食生活について、飼い主の意識実態調査と愛犬の食生活記録調査を実施しました。
〔調査概要〕
1.愛犬の食生活に関する意識実態調査
調査方法 : インターネット(WEB)で、質問表を配信し、回答を得た。
調査対象 : 愛犬を室内飼いし、主に本人が食事を与えている首都圏および近畿圏在住の20~60代女性827名
調査期間 : 2006年3月
2.愛犬の食生活記録調査
調査方法 :(1)個別家庭訪問調査で愛犬の肥満状態を確認
(2)食べたものを全て、写真撮影及び日誌形式の記録用紙に記入
(1匹あたり1~3日分、本人記録と写真からカロリー計算)
調査対象 : 室内飼いしている首都圏20~50代女性13名とその愛犬13匹
調査期間 : 2005年4月、8月