ナショナルセミコンダクター、クワッド出力パワーマネジメント・ユニット（ＰＭＵ）を発売
ナショナル セミコンダクター
クワッド出力パワーマネジメント・ユニット（ＰＭＵ）を発売
スペースに制約のあるアプリケーション向けに、デュアル降圧型レギュレータとデュアルＬＤＯを高集積した小型のマルチチャネルＩＣ
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（本社：東京都江東区木場２丁目１７番１６号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金：４２億７５０万円）は、設計者にとって使いやすいパワーマネジメント・ユニット（ＰＭＵ）ファミリの２つの新しい高集積製品を発売したと発表しました。新製品のＬＰ３９０６とＬＰ３９０５は、低電力のＦＰＧＡ（フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ）、マイクロプロセッサ、ＤＳＰ（デジタル信号プロセッサ）などのミッドレンジのクワッド出力アプリケーションの電源として最適で、ともに高効率の降圧型レギュレータと超低ノイズのＬＤＯ（低ドロップアウト）レギュレータを２個ずつ内蔵しています。この高集積によって、システム設計の簡素化とスペース効率の向上を実現します。
ナショナルは、１１月１４日から１７日までドイツのミュンヘンで開催される展示会、Ｅｌｅｃｔｒｏｎｉｃａのブース（ホールＡ４、ブース番号：５０６）で、ＬＰ３９０６とＬＰ３９０５のデモを行います。
ＬＰ３９０６は、プログラマビリティ確保のためのＩ２Ｃ対応インタフェースを内蔵しています。このデジタル・インタフェースは、さまざまな出力電圧を必要とするマルチソリューションに同じデバイスを使用できるフレキシビリティを提供します。変換効率９６パーセントのダイナミック電圧スケーリング機能を搭載しており、マイクロプロセッサなどのデバイスの消費電力を低減し、システム全体の電力効率の最大化を実現します。主な用途の例としては、２個のスイッチング・レギュレータがそれぞれコアとＩ／Ｏをドライブし、２個のＬＤＯレギュレータがそれぞれアナログ機能と周辺機能に給電するという方式の組み込みプロセッサ用の電源などがあります。ＦＰＧＡアプリケーションでは、このデュアル降圧型レギュレータがコア電圧とＩ／Ｏ電圧を、デュアルＬＤＯレギュレータがコミュニケーション・エンジンなどの組み込み周辺ユニットへの補助電圧を、それぞれ供給するといった使い方が可能です。
Ｘｉｌｉｎｘ社のゼネラル・プロダクツ・ディビジョンのシニア・アプリケーションズ・マネージャを務めるＳｔｅｖｅ Ｋｎａｐｐ氏は、「実装面積が小さいＬＰ３９０６は、最適なコスト効率を持つ当社のＳｐａｒｔａｎ－３Ｅ ＦＰＧＡプラットフォームの補完に最高です。」と述べ、さらに「ＬＰ３９０６は、Ｉ２Ｃインタフェースによって完全プログラマブルであり、電源電圧ランプのコントロールが可能です。１個のパッケージに４個のレギュレータを集積したことにより、ディスクリート部品の追加が不要で、Ｓｐａｒｔａｎ－３Ｅのユーザーが先端的なソリューションに求めている、費用効果の高いボード効率のニーズに応えることができます。」と語りました。
ＬＰ３９０６ ＰＭＵの技術的特長
ＬＰ３９０６は、寸法４ｍｍ×５ｍｍの小型の２４ピン・サーマル・エンハンストＬＬＰ？パッケージで提供され、コアおよびＩ／Ｏ電源や補助電源を効率よくドライブする、シンプルで、高効率かつフレキシブルなソリューションを提供します。ＬＰ３９０６は、高効率の集積型１．５Ａ降圧型レギュレータと３００ｍＡリニア・レギュレータを、それぞれ２個内蔵しています。このデュアル降圧型レギュレータは、０．８Ｖから３．５Ｖの広いダイナミック・プログラマブル出力電圧範囲と最大９６パーセントの効率を備えています。この高効率は、ＰＷＭ、ＰＦＭ両モード間のインテリジェントな自動スイッチング機能によって実現しています。デュアル・リニア・レギュレータは、１．０Ｖから３．５Ｖの広いダイナミック・プログラマブル出力電圧範囲を持っています。高速シリアル・インタフェースは、ダイナミック電圧マネジメントやパワーアップ・シーケンシング制御、フレキシブルな設計を可能にします。
ＬＰ３９０６の詳細情報およびサンプルの注文については、http://www.national.com/pf/LP/LP3906.htmlをご覧ください。
ＬＰ３９０５ ＰＭＵの技術的特長
ＬＰ３９０５は、寸法４ｍｍ×４ｍｍの小型の１４ピン・サーマル・エンハンストＬＬＰパッケージで提供され、高効率の集積型６００ｍＡ降圧型レギュレータと超低ノイズの１５０ｍＡリニア・レギュレータをそれぞれ２個内蔵しています。このデュアル降圧型レギュレータは、１．０Ｖから３．３Ｖの固定および可変の出力電圧範囲と最大９０パーセントの効率を持ち、全負荷範囲にわたって最高の効率を達成するためのＰＷＭ、ＰＦＭ両モード間のインテリジェントな自動スイッチング機能を内蔵しています。ＰＷＭモード時には、どちらの降圧型レギュレータも２ＭＨｚのスイッチング周波数で動作し、小型の外付け部品を使用できます。デュアル・リニア・レギュレータは、１．５Ｖから３．３Ｖの出力電圧範囲、低ドロップアウト電圧、低出力電圧ノイズなどの特長を備えています。
ＬＰ３９０５の詳細情報およびサンプルの注文については、http://www.national.com/pf/LP/LP3905.htmlをご覧ください。
ナショナルのパワーマネジメント製品ラインナップ
ｉＳｕｐｐｌｉ社の２００５年度半導体市場シェア調査レポートによると、ナショナルは、電圧レギュレータＩＣの分野においてナンバー１のサプライヤで、その市場シェアは１４パーセントにのぼっています。ナショナルの革新的なパワーマネジメント製品には、クラス最高のリニア・レギュレータ（電源監視および制御、リファレンスＩＣ）やスイッチング・コンバータ（ＤＣ／ＤＣ変換用高耐圧ＩＣ、スイッチト・キャパシタ型コンバータ、ライティング・マネジメントＩＣ、コイル型スイッチング・コンバータ）などがあります。ナショナルはまた、各種アプリケーション用に最良のパワーマネジメント・チップを選択できるようにする、オンライン・ツールも提供しています。ナショナルのＷＥＢＥＮＣＨ？オンライン設計ツールを使えば、回路設計と解析を行い、さらに数日以内に納品されるカスタム設計キットで試作品を製作することができます。ナショナルのパワーマネジメント製品に関する詳細情報については、power.national.com/jpnをご覧ください。
＜価格と供給＞
ＬＰ３９０６と ＬＰ３９０５はすでに出荷が開始されており、１０００個一括購入時の価格はＬＰ３９０６が４００円、ＬＰ３９０５が３００円です。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、http://www.national.com/company/pressroom/gallery/power.htmlで入手できます。
＜商標＞
ＬＬＰ、ＷＥＢＥＮＣＨおよびＮａｔｉｏｎａｌ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントＩＣ、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ／オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測／測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、２００６年５月２８日に終了した２００６会計年度の売上高は２１億６，０００万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社（資本金 ４２億７５０万円）は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路（ＩＣ）の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は１９６９年１１月、従業員数は約１３０名です。
ウェブサイト・アドレス：
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社：http://www.national.com/JPN/
米国本社：http://www.national.com/
＜その他からのお問い合わせ先＞
ＴＥＬ： ０３－５６３９－７３００（大代表）
Ｅ－Ｍａｉｌ： jpn.feedback@nsc.com