大日本スクリーン製造、ベベル洗浄技術搭載のウエハー洗浄装置を発売
半導体業界初のベベル洗浄技術を搭載したウエハー洗浄装置を発売
~非研磨洗浄により、低コストと高生産性を実現~
大日本スクリーン製造株式会社(本社:京都市上京区)の半導体機器カンパニー(社長:末武 隆成)はこのほど、半導体業界初となるウエハーのベベル部の洗浄を可能にする新技術を開発。同技術を搭載した枚葉式ウエハー洗浄装置「SS-3000BC」を、2006年10月から販売します。
近年、半導体業界では回路の超微細化に伴い、成膜、エッチング、CMPをはじめとする半導体製造工程において、ウエハー表面への残さの付着・拡散による歩留まりの低下が課題となっています。また、これらの工程でウエハーのベベル部(端面および隣接する傾斜部分)に付着した汚れがウエハー表面のパターンに及ぼす影響が、特に問題視されてきています。さらに、液浸露光プロセスの普及に伴いパターンがベベル部付近にまで形成されるなど、次世代デバイスの製造プロセスに対応できる洗浄技術の確立が求められています。
今回販売を開始する「SS-3000BC」に搭載されるベベル洗浄技術は、累計1,000台以上の納入実績を持つ当社のウエハー洗浄装置で培った技術を発展させたもので、すでにデバイスメーカーにおける実用的な検証を終え、高い評価を得ています。同技術では、洗浄ブラシを高精度で駆動・制御することにより、薬液洗浄では困難とされているベベル部の汚れを除去。ベベル部の汚れが原因となるロット不良の抑制、バッチ洗浄における前洗浄など、半導体デバイスの歩留まり向上に大きく貢献する技術となっています。
また、洗浄幅の変更が容易なため、規格上ばらつきのあるベベル部形状に柔軟に対応できるとともに、パターンへのダメージを最小限に抑えた洗浄を実現。ウエハーを研磨することなく汚れを除去できるため、コストの削減と生産性の向上を両立できます。さらに、溶剤などの薬液を使用せず、純水のみによる洗浄方式であるため、環境保護にも配慮した装置を実現します。
当社は、今回発売する「SS-3000BC」により、今後20%を超える成長が見込まれるベベル洗浄市場への本格参入を図り、世界トップシェアを獲得しているウエハー洗浄装置の競争力を、さらに強固なものにしていきます。
(※参考画像あり)
洗浄前のウエハーベベル部
洗浄後のウエハーベベル部
<販売開始予定>
2006年10月1日
<国内希望販売価格(消費税別)>
1億2,000万円~1億7,000万円(仕様により異なります)
<目標販売台数(2006年度)>
10台