ホンダ、エタノールでもエタノール混合燃料でも走行可能なブラジル向けHondaシステム「FFV」を開発
ブラジル向け「フレキシブル・フューエル・ビークル(FFV)」を開発
Hondaは、ガソリンエンジンをベースに、エタノール燃料でもガソリンとエタノールの混合燃料(以下、エタノール混合燃料)でも走行可能な「フレキシブル・フューエル・ビークル(FFV)」を開発した。
エタノール混合燃料では、混合割合によって低温始動性への影響度、空燃比や出力などが変化するため、安定した動力性能や燃費、排出ガスレベルを維持することが課題であった。
今回のHondaシステムでは、排気系に取り付けた排ガス濃度センサーの出力からタンク内の燃料性状を推定することにより、エタノール混合燃料のエタノール比率が20%から100%までの対応を可能としながら、ガソリン車と同等の動力性能、優れた低燃費も実現している。さらに、サブタンクを用いたコールドスタートシステムにより、外気温が低い場合の始動性も確保されている。
ブラジルなどで使用されているバイオエタノール燃料は、サトウキビ等の植物を原料としており、これを燃焼した場合に放出されるCO2は、もともと植物が大気中のCO2を光合成により取り込んだもので、大気中のCO2濃度には影響を与えない。よって、石油の代替燃料であると同時に、地球温暖化対策としても注目されている燃料である。
Hondaはエタノール燃料の普及が進んでいるブラジルで、2006年中に、FFVの発売を予定している。
●エンジンスペック (Hondaテスト値)
* 関連資料 参照