日本テクトロニクス、新型サンプリング・オシロスコープ・ソリューションなど発表
テクトロニクス、TDRテストにおいて過去20年間で最高のパフォーマンスを達成
~マルチギガビットのシリアル・データ・ネットワーク解析に最適な
新型サンプリング・オシロスコープ・ソリューション「DSA8200型」を発表~
日本テクトロニクス(取締役社長 鈴木有國 Tel03-6714-3111)は、本日、デジタル・シリアル・アナライザ「DSA8200型」と、リモート・サンプリング・モジュール(TDRモジュール、電気モジュール)、IConnect(r)ソフトウェア新バージョンの販売開始を発表しました。
これらはシリアル・データ・ネットワーク解析アプリケーションの理想的なソリューションです。新しいTDR(Time-domain-reflectometry)モジュールと電気モジュールは、TDRテスト技術において、この20年間で最高のパフォーマンスを実現し、高速シリアル・データ規格に関する厳しいニーズとコンプライアンス要件に応えるものとなりました。
マルチギガビットのシリアル規格が登場し、パワーとタイミング・マージンが急速に低下しています。その結果、今日の高速シリアル設計においては、発生する損失やクロストークの影響を正しく把握するため、時間領域と周波数領域の両面で信号パスやインターコネクトを正確に解析することが必要になりました。PCI ExpressやSerial ATA、XAUI、Infinibandなどの業界標準技術でも、これらの影響の評価やシステムの相互運用性確保のため、Sパラメータやインピーダンスの測定が要求されるようになっています。新型のDSA8200型ソリューションは、TDRパフォーマンスが250%向上し、自動化ツールも備えていることから、シリアル・データ・ネットワークの解析に最適です。DSA8200型は最高のパフォーマンスに加え、最もコスト効果の高いソリューションであり、1Gbpsから12.5Gbpsの現在および今後の差動規格において、Sパラメータを高い再現性で正確に測定できます。
■新たなサンプリング・モジュール
新しい4種類の電気モジュールは、広帯域と低ノイズの優れた組合せにより、低消費電力、高ビットレート化が進む差動信号に対応します。
操作性にも優れており、±250ピコセカンドで行えるチャンネル間やモジュール間のデスキュ、ユーザ選択可能な帯域、小型サンプラなどの特徴を備えています。各チャンネルは、2mのリモート・サンプラを装備し、TDRヘッドをテスト対象デバイス(DUT)のすぐ近くに置けるため、プローブやケーブル、フィクスチャの影響を最小限に抑えることが可能です。これにより測定精度と再現性において、最大のシステム・フィデリティが得られます。80E10型はデュアルチャンネルの真の差動TDRモジュールで、入射立上がり時間が12ps、反射立上がり時間が15psで、帯域は50GHz、ノイズはこのパフォーマンスレベルの製品で最低の600μVrmsとなっています。80E10型は、業界トップの仕様を備え、独立したステップ生成による真の差動測定が可能な完全統合システムとして、この20年間で最大のTDRパフォーマンス向上を達成しました。
この他、TDRモジュールとして、入射立上がり時間18ps、反射立上がり時間20ps、帯域30GHzでノイズが300μVrms80E08型、また、2チャンネル低ノイズ電気モジュールとして、帯域60GHzでノイズ450μVrmsの80E09型、さらに帯域30GHzでノイズが300μVrmsの80E07型を発売しました。
■IConnect新バージョンの主な機能-SパラメータとEZ Z-Lineビューア
IConnectソフトウェアは、ギガビットのシリアル・データ・インターコネクト・リンクにおいて、信号のインテグリティ解析を効果的かつ簡単に行うことができます。IConnectによって、挿入損失と反射損失、反射、アイ・ダイアグラム、ジッタ、クロストーク、リンギングなどの測定が迅速に行えます。IConnect製品シリーズには、IConnectとIConnect Sパラメータ、IConnect MeasureXtractorという3種類の製品があります。IConnectのアプリケーションには、信号パスやインテグリティ解析、インピーダンス特性測定、Sパラメータ(挿入損失と反射損失)、アイ・ダイアグラム・コンプライアンス・テスト、障害箇所の特定などがあります。
新たにコマンドライン・インタフェース(CLI)も搭載され、マルチポートのSパラメータ測定などのコンプライアンス・テスト・ニーズを自動化して、テストの再現性を高めながら、キャリブレーションやテストに要する時間を大幅に短縮できるようになりました。通常、セットアップと実行に数時間もかかるテスト・ルーチンも、CLIスクリプトを用いて自動化することで、数分で実行できるため、生産性が大幅に向上します。
IConnectがサポートするレコード長も拡大され、最大1Mポイントという非常に長いレコードにも対応できるようになりました。1Mのメモリにより、ケーブルなどの細長いデバイスの測定を行う際にも、十分に高いSパラメータ周波数領域分解能と高い周波数が得られます。新しいEZ Z-Lineビューアは、オシロスコープのダイナミックな調整を可能にし、パッケージやプリント基板、オンチップの障害箇所の特定効率を大幅に高めることができます。IConnectはまた、Touchstoneファイルのエクスポート機能にも対応しています。
■新たなDSA8200型メインフレーム
DSA8200型デジタル・シリアル・アナライザは、信号パスの特性評価やコンプライアンス検証の必要性が増している通信やコンピュータ、民生用電子機器の業界向けに設計された、新世代のメインフレーム製品です。DSA8200型は、PCI-Express IIやFB-DIMM II、SATA II、10Gb Ethernetなどの高速シリアル規格における差動チャンネル・インターコネクトの時間/周波数領域における挙動の特性評価や設計検証、コンプライアンス検証を行うために必要な高い精度と柔軟性を備えています。
DSA8200型はTDS/CSA8200シリーズの機能を拡張した製品で、「TDS/CSA8200シリーズ」と同じモジュールとソフトウェアを完全にサポートしています。新しくなったメインフレーム・ユニットには高速プロセッサが搭載され、使い慣れたMicrosoft Windows(r) XPで動作します。フロントパネルにはDVD/CD-RWコンボ・ドライブとUSB 2.0ポートがあり、測定結果やデータファイルの保存や転送が迅速かつ容易に行えます。また、6つのメインフレーム・スロットを備え、拡張性の高いモジュール・アーキテクチャとして、現在および将来の厳しい測定課題に対応する計測器を構成できます。DSA8200型は、最大4つの真の差動TDRチャンネルとして構成することも可能です。これは、オシロスコープ・ベースのシリアル・データ・ネットワーク解析用ツールセットとして最大数です。
新しいDSA8200型メインフレームは、同時発売の新しいTDRモジュールおよびIConnect機能と組み合わせることで、複雑なシリアル・データ・ネットワークの解析と特性把握を実現する、最も統合されたコスト効果の高いソリューションとなります。
■ 販売価格
DSA8200型メインフレーム ¥2,677,500 (税抜 ¥2,550,000)から
TDRモジュール ¥3,444,000 (税抜 ¥3,280,000)から
電気モジュール ¥2,814,000 (税抜 ¥2,680,000)から
IConnectソフトウェア ¥1,012,200 (税抜 ¥964,000)から
テクトロニクスについて
テクトロニクスは、計測およびモニタリング機器メーカとして、世界の通信、コンピュータ、半導体、デジタル家電、放送、自動車業界向けに計測ソリューションを提供しています。60年にわたる信頼と実績に基づき、お客様が、世界規模の次世代通信技術や先端技術の開発、設計、構築、管理をより行えるよう、汎用な計測機器、ビデオ計測機器、ネットワーク計測、監視システム機器を提供しています。米国オレゴン州ビーバートンに本社を置くテクトロニクスは、現在世界19か国で事業を展開しています。詳しくは、 www.tektronix.com をご覧ください。日本テクトロニクスは、米テクトロニクスの100%出資の日本法人です。詳しくは、 www.tektronix.co.jp をご覧ください。
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