丸紅、カタールで石油会社などと共同で世界最大規模の発電事業権を獲得
カタールで世界最大規模の発電事業権を獲得~丸紅の保有電力資産は1000万キロワットに~
丸紅株式会社(以下「丸紅」)は、カタール国ドーハ市近郊に位置するメサイッド工業地区において2000MW(200万キロワット)の発電設備を新規建設し、この設備をカタール石油(Qatar Petroleum、以下「QP」)、カタール発電造水会社(Qatar Electricity&Water Company、以下「QEWC」)と共同で所有・運営し、電力を25年に亘ってカタール水電力公社に供給する事業権を国際入札を通じて獲得、発注確約書など関連契約を10月15日調印致しました。
総事業費は約23億ドルで、2000MW(200万キロワット)の新規発電建設を伴う民活発電案件(IPP)としては、世界最大規模の事業となります。丸紅は入札上の規定に従い、今後12月にはカタール水電力公社との売電契約書、QP/QEWCとの合弁契約書などの調印、速やかにQP,QEWCと共同で事業会社を設立し、2010年4月の発電設備の完工を目指します。丸紅は海外IPP事業を中核事業と位置付けておりますが、本件の受注により丸紅の保有・取り扱い電力規模は10,000MW(1000万キロワット)を超える規模となります。
事業、契約の詳細は以下の通りです。
契約相手先:
カタール水電力公社 (Kahramaa)
設備所在地:
メサイッド工業地区(ドーハ市の南方約50km)
契約内容:
2000MWの発電設備を建設し、完工後25年間所有・運営し、25年後に設備を無償譲渡する。所謂BOOT(Build,Own,Operate&Transfer)方式
建設請負契約相手先:
IBERDROLA Ingenieria y Construccion,S.A.U.※
建設請負契約納期:
2010年4月
事業主体:
丸紅40%、QP20%、QEWC40%
※発電設備の新規建設は、Spainの大手発電事業者Iberdrolaの100%子会社で、建設請負契約に豊富な経験を有するIberincoが担当します。
丸紅は、2006年4月、8月に実施された売電・売水事業権の国際競争入札に単独で参加、その後の技術評価・商業評価を経て事業権獲得に至りました。価格に競争力があったことに加え、丸紅の豊富なIPP事業者としての実績、また丸紅が出資参画しているカタールのエネルギー分野において培った信頼関係が高く評価されました。
丸紅は、2005年1月にアブダビにて30億ドルの世界最大級の発電・造水事業の事業権を獲得、また05年8月にはサウジアラビアにて11億ドルの発電・造水などの事業権を獲得しており、中近東地域における大型発電事業の連続受注になります。
今後この地域では同種の新規案件が多数計画されており、丸紅は引き続き積極的に優良案件の受注に努める方針です。
尚、必要資金の大半はプロジェクト自体の収益性を担保としたプロジェクトファイナンスにて調達する予定で、民間銀行等に融資供与の検討を依頼しております。
以上