米アプライドマテリアルズ、先進的歪み技術を利用した高機能薄膜製造装置を発表
アプライド マテリアルズ
45nm トランジスタを高速化する業界最先端の歪み技術を発表
アプライド マテリアルズ(Applied Materials, Inc., Nasdaq:AMAT、本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、社長兼CEO マイケル・スプリンター)は5月15日(現地時間)、Applied Producer(R) Celera(TM) PECVDを発表しました。この装置は先進的な歪み技術を利用して、45nmノード以降の高速トランジスタ製造に求められる高機能薄膜を実現します。
この装置は、アプライド マテリアルズ独自の紫外線キュア装置 Nanocure(TM) UVと機能強化された窒化膜成膜チャンバを組み合わせることにより、引っ張り応力を30%以上増強(当社比)して業界トップレベルの1.7GPaを達成するほか、2.0GPa以上に強化することも可能です。この成膜チャンバでは最大圧縮応力3.5GPaの膜も形成可能で、SiGeリセス型ソースドレイン構造を利用すれば駆動電流(PMOS)を85%以上改善することができます。
Producer Celeraは、マルチステップの成膜とキュアを一貫工程で行うことにより、NMOSデバイスのPECVD膜の引っ張り応力を業界最高レベルに高めています。全プロセスは外気に触れることなくin situで行われるので、デバイスの信頼性と性能は最大限に高まります。
アプライド マテリアルズのシニアバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー(シンフィルムグループ)、ファハド・モガダムは次のように話しています。「Producerは、歪み誘起窒化膜の形成と紫外線キュアプロセスを一つのプラットフォーム上に統合した初のシステムです。NMOSデバイスでは引っ張り応力が高いほど大きな利点が得られるので、Producerのこうした特長はチップ性能向上のバリアを打破し、決定的な差別化をもたらします」
一般に歪み技術による多層膜は、最先端デバイスにおいてトランジスタの駆動電流を高め、速度と電力消費性能を最適化するために用いられます。歪み膜を新しいHigh k/メタルゲート技術と組み合わせることで、半導体製造を45nmノード以降にスケーリングすることが可能となり、ムーアの法則が維持されます。
アプライド マテリアルズは、歪み技術ソリューションの分野で世界水準の技術を幅広く取りそろえ、業界をリードしています。Producer Celeraの窒化膜層と応力記憶技術を組み合わせることによる相加的な歪み効果は、駆動電流をさらに高め、より高速で低消費電力のトランジスタを実現します。Applied Producer HARPは、STI(浅溝型素子分離)やPMD(プリメタル絶縁膜)において歪み誘起膜の形成を可能にします。SiGeリセス型ソースドレインを形成するApplied Centura(R) RP Epiは、100%選択的プロセスを通じて駆動電流を60%以上高めます。歪み技術はロジックデバイスの性能を高めるほか、リーク電流を減少させ、不揮発性メモリーデバイスのデータ保持時間を改善します。詳細については http://www.appliedmaterials.com/products/producer_stress_nitride_4.html をご参照ください。
アプライド マテリアルズは、Nanomanufacturing Technology(TM) ソリューションのグローバルリーダーとして、半導体デバイス、フラットパネルディスプレイ、太陽電池などの製造装置ならびに、サービス、ソフトウェア製品を幅広く提供し、ナノマニュファクチャリングテクノロジーを人々のライフスタイル向上に役立てています。
詳しい情報はホームページ: http://www.appliedmaterials.com/index_6.html (日本語)でもご覧いただけます。
このリリースは5月15日米国においてアプライド マテリアルズが行った英文プレスリリースをアプライド マテリアルズ ジャパン株式会社が翻訳の上、発表するものです。
アプライド マテリアルズ ジャパン株式会社(本社:東京都、代表取締役社長:渡辺徹)は1979年10月に設立。大阪支店ほか15のサービスセンターを置き、日本の顧客へのサポート体制を整えています。