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2025'08.27.Wed
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2007'01.06.Sat

清水建設、磨耗が少なく従来の3倍の長距離掘進が可能な「長寿命カッタビット」を開発

磨耗が少なく、従来の3倍の長距離掘進が可能な「長寿命カッタビット」を開発

―長距離シールド工事を無交換で施工でき、工期15%の短縮を実現―


 清水建設(株)<社長 野村哲也>はこのほど、磨耗が少なく、従来の3倍の長距離をシールド掘進できる「長寿命カッタビット」を開発・実用化しました。本カッタビットをシールド機に取り付ければ、カッタビットを交換することなく、長距離シールド工事を施工できるため、工期15%の短縮を実現しました。今後当社は、長距離・高速施工が求められる道路トンネル工事などへ、本カッタビットの採用を積極的に事業者らに提案していく考えです。

 シールド機のカッタビットは一般に、一定距離を掘進すると、カッタビット先端のチップに磨耗や欠損が発生。このため長距離のシールド工事ではカッタビットの交換が必要です。一般的なシールド工事のカッタビットの交換は、立坑を築造してからシールド機のカッタ部分を立坑内に貫入して行う方法や地山を地盤改良してシールド機側から掘削して行う方法などがあります。しかしカッタビットの長寿命化に成功すれば、これら交換自体が不要となり、長距離シールド工事のコスト・工期を縮減できます。

 今回開発した「長寿命カッタビット」は、超硬合金製チップの素材として、耐磨耗性で非常に優れたE2材を、耐衝撃性を有するE5材で包み込むことで、両素材の長所を兼ね備えたチップとしたことが最大の特徴。従来のカッタビットに比べて耐磨耗性を3倍に高めており、カッタビットの磨耗が大きい礫質土などの掘削現場では、従来ビットは1.5~2kmが掘削限度であるのに対し、本カッタビットは、3倍以上の5~8kmを掘削することが可能です。

 また本カッタビットの性能は、都市部の地下鉄工事現場における実掘削で確認済み。実掘削した地盤は、洪積層の粘性土・シルト、礫質土、砂質土と多様でしたが、カッタビットの摩耗は従来ビットに比べ1/3~1/4と少なく、また欠損箇所がないことも確認しました。

≪本カッタビットの特徴・メリット≫

1.本カッタビットの素材及び構造
 Exは、超硬合金に関する規格で、xの数値が低いほど硬度が増すことを示します。E5材は従来から使用されているチップ素材。E2材は耐磨耗性の点でE5材の3倍優れている一方、衝撃によって欠けやすい性質を持っています。本カッタビットは、E2材のコア数本をE5材で囲う形状とすることで、両素材の長所を兼ね備えることに成功。従来のビットと比べ耐衝撃性は同等以上、耐磨耗性は3倍以上優れています。E2材をチップ材に採用したシールド機のカッタビットは、今回が初めてです。

2.本カッタビットの加工に成功
 これまでシールド機のカッタビットに採用できた最も固い素材は、E3材でした。これは、超硬合金が固くなるほど、母材と超硬合金チップとの加熱接合部が大きく歪んでしまい、採用できる固さの超硬合金に限界があったからです。この限界を克服するため、本カッタビットでは、母材とチップの間の緩衝材に、比較的軟らかいE6相当の超硬合金を使用。これによって、従来は困難だった「E2材の接合加工」や「チップの大容量化」に成功しています。

3.メリット
 延長5kmの長距離シールドトンネルを掘削する場合、従来カッタビットは2回以上の交換作業を必要となりますが、本カッタビットは無交換で施工できます。その結果、カッタビットを交換する場合に比べて、立坑築造や地盤改良などの工程がなくなるため、工期を15%縮減できます。

以 上

≪参  考≫

1.超硬合金
 硬質の金属炭化物(炭化タングステン)の粉末をベースにしてコバルトやニッケルなどの鉄系金属を加えて粉末を焼結した合金。ダイヤモンドに次ぐ硬さがあり、鉄に比べて数十倍の耐摩耗性を持っています。

2.超硬合金に関する規格
 ExはCIS規格(超硬工具協会の規格)です。
 数字が小さくなるほど、硬くなりますが、衝撃を受けた場合、欠損し易くなります。土砂に対する耐摩耗性はE5材に対して、E3材で2倍、E2材で3倍。

3.カッタビットの構造及び素材
 カッタビットは通常、「母材」と呼ばれる鉄材の先端に、超硬合金製チップを取り付けたものです。超硬合金製チップは一般的に、CIS規格のE5材を使っています。カッタビットの長寿命化には、より硬い超硬合金を使うことなどが必要ですが、カッタビットの製造段階で、母材と超硬合金を加熱接合した時の歪が大きくなるため、最も固い素材でE3材が限界でした。

従来の3倍の長距離屈伸が可能な「長寿命カッタービット」
(※参考画像あり)



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