ヤマハ、最新のエフェクトプログラムを標準装備したデジタルプロダクションコンソールを発売
最新鋭のエフェクトプログラムを標準装備したデジタルプロダクションコンソール
「DM2000VCM」
オープンプライス 2006年9月発売予定
ヤマハ株式会社(静岡県浜松市中沢町10-1、社長:伊藤修二)は、「VCMテクノロジー」を始めとする高品位なエフェクトプログラムを標準搭載したデジタルプロダクションコンソール「DM2000VCM」を発売いたします。
<価格と発売月>
品 名:デジタルプロダクションコンソール
品 番:DM2000VCM
希望小売価格(税込):オープンプライス
発 売:2006年9月
<製品概要>
往年の銘機と呼ばれるビンテージコンプレッサー、EQ、オープンデッキなどの特性をパーツレベルでモデリングする独自技術「VCMテクノロジー」を始め、様々な高品位エフェクトを「DM2000VCM」は標準搭載し、音楽制作、ポスプロ、放送、ライブ/SRまで幅広いユースでご活用いただけます。
<製品の主な特長>
■アナログ回路を忠実に再現したコンプレッサーとEQ
「VCMテクノロジー」をもとにアナログ回路を忠実に再現。
◆VCM(Virtual Circuitry Modeling)テクノロジー
ヤマハ独自の技術であるVCMテクノロジーは、アナログ回路の特性やアナログテープの磁気特性を、トランジスターやテープヘッドなどの素子レベルでモデリングする技術です。周波数特性や非線形特性を厳密に解析することによって、アナログならではの飽和感までも忠実に再現することを可能にしております。
<COMP276>
「COMP276」はVCMテクノロジーにより、レコーディングスタジオで定番とされているチューブコンプレッサーの飽和感とトランジスター世代のコンプレッサーのファーストレスポンス、周波数応答を、1台で併せ持つようにデザイン。ドラムやベースのサウンドデザインに最適な、ヴィンテージ特有の太く芯のある音を実現します。
<COMP260>
「COMP260」はライブSRにおける定番モデルのVCA技術とRMS検出技術のモデリングから生まれたコンプレッサーです。一連の製品では固定であったアタックやリリースタイムを可変とし、初期状態ではプリセットの状態を再現。なじみ深いルックスと、パラメーターの配置はそのまま、トップSRエンジニアの監修により、各パラメーターをライブSRに最適化した設計となっております。
<EQ601>
「EQ601」は1970年代のアナログEQの効きを徹底的に追求いたしました。従来のデジタルEQと違い、TYPEによっては当時のイコライザーの歪み感まで含めてモデリングし、アナログEQの周波数特性を忠実に再現しております。また周波数特性ウィンドウでは周波数特性を確認できるだけでなく、プロット上のドットをドラッグすることで操作できます。もちろんノブによる設定も可能で、振幅方向のズームアップ/ダウンも行えます。
「COMP276S」は「COMP276」のステレオモデル、「COMP260S」は「COMP260」のステレオモデルとなっております。
■往年の銘機を忠実に再現したテープサチュレーション
「OPEN DECK」は往年の銘機の業務用オープンリールテープレコーダーとテープの磁気特性をVCMテクノロジーによって忠実に再現したテープサチュレーション。アナログのテープデッキでの録音/再生はピークレベルを抑え、帯域感を整える作用があるために、コンプレッサー的に使用されることが多く、「OPEN DECK」でも同様の効果を実現しています。
エミュレートしているデッキは、Swiss'70、Swiss'78、Swiss'85、American'70の4機種。録音側、再生側個別に自由に組み合わせて選べるのも大きな特長で、テープスピードの切り替えも可能。さらにオープンリールのテープタイプをMODERN /VINTAGE と切替えることで飽和感とマージン特性を選択できます。「OPEN DECK」は、従来ハイエンドスタジオでしか用いることのできなかったトッププロならではのテクニックを、オンボード機能として容易に再現する強力なツールです。
<OPEN DECK>
■SPX2000に搭載された新アルゴリズムのリバーブ「REV-X」
マルチエフェクトプロセッサー「SPX2000」の新規アルゴリズムのリバーブプログラム「REV-X」を搭載。「REV-X」は、従来のリバーブプログラムから格段の進歩を遂げた高密度で豊かな残響の音質、滑らかな減衰に、可変ルームサイズ等の豊富なパラメーターを持った新世代リバーブです。「REV-X」には高密度に大空間の響きを表現したHALL、リアルな部屋での残響を誇るROOM、ボーカルの質感を最大限に引き出すPLATEと3つのタイプを内蔵しています。
<REV-X>
■サラウンド制作やポストプロダクションを支援
サラウンドやポストプロダクションの制作において、これまで複雑な作業が必要であった効果を、スピーディな操作で実現するまったく新しいエフェクトツールのパッケージです。
◆iSSP(Interactive Spatial Sound Processing)
iSSPとは、ヤマハ独自の新しいサラウンドエフェクトです。これからのサラウンドエフェクトに求められるリアリティ、操作性、独創性に関わるテクノロジーを徹底的に追求することで、従来にない音場定位感や音源移動感をシンプルなオペレーションでシミュレーショントすることを可能にしています。
<ROOM-ER>
「ROOM-ER」は壁面の反射音と、音源の指向特性等の物理現象を解析し、実際の音源の移動速度、距離、向き、壁との位置関係等を忠実に再現することにより、距離感や移動感をリアルに再現するサラウンドパンナーです。
<AUTO DOPPLER>
「AUTO DOPPLER」はパンニングとディレイを組み合わせて、架空の音像を作り上げる新感覚のサラウンドパンナーです。
<FIELD ROTATION>
「FIELD ROTATION」はサラウンドミックスされた音像イメージを移動・回転させることにより、映像への没入感をよりリアルに表現する新感覚のツールです。
■「VCMテクノロジー」で往年のギターエフェクターの銘機を忠実に再現
音楽制作シーンで人気の高い往年の銘機のエフェクターを、「VCMテクノロジー」により忠実に再現しました。
<MAX100>
「MAX100」は1970年代に登場し、現在もリイシューモデルが生産されている銘機のモデリング。LFOの挙動までもモデリングしており、変調が早いときと遅いときのバランスもリアルに再現します。1970年代当時と部品や回路が違うなど、物理的な壁を越えられないハードウェアモデルに対し、当時の回路、部品の再現にこだわった「MAX100」は、1970年代のままのサウンドを獲得しています。
<VINTAGE-PHASER>
「VINTAGE-PHASER」は特定のモデルの再現にこだわることなく、フェイザーに求められるサウンドメイキングを極めて高い自由度で実現したモデルです。段数とモードの設定で、全く違ったタイプのフェイザーになるフレキシビリティを獲得。モノラル版とステレオ版の2タイプを用意しています。
<DUAL PHASE>
「DUAL PHASER」もVCMテクノロジーを駆使し、多くのギタリストに今も愛用されている銘機を再現。2台のフェイザーと2台のLFOを色々な接続方法で使用することができます。このモデルもLFOの挙動までモデリングしており、変調が早いときと遅いときのバランスも極めて実機に近づけることができました。
*以下、図入りの主な特長・仕様は添付資料をご参照ください。