米アコロジクス、「AC-100」の歯周病治療における一回目のフィージビリティ試験結果を発表
アコロジクス、AC-100の歯周病治療における一回目のフィージビリティ試験の結果を発表
米国カリフォルニア州ヘイワードに本拠を置くバイオ医薬企業、アコロジクス・インク(以下、アコロジクス)は、本日、歯周病治療におけるAC-100の臨床第二相フィージビリティ試験を完了した、と発表しました。AC-100は、ヒトの骨・歯の組織から発見されたタンパクの一部の構造に由来する新規合成ペプチドです。
AC-100は、高い安全性を示しましたが、今回の試験で用いられた投与量は、研究者が歯周病を治療する示適量と考える量を超えていたために、擬似薬に比べて有意に歯槽骨を再生するには至りませんでした。
アコロジクスの研究開発担当上級副社長であるデイヴィッド・ローゼン理学博士は、「我々は、この一回目のフェーズII試験から多くを学ぶことができ、次回のフェーズII試験で、歯周病治療における最適の投与方法が確立出来るであろうと信じるに至りました。」と述べ、さらに、「この新しい治療法は、同様または類似の条件下でさらなる試験を継続する価値のあるものです。歯周病は、全世界で数百万人が罹患しており、歯を支える骨と歯周リガメントが長時間にわたって衰退し、最終的に歯の喪失に至る疾患です。」と述べました。
本試験は、実際に歯周欠損があり歯周手術を要する40名の被験者において実施されました。欠損部位の治療は、AC-100または擬似薬(生理食塩水)を含むコラーゲンスポンジの単回投与によって行われ、治療後6ヶ月間の追跡調査を実施しました。本試験では、AC-100の安全性及び歯槽骨と他の軟組織の再生効果についての評価が行われました。また、骨再生パラメータの測定を目的とした新規の高感度歯科CT装置の評価、及び当該装置による測定結果と再度の歯周手術を要する従来の臨床測定法による測定結果との比較も実施しました。
ローゼン博士は、「CTを用いて測定した骨再生パラメータと二度目の歯周手術によって測定した骨再生パラメータとの間に高い相関が認められ、将来実施する臨床試験においては、骨再生評価のための2度目の外科手術が不要となり、試験の大幅な簡略化及び迅速化につながる可能性があります。」とも述べています。
アコロジクスは、先ごろ、歯の欠損部分(擬似虫歯)の生物学的な治療法として、AC-100を用いたもう一件の臨床第二相試験を実施し、その結果を、オーストラリアのブリスベンで開催された国際歯科学会(IADR)年会において発表しました。同試験では、AC-100を歯の欠損部位に直接投与することによって新規象牙質(歯髄を保護しエナメル質を支える硬組織)の形成を促進する、という目的が、達成されました。この歯の試験においても、AC-100は高い安全性を見せています。
アコロジクスについて
アコロジクスは、慢性腎不全、腎性骨異栄養症、骨の修復及び再生、歯周病、一般の歯科及び口腔治療、などの「オステオ・リーナル」(骨及び腎臓)領域の疾患を対象とした革新的な治療薬の開発、及びに商品化を目指しているバイオ医薬企業です。アコロジクスは、パートナーである東レ株式会社と共に、透析患者における尿毒症性掻痒症の治療薬であるTRK-820の商品化に向け、現在臨床開発を実施しています。本品目に関しては、現在欧州において検証的臨床第三相試験が進行中であり、米国においても、臨床第三相試験が計画されています。さらに、歯科、歯周病、整形外科用途で開発中の新規小ペプチドAC-100(デントニン)については、先ごろ歯の修復治療、及び歯槽骨の欠損修復に関する2件の臨床第二相試験を終了し、現在次の臨床試験に関する計画が進行しています。また、アコロジクスは、慢性腎不全における高リン血症及びその二次的な疾患を治療する、AC-200(フォスファトニン)も開発中です。弊社詳細については、弊社のウェブサイトhttp://www.acologix.comをご覧ください。
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