NECとエンプレックス、市川市役所に市民アンケートシステムを納入
全国初、市川市役所で地域通貨と連携する市民アンケートシステムが本格稼動
~市民の自発的な市政参加と行政サービスの強化を実現~
NECとエンプレックス(注1)は共同で市川市役所に対し、市民アンケートシステムを納入いたしました。市川市では、本システムを用いて「市川市e-モニター制度(愛称:eモニ)」を実施しております。
「eモニ」は、(1)事前登録した市民を対象に、行政に関するアンケートをWeb上で実施し、市民からの回答をリアルタイムに分析・公開する、(2)アンケート回答者にはポイントが付与され、それらポイントは河川ごみ掃除ボランティアなどの市民活動に対して付与されるポイントと連携できる、(3)市民は様々な活動によって貯めたポイントを、公共施設の利用ならびにボランティア団体への寄付に使用できる(注2)、といったユニークな仕組みであります。
地方自治体の住民アンケートシステムにおいて、地域ポイントと連携した仕組みを導入するのは、全国で初めての試みであります。
市川市では新システムの導入により、(1)日中不在の会社員やパソコンに不慣れな高齢者層など、従来のアンケートシステムでは意見を収集しづらかった市民の関心が高まり、現時点で約2,000人の市民が登録、(2)アンケートの回答率が70%前後と従来より大幅に向上、(3)アンケート画面の設計から市民への回答依頼メールの配信、回答の集計、結果のホームページ掲載までを短期間でできるようになり、市民の声を迅速に把握、(4)市民がアンケートや他のボランテイア活動を通して得たポイント(活動の成果)を連携させ、様々な行政サービスを利用できるようになったことで市民の行政参加意識が向上するなど、様々な効果を創出いたします。
「eモニ」のシステムは、エンプレックスのCRM(注3)パッケージソフト「eMplex EM(エンプレックス イーエム)」(注4)を中核とし、豊富な自治体システム構築の実績を有するNECが設計・構築したものであります。市川市役所にはASPサービス(注5)として、セキュリティに万全を期した運用のもと、月額30万円弱という低価格で提供しております。
市川市役所はASPサービスを選択することにより、システム導入の投資コストを20%削減、また、3ケ月という短期間での制度開始が可能となりました。
市川市役所はこれまで、ITを活用した住民サービスに全国に先駆けて取り組んでおります。世界テレポート連合による『Intelligent Community of the Year 2006』(注6)では、情報化に優れた都市として、日本で唯一世界のトップ7に表彰されるなど、市川市のIT活用は世界的にも高い評価を得ております。また、ボランティア活動への参加によって取得した地域ポイントを、市民自らが指定したNPOやボランティア団体へ寄付できる仕組の構築など、市民と行政の協働によるまち創りに積極的に取り組んできました。新システムの導入は、市川市のこうした活動の一環であります。
「eモニ」のシステムの特長は、以下のとおりです。
1.市民の意見をタイムリーに集め、リアルタイムに集計しWebサイトに公開
・ エンプレックス製CRMパッケージソフト「eMplex EM」が備えるWebアンケ ート画面のフレーム(枠)を活用することにより、市議会や原課が要請する調査 内容について、アンケート画面を迅速に設計・公開できる。また、パソコンだけでなく携帯電話のWebにも対応するアンケート画面を自動的に生成できるため、市は手間をかけずに市民が回答しやすいアンケートサイトを作成できる
・ メール配信とアンケートが同一システム上で連携しているため、アンケートを開始する際、アンケート登録者全体の中から各調査内容に適した対象者を抽出し、その対象者にメールで容易にアンケートの開始を通知できる
・ アンケートの回答はリアルタイムに集計され、結果をグラフで見やすく表示で きるため、市民および市政に迅速にアンケート結果をフィードバックできる
・ システムの会員管理機能により、アンケートの回答に連動したポイントの付与・ 蓄積するとともに、アンケートポイントと他の様々なボランティア活動により取得したポイントを合わせた、市民一人一人の地域ポイントと連携可能
2.ASPサービスにより、セキュリティの確保とシステム投資20%削減を実現
・ システムは、市川市が資産として保有せずに、ASPサービスとして利用。そのため、専門家の万全のせキュリティ体制の下でシステムが運用・管理され、市ならびに市民は安心・安全に新たな仕組みを利用できる。
・ また、本ASPサービスは月額30万円弱という低価格を実現しており、システム導入の投資コストを、資産保有する場合と比べ20%削減を実現。さらに、新システム構築スピードも、ASPサービスの採用によって3ケ月という短期間で実現。
近年、行政への市民参加、また行政と市民の協働によるまちづくりを強化する動きが高まっております。市川市役所のアンケートシステム導入もこうした動きのひとつであります。
NECグループならびにエンプレックスはこのたびの納入実績をもとに、自治体と住民を結ぶ行政CRM(Citizen Relationship Management)システムを積極的に提案してまいります。
本システムに関する詳細は別紙および以下のURLをご参照下さい。
<本事例の詳細>
エンプレックスサイト http://www.emplex.jp/case/ichikawa/
<市川市「eモニ」ホームページ>
https://www.e-moni.city.ichikawa.chiba.jp/
以上
(注1)
本社:東京都中央区 代表取締役社長:沢登 秀明 URL: http://www.emplex.jp/
NECの「UNIVERGEパートナープログラム」に登録
(注2)
市川市役所は、市指定のボランティア活動等に参加された住民に、地域通貨に類する地域ポイントチケットを配布している。住民はそのポイントを、市営施設の利用や市民活動団体支援制度の対象団体(ボランティア団体など)に寄付が行える。
(注3)
Customer Relationship Management
(注4)
統合型CRMパッケージ『eMplex CRM』シリーズに含まれるモジュールのひとつ。Webアンケート/メール配信と連携した顧客管理システムを提供、ポイント管理機能も標準装備。
(注5)
インターネットを通じてアプリケーションソフトを顧客に貸し出すサービス
(注6)
世界テレポート連合(World Teleport Association)の非営利シンクタンク、Intelligent Community Forumが1999年より実施する表彰制度。ブロードバンド通信を活用して経済や文化、社会などで卓越した成長を遂げた自治体を世界中から毎年選出する。
* 本文に記載されている会社名、製品名は各社の商標または登録商標です。
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC UNIVERGEソリューション推進本部
CRMソリューション推進部
電話:(03)6405-0273
E-mail:mail@crm.jp.nec.com
