ユビキタス研、中国の復旦大学と「uID/RFID オープンラボ」を設立
YRP・UNLが中国・復旦大学と「uID/RFID オープンラボ」を設立
~ucode普及のための相互連携をめざしての包括的共同研究をスタート~
YRP ユビキタス・ネットワーキング研究所(東京都品川区、所長:坂村健・東京大学教授/T-Engine フォーラム会長/ユビキタスID センター代表、以下YRP・UNL )は、今回、中国 上海の復旦大学と共同で「復旦大学 UNL uID/RFIDオープンラボ」を設立しました。このオープンラボには東京大学情報学環坂村研究室も協力し、中国におけるユビキタスIDの研究・開発・普及を行う拠点として設立されました。また、オープンラボ内にuID技術やT-Engine技術を紹介する常設技術展示をオープンしました。
7月17日には、「復旦大学 UNL uID/RFIDオープンラボ」の開所式が復旦大学のキャンパスで行われ、そこで坂村健 UNL所長と復旦大学 ソフトウェア学部長 Zang教授による、開所式が行われました。開所式には中国政府や上海市関係者、中国の物流企業やIT企業など約100人が参加し、式典後にラボの技術展示コーナを見学しました。共同研究のテーマならびに技術展示内容は以下の通りです。
・基礎技術展示:
- uIDアーキテクチャの研究開発
- 次世代ユビキタス・コミュニケータ
- 次世代組込みシステム標準開発プラットフォーム「T-Engine」
・応用システム:
- ユビキタスサプライチェーンマネジメント
- ユビキタススーパーマーケット応用
- ユビキタス観光ガイド
- 未来住宅
ユビキタス観光ガイドは上海の町並みを再現してユビキタス・コミュニケータ(UC)による観光ガイドを、未来住宅は最先端の分散ノード型のユビキタス・ネットワーク技術を利用してホームオートメーションシステムのデモを展示しています。
復旦大学で今回のラボ開設に尽力された復旦大学 ソフトウェア学部長のZang教授のコメント:
「新設された復旦大学・UNL uID/RFIDオープンラボをベースにし学術および企業界の方々と協力し、中国でT-Engine、及びuID技術の研究と応用を全力推進して参ります」
YRP・UNL所長、坂村東京大学教授のコメント:
「uID/RFIDオープンラボを中心に中国にuIDアーキテクチャ、ucodeやT-Engineを広めることに努力したい」
以上
注1:復旦大学 ソフトウェア学部
中国では北の北京大学、南の復旦大学と称される名門国立大学。創立100年以上の歴史がある。ソフトウェア学部は 上海市の東部のZhangiang (張江区) にキャンパスがあり、現在 Binyu Zang 教授が学部長を務める。OS、言語処理系の研究、e-Commerce の研究も行なわれており、e-Commerce 面でのRFIDに関する研究は中国でもっとも進んでいる。
注2:YRPユビキタス・ネットワーキング研究所
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所は、「モノ」や「場所」に128ビットの識別番号ucode(ユーコード)をつけ、そのucodeを端末で読み取ることにより、モノや場所に関連する様々な情報を表示するユビキタスID技術基盤を研究開発している。
注3:ユビキタスIDセンター
T-Engineフォーラム内に設置されており、「モノ」や「場所」を自動認識するための基盤技術の確立と普及、更に最終的にはユビキタス・コンピューティングの実現を目標として、ユニークなID(固有識別子)体系ucodeの構築、ucodeを利用するための基盤技術の確立、ucode解決データベースの運用などの活動を推進。
注4:T-Engineフォーラム
ユビキタス・コンピューティング環境構築のためのオープンなリアルタイムシステム開発プラットフォームT-Engineアーキテクチャの研究開発、標準化、普及啓発活動などを実施する非営利の任意団体。会員数は国内外の企業や研究機関など約500組織。
注5:ユビキタス・コミュニケータ(UC:Ubiquitous Communicator)
ユビキタス・コンピューティング環境と人間がコミュニケーションするための端末。いつでもどこでもコミュニケーションを可能とする端末であり、複数の通信機能を搭載。
