米アナログ・デバイセズ、電子機器の高精細コンテンツを駆動する広範囲のHDMI IC製品シリーズを発表
アナログ・デバイセズの業界で最も広範囲のHDMI IC製品シリーズがコンスーマ電子機器の高精細コンテンツを駆動
HDMI送信器、受信機、およびマルチプレクサが、DVDプレーヤ、セットトップボックス、カメラやゲーム機からアドバンスド・テレビへの高精細ビデオ/オーディオコンテンツの配信を実現
アナログ・デバイセズ社(ニューヨーク証券取引所:ADI)は、同社の高精細マルチメディア・インターフェース(High-Definition Multimedia Interface(TM):HDMI(TM))製品のラインナップを拡張し、業界で最も広範囲のHDMI送信器、受信機、およびマルチプレクサ製品シリーズを顧客に提供します。これらの高集積ディスプレイ・インターフェースICは、HDMI規格をサポートする次世代テレビに、最適な性能、最高分解能のビデオや簡単な接続性を提供するように設計されています。HDMIは、一本のケーブルによって非圧縮の高精細(HD)コンテンツを提供するデジタル・インターフェースとして広く採用されている規格で、ユーザがHDTV上で最高品質の映像とサウンドを視聴するための、簡単でシームレスな接続を実現します。本日発表したデバイスは、相互互換性を持ち、すべて厳格な基準の試験を経てオフィシャルHDMIコンプライアンス・テスト仕様に対する適合性が保証されています。ADIのHDMI技術は、公認HDMIテスト・センターにおける準拠試験に合格し、認証を受けています。
アナログ・デバイセズ社アドバンスドTVストラテジ部門のプロダクト・ライン・ディレクタマーティン・コッター(Martin Cotter)は次のように述べています。「高精細コンテンツは、アドバンスド・テレビや次世代コンスーマ機器におけるコンスーマ・アプリケーションの成長を牽引しており、ADIは、HDのユーザ体験を強化することに注力しています。当社は、さまざまなオーディオ/ビデオ製品の設計に当たって、顧客との密接な協業によりサウンドと映像が最高品質になるように保証しています。それは、HDのユーザ体験にとっては、デジタル・ホーム内に接続されたすべての機器間で品質を保持することが不可欠だからです」
ADIのHDMI送信器と受信機は、すべてUXGA分解能(60Hzで1600×1200画素)までのHDMI v1.2a信号と、DVI(デジタル・ビデオ・インターフェース)v1.0規格をサポートしています。さらに受信機の特長として、オンチップ適応ケーブル・イコライゼーション機能があり、最大30mのケーブル長に対して、フルHD(1080p)分解能で信号完全性を保証しています。ADIのHDMIマルチプレクサ製品は高度なイコライザ技術を用いることで、ユーザがテレビから20m離れたところまでHD機器を持っていくことを可能にするだけでなく、画像損失につながるHDMI信号劣化も起こしません。
■HDMI送信器
AD9889BおよびAD9389Bは、DVDプレーヤ、デジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)、ケーブルおよび衛星用セットトップボックス、デジタル・カメラやゲーム機に組み込まれています。これにより、HDビデオ/オーディオ信号を、テレビ、コンピュータのモニターやディスプレイ・プロジェクション・システムに対応する受信機に転送します。これらのデバイスは最高165MHzまでのサポートとADIが最近発表したAD9889およびAD9389送信機とピン互換になっています。
本日発表した両HDMI送信機は、高帯域幅デジタル・コンテンツ保護(HDCP)暗号キーを内蔵する(AD9389B)または外付けとする(AD9889B)二つのデバイスです。HDCP暗号キーは、伝送の完全性を保護し、コンテンツの不正コピーを防止します。内部暗号キーと外部暗号キーの両方を提供することによりADIは、さまざまなシステム機能要求への対応、貴重な実装時間の節約、システム・コスト全体の低減を実現しています。
■HDMI受信機
ADV7441、ADV7443、およびAD9388は、HD入力や従来の入力から高品質のビデオを受信してデジタル化するために必要となるすべての機能を集積したシングルチップ受信機です。ADV7441とADV7443は、マルチフォーマット・ビデオ・デコーダおよびグラフィック・デジタイザと、2入力HDMI受信機を集積しています。このビデオ・デコーダは、弱いRF(無線周波数)信号条件下でも感度に優れており、NTSC/PAL/SECAMフォーマットをサポートします。AD9388は、12チャンネル・アナログ入力コンポーネント・デジタイザと、2入力HDMI受信機を集積しています。AD9388は、多数のアナログおよびHDMI入力をサポートする機能を搭載し、VCR、セットトップボックス、DVDプレーヤ/レコーダ、ゲーム機、A/V受信機やDVRへの接続が可能です。これら3つのデバイスはともにピン互換なので、テレビ・メーカーは、単一のプラットフォーム・レイアウトを多数の機器設計に用いることができます。
これらのデバイスは、S/PDIF、および192kHzで7.1サラウンド・サウンドまでのI2Sオーディオもサポートしています。AD9889BとAD9389Bも、HDMI v1.3の追加機能をサポートします。
■HDMIマルチプレクサ
ADIのHDMIマルチプレクサは、アドバンスド・テレビの設計者がシステムに最高2個(AD8190)または4個(AD8191)までのHDMI入力を組み込むことができ、ユーザは多数のDVDプレーヤ/レコーダ、DVR、ゲーム機やセットトップボックスをテレビに接続することができます。既存のHDMIマルチプレクサでは、その性能によってHDMI接続ケーブル長を5m以下に制限していました。しかし、ADIの製品は、高度なイコライザ技術を用いることで、コンスーマは20mを超える長さのケーブルに最高分解能(1080p)を誇るHD機器を接続することができます。その結果エンド・ユーザは、画像損失につながるHDMI信号劣化を発生させることなく、テレビからの距離を大幅に離してHDソースを置くことが可能です。一方で、新デバイスの高速入力は、バッファ機能付きで50オームの終端になっています。そのため、部品数の削減、ボード・レイアウトの簡素化、高データ・レートにおける信号完全性の改善を実現します。
■ADIのHDMIプリ・テスティング・ラボ
さらにADIは、ノース・カロライナ州グリーンスボロにあるこれまでのラボに加え、最近、北京および台北にHDMIプリ・テスティング・ラボを開設したことも発表します。10月には、4番目のHDMIプリ・テスティング・ラボを、東京に開設する準備を進めています。これらのローカル・ラボでは、顧客がHDMI準拠試験を受ける前に、機器の性能を評価するために活用できます。ADIは、顧客がHDMI準拠試験の仕様に課せられているすべての要件への適合を確認することで、市場投入までの時間の短縮に役立てることができるように、これらのローカルHDMIプリ・テスティング・ラボを提供しています。
■価格と供給について
(※ 関連資料を参照してください。)
■アナログ・デバイセズについて
アナログ・デバイセズ(ADI)は、半導体市場において40年という長い間成長を続けてきましたが、その成長を支えてきたのが技術革新、高性能、および卓越した技術力を受け継いできた企業文化です。ADIは、データ・コンバージョンおよびシグナル・コンディショニング技術の世界的リーディング企業として、業界で高い評価を得ており、実質的にあらゆる種類の電子機器分野を網羅する世界各国の60,000社以上の顧客にサービスを提供しています。アナログおよびデジタル信号処理アプリケーションに用いられる高性能集積回路の世界的なリーディング・メーカーとして、40年以上の歴史を誇るADIは、本社をマサチューセッツ州ノーウッドに構え、従業員数は8,900名です。マサチューセッツ州、カリフォルニア州、ノース・キャロライナ州やアイルランド、フィリピンに製造拠点があります。アナログ・デバイセズの普通株はニューヨーク証券取引所に上場しており、ADIはS&P 500インデックスに挙げられています。 www.analog.com
※ HDMI(TM)およびHigh-Definition Multimedia Interfaceは米国およびその他の国々におけるHDMIライセンシングLLC(合同会社)の商標です。
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アナログ・デバイセズ株式会社
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