日本百貨店協会、7月の全国百貨店売上高概況を発表
●全国百貨店・ 売上高概況
全国百貨店売上高 7月
【 概 況 】
4か月連続のマイナス
前半はクリアランスセールが順調な展開をみせたが、後半は、長雨や低温、日照不足、また梅雨明けの遅れ等天候不順から季節商品の動きが鈍化し、さらに中元ギフト需要も法人中心に厳しく、マイナス1.5%と引き続き前年割れとなった。
・調査対象百貨店 96社 277店
・売上高総額 7,559億円余
・前年同月比 -1.5%(店舗数調整後)
・最近の3か月移動平均値(前年同期比)の推移は、1-3月0.7%、2-4月0.7%、3-5月0.2%、4-6月-1.3%、5-7月-1.6%となった。
【 地区別概況 】
都市、地方とも4か月連続の前年割れ
前月より水準を戻したが、都市はマイナス2.1%、10都市以外の地区はマイナス0.5%となり、4か月連続の前年割れとなった。
都市の動きをみると、
・旧分類の6大都市では、いずれの都市もマイナスとなった。そのなかで、名古屋は前年の万博需要の反動、大阪は工事による面積減等から引き続き前年割れとなったことが目立った。
・その他の都市では、仙台、広島がプラスとなった。
・商品では、婦人服関係がプラス0.0%と健闘をみせたが、特に食料品のマイナスが全体の下げ要因となった。
地方の動きをみると、
・関東地区は6か月連続、中部地区が7か月連続のプラスとなった。関東地区では衣料品、身のまわり品のほか雑貨、家庭用品がプラスとなり、また中部地区では衣料品、身のまわり品、食料品が好調で全体のプラスに寄与した。
・それ以外の地区では、北海道が0.8%と8か月ぶりにプラスとなった。その他の地区はいずれもマイナスと低調な動きとなった。
・商品的には衣料品や食料品のマイナスが目立った。
【 商品別概況 】
主要品目がマイナスのなかで、婦人服が健闘
衣料品、身のまわり品は季節商品の動きが鈍くマイナスとなった。雑貨は11か月ぶりに、食料品は6か月ぶりにマイナスとなった。家庭用品は引き続き前年割れとなった。
衣料品の動きをみると、
・クリアランスセールが活況を呈したが、後半は天候不順等の影響で伸び悩み、マイナス0.2%と小幅なマイナスとなった。
・特に婦人服関係は0.4%と4か月ぶりにプラスと健闘をみせ、また紳士服関係はクールビズ需要からジャケット、パンツ等に動きをみせ、マイナス0.4%と小幅なマイナスにとどまった。
身のまわり品、雑貨の動きをみると、
・身のまわり品はクリアランスセールから婦人靴やハンドバッグ等に動きがみられたが、前年の反動等もありマイナス0.6%となった。
・雑貨は、化粧品に動きがみられたが、宝飾・貴金属等他の品目の動きが鈍く、マイナス0.7%と11か月ぶりに前年割れとなった。
食料品、家庭用品の動きをみると、
・食料品は、中元ギフトが法人需要中心に伸び悩み、マイナス1.9%と6か月ぶりにマイナスに転じた。
・家庭用品は、一部に大口需要もみられたが、全般的には需要低迷の状況が続き、また部門縮小の動きもあり、マイナス3.5%となった。