ダイキンとサン、グリッドコンピューティングの推進に向けて協業
ダイキン工業とサン、グリッドコンピューティングの推進で協業
グリッド環境構築・運用ソフトウェア「Sun N1 Grid Engine」をダイキン工業が10月2日より販売
ダイキン工業株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:岡野 幸義 以下ダイキン工業)とサン・マイクロシステムズ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:末次朝彦 以下サン)は、このたびグリッドコンピューティングの価値向上と推進に向けて協業することに合意しました。協業開始にあたり、ダイキン工業はサンのグリッド環境構築/運用ソフトウェアである「Sun N1(TM) Grid Engine」を10月2日より販売開始いたします。
本協業により、ダイキン工業の稼動監視ツール、最適化支援ツール、ジョブ投入・監視ツールと「Sun N1 Grid Engine」との連携が強化され、より付加価値の高いグリッドコンピューティングシステムの提供が可能となります。さらに、ダイキン工業がコンサルティングおよびシステム構築の際に把握したお客様の要望をサンにフィードバックすることで、「Sun N1 Grid Engine」の機能・性能の改善を図ってまいります。また、両社が共同でグリッドコンピューティングについての各種プロモーション活動や顧客に対する提案を行うことにより、市場の活性化と両社顧客基盤の拡大を目指します。
グリッドコンピューティングは、一台一台の性能は低くても、それら多数のコンピュータを仮想的に統合することで、高速に大量の処理を実現する手法として注目を集めていますが、現状は多くのケースが多数のコンピュータにジョブを分散し並列処理をさせるだけの初歩的なレベルに留まっています。一方で、コンピュータシステムの規模拡大と複雑化によって単純な分散並列処理による性能向上は困難になっており、グリッドを構成する多様なジョブやハードウェアを最適に組み合わせ、業務の変化に合わせて維持更新できるシステムが必要となってきています。今回の協業はこのような要望にお応えし、グリッドコンピューティングの価値向上により、国内におけるグリッドコンピューティングの推進を図るものです。
コンピューティングの価値向上を実現するためには、リソース全体の稼動状況を把握/分析してジョブ運用に反映するとともに、改善結果を定量的に確認するという運用プロセスをシステム化しなければなりません。そのためには、ジョブの分散実行制御技術、稼動分析・運用シミュレーション技術、さらに、アプリケーションの特性を踏まえたコンサルティングおよびシステム構築ノウハウが必要です。
サンは大規模、中規模、小規模の企業に向けて、長年にわたりグリッドコンピューティングソリューションを提供、グリッドを最適にカストマイズするためのコンポーネントの開発、グリッドの標準化や簡略化に対するテクノロジーの開発で業界をリードしてきました。ダイキン工業は、国内におけるグリッド構築の草分けとして、コンサルティングおよびシステム構築の経験とノウハウを蓄積するとともに、稼動監視ツールや最適化支援ツールの開発、販売を行ってきました。こうした両社の協業により、付加価値の高いグリッドコンピューティングシステムの構築がトータルに可能となります。
【 協業内容 】
●グリッドコンピューティング普及拡大のためのPR活動。
●グリッドコンピューティングに関するプロモーション、営業提案、コンサルティング、システム設計/構築、運用サポート。
●Sun N1 Grid Engineの機能・性能向上。
【 Sun N1 Grid Engineの特長 】
グリッド・リソースの正確な利用状況を把握でき、ビジネスの意思決定に反映させることが可能です(ARCo:Accounting and Reporting Console機能)。
異機種混在環境をサポートし、すべてのシステムをグリッドの一部として利用することが可能です。また、マルチスレッドのキュー・マスター/再設計されたエージェント間内部通信/スプール・プロセスの向上、その他内部機構の最適化でより優れたアーキテクチャを実現し、生産性を2倍にすることができるなどの特徴を備えています。
【 主なターゲット顧客 】
大学、研究機関
民間製造業(特に、半導体、自動車、電機、バイオ・製薬業)
●Sun、Sun Microsystems、サンのロゴマーク、Sun N1は、米国Sun Microsystems, Inc.の米国およびその他の国における商標または登録商標です。