ノバルティス、慶應義塾大学医学部に「ノバルティス ファーマ造血器腫瘍治療学講座」を開設
ノバルティス ファーマ 慶應義塾大学医学部に
「ノバルティス ファーマ造血器腫瘍治療学講座」を開設
2006年10月1日、慶應義塾大学医学部(塾長:安西祐一郎先生、医学部長:池田康夫先生)に、ノバルティス ファーマ株式会社(代表取締役社長:馬場宣行)の寄附による「ノバルティス ファーマ造血器腫瘍治療学講座」が開設されます。
本寄附講座は、各種造血器腫瘍の診断・治療に関して、慶應義塾大学医学部の関連施設との連携によって強力な臨床研究推進体制を確立すること、ならびに日本における造血器腫瘍の治療をリードする人材育成プログラムを構築することを目指します。
責任者に、慶應義塾大学医学部 内科学(血液) 教授の池田康夫先生を迎えてスタートし、内科学教室(血液部門)の基礎研究部門および診療部門と緊密な連携体制を構築しつつ、造血器腫瘍の診断・治療に関する研究を推進いたします。
近年、造血器腫瘍の治療は多様化し、従来の治療に加え、分子標的治療をはじめとする新規治療法が導入されつつありますが、これらの新規治療法の有用性、従来の治療との比較検討、さらには治療戦略上の位置づけなどを明らかにすることが重要です。このような課題に取り組むには、診断や治療の標準化などの環境整備を行いつつ、多施設共同研究を展開することが不可欠と考えられます。
ノバルティス ファーマ株式会社では、本寄附講座を中核として、造血器腫瘍の診断・治療に関する臨床研究を一層推進していくことが、日本の医学・医療の発展につながるだけでなく、難治性疾患に苦しむ患者さんやそのご家族にも貢献できると考えています。
<講座の概要>
1.期 間 :5年間(平成18年10月1日~平成23年9月30日)
2.費 用 :総額2億5,000万円(年間5,000万円)
3.設置場所 :慶應義塾大学医学部 内科学教室(血液部門)
4.責任者 :内科学(血液)池田康夫 教授
5.実務責任者:内科学(血液)岡本真一郎 助教授
6.担当教員 :淡谷典弘 講師、森 毅彦 講師、上田智基 助手、加藤 淳 助手
7.名称 :ノバルティス ファーマ造血器腫瘍治療学講座
8.研究内容 :
1)教育プログラム:
"医学部学生および大学病院研修医、コメディカルを対象とした臨床腫瘍医学(造血器腫瘍の治療)に関する教育プログラムの作成と実施
"臨床腫瘍医(Medical Oncologist)育成のための研修プログラム作成
"造血器腫瘍の治療に関する啓発活動としての市民公開講座の開設
"造血器腫瘍に関するセカンドオピニオンの実施
2)主要臨床研究活動およびテーマ:
"骨髄増殖性疾患に対する分子標的療法に関する基礎的・臨床的研究
"グローバルな臨床試験・治験への積極的参加を通じた国際共同試験実施体制の確立
"造血幹細胞後の至適同種免疫反応の制御法に関する研究
"造血器腫瘍治療後の長期予後(QOL)に関する疫学調査とQOL向上に関する研究
"新規分子標的薬剤の造血器腫瘍治療戦略上の位置づけの明確化
"造血器腫瘍治療における新規支持療法に関する研究
3)臨床研究推進のための体制整備:
"講座を核とした慶應義塾大学医学部関連施設間の臨床研究実施体制の構築
"慶應義塾大学医学部関連施設との臨床研究の立案と推進
ノバルティス ファーマ株式会社について
ノバルティス ファーマ株式会社は、スイス・バーゼル市に本拠を置く医薬品とコンシューマーヘルスの世界的リーダー、ノバルティスの医薬品部門の日本法人です。ノバルティス グループ全体の2005年の売上高は322億米ドル(約3兆5,433億円)、当期純利益は61億米ドル(約6,755億円)、研究開発費は48億米ドル(約5,330億円)で、約97,000人の社員を擁し、140カ国以上で製品が販売されています。http://www.novartis.co.jp/
ノバルティス ファーマは循環器、オンコロジー(がん)、皮膚科、アレルギー、移植、眼科など、幅広い領域において、革新的な医薬品を提供しています。
特にオンコロジーの領域では、慢性骨髄性白血病の画期的な分子標的治療薬「グリベック」をはじめ、乳がん治療薬「フェマーラ」、がんの骨転移の治療薬「ゾメタ」などを販売しています。がんに苦しむ世界中の患者さんの治療に役立つ革新的な新薬を提供することによって、一人でも多くの患者さんが自分らしく人生を歩み続けられるよう医療に貢献することを目指します。
以上