塩野義製薬、プロスタグランジンD2受容体拮抗剤「S-5751」の開発を中止
プロスタグランジンD2受容体拮抗剤「S-5751」の開発中止について
本日、塩野義製薬は、開発中のプロスタグランジンD2(PGD2)受容体拮抗剤S-5751につきまして、米国およびヨーロッパで「喘息を対象とした前期第2相臨床試験(Proof of Concept試験)」を実施した結果、主要評価項目においてプラセボとの有意差が認められなかったことから、同剤の開発を中止する決定を行ないましたので、お知らせいたします。
本試験は約400例の症例を対象とし、ステロイド非使用下で本剤の高用量群、低用量群、プラセボ群の喘息における臨床効果を、肺機能の指標であるFEV1.0(Forced Expiratory Volume in one second:1秒量)を主要評価項目として比較いたしました。
しかし、いずれの用量群でもプラセボとの統計的有意差を検出するに至らなかったため、本剤のこれ以上の開発を見送ることといたしました。
なお、塩野義製薬では今後もPGD2領域に関して引き続き強いコミットメントを持って研究開発に取り組み、本試験の更なる詳細解析を進めてまいりますと共に、既に選択済みの開発候補化合物の評価を早急に推進していく予定です。
FEV1.0:努力肺活量のうち、呼出開始直後の1秒間に呼出される量をいう。気道抵抗の上昇や気道閉塞で低下し、喘息領域では通常主要評価項目として使用されている。
以 上