タカラバイオ、韓国で虚血性心疾患を対象とした遺伝子治療の臨床試験を開始
当社関連会社バイロメッド社の韓国における虚血性心疾患を対象とした
遺伝子治療の臨床試験開始について
タカラバイオ株式会社(社長:加藤 郁之進)の関連会社であるバイロメッド社(ViroMed Co., Ltd. 韓国ソウル市)は、本日以下の趣旨の情報開示を行いましたのでお知らせします。
バイロメッド社は、リヨン製薬株式会社と共同で開発している虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など)を対象としたHGF遺伝子を用いた遺伝子治療剤VM202RYが韓国食品医薬品庁(Korea Food & Drug Administration)から臨床試験開始の承認を受けたことを発表しました。今回の臨床試験は、ソウル大学病院の胸部外科のキム・キボン(KiBong Kim)教授の責任の下で進められます。
虚血性心疾患は、心臓の筋肉に酸素と栄養分を補給する血管(冠状動脈)が細くなり一時的に血液不足から生じる狭心症と、冠状動脈が完全に塞がってしまう心筋梗塞に大別されます。虚血性心疾患などの心疾患は、3大死因の一つであり、生活習慣の変化によって、患者数が急速に増加しています。
バイロメッド社とリヨン製薬が共同で行う今回の臨床試験では、重症の虚血性心疾患で冠状動脈迂回手術(詰まった冠状動脈を他の血管を利用して迂回する手術)を受けなければならず、血管迂回手術が難しい部位のある患者を対象に遺伝子治療剤VM202RYを投与します。1次的には安全性を確認し、2次的には迂回血管を新たに形成して疾病部位を改善する治療効果を観察します。
バイロメッド社の虚血性心疾患の遺伝子治療剤は、既に中国でも臨床試験を申請済みで、現在審査が行われており、グローバル市場を目指した臨床開発を進めています。
【バイロメッド社の概要】
社名: ViroMed Co., Ltd.
代表者: Sunyoung Kim(代表理事)
住所: 1510-8 Bongcheon-dong, Kwanak-gu, Seoul 151-818, Korea
設立: 1996年11月
事業概要: ソウル大学教授であるSunyoung Kim博士によって1996年に設立されたバイロメッド社は、遺伝子治療分野における技術・製品開発に注力しております。当社は、現在、バイロメッド社の株式の30.6%を保有しております。
以 上
当資料取り扱い上の注意点
当資料中の当社の現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。