オンコリスバイオファーマ、制限増殖型腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」の国内特許が成立
国内開発の制限増殖型腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」の国内特許成立
オンコリスバイオファーマ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:浦田泰生)は、10月20日付で主力パイプラインのひとつである制限増殖型腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」(開発コード:OBP-301)に関しての特許権が成立し、特許庁より特許公報(特許第3867968号)が発行された事を発表いたします。
テロメライシンは現在、欧州/米国/カナダ/他、7カ国においても同時に審査が行われています。
また、テロメライシンの第I相臨床試験は去る8月に米国FDAの許可を受け、各種進行性固形癌を対象として進行中です。第1例目の投与は、10月30日Mary Crowley Medical Research Center(米国テキサス州、ダラス)にて行われました。第I相臨床試験においては低用量・中用量・高用量の3群を設定していますが、2007年後半に高用量群への投与を開始し、同年末までに合計24症例に対する評価を終了することを計画しています。
◆特許の内容
名 称 :腫瘍細胞において選択的に増殖する腫瘍融解ウイルス
特許権者:関西ティー・エル・オー株式会社 および オンコリスバイオファーマ株式会社
発明者 :田中紀章(岡山大学教授) 藤原俊義(岡山大学助教授) 京哲(金沢大学講師) 他2名
登録番号:特許第3867968号
◆制限増殖型腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」(開発コード:OBP-301)について
「テロメライシン」は、ヒトアデノウイルス5型のE1領域にテロメラーゼプロモーター(hTERT)を組み込んだ制限増殖型の腫瘍殺傷ウイルスであり,更に同領域にIRES遺伝子を導入することによって複製効率を高めています。テロメライシンはテロメラーゼ活性が上昇している癌細胞の中で特異的に増殖し,癌細胞を壊死させますが,正常細胞中での増殖能力は極めて弱く,細胞毒性を示さないことが特長となっています。臨床では主に腫瘍部位への局所注入による治療を行い,テロメライシンの持つ癌特異性を発揮することにより、全身性の副作用が大幅に軽減されることが期待されています。
プロモーター:遺伝子の上流にある特別な塩基配列で、転写を促す因子が結合すると遺伝子の発現が認められる。
◆オンコリスバイオファーマ株式会社について
(URL: http://www.oncolys.com )
オンコリスバイオファーマ株式会社は岡山大学大学院医歯薬学総合研究科消化器・腫瘍外科学 田中紀章教授、岡山大学医学部・歯学部付属病院 遺伝子細胞治療センター 藤原俊義助教授らの研究成果である制限増殖型腫瘍溶解ウイルス「テロメライシン」の事業化を目的に、2004年3月に設立されたベンチャー企業です。
現在は、癌領域のみならず、重篤な感染症も新たに重点開発領域とし、鹿児島大学の馬場昌範教授・昭和大学の田中博道教授およびYale大学のY.C.Cheng教授らにより見出された新規抗HIV薬の独占的実施権に関する契約をYale大学と締結しています。
1.商 号:オンコリスバイオファーマ株式会社
2.代表者:代表取締役社長 浦田泰生
3.所在地:東京都港区六本木3-16-33 青葉六本木ビル7F
4.設 立:2004年3月18日
5.資本金:16億757万円
◆Mary Crowley Medical Research Centerについて
(URL: http://www.marycrowleymedicalresearch.com/default.asp )
Mary Crowley Medical Research Centerは、米国ダラスのBaylor大学メディカルセンター内にあり、患者の幸福と利益に対する献身的な癌治療のフルサービスを提供しています。
全てのガン患者のために治療法の選択を拡大することを最終目的として、治験用ワクチン療法、遺伝子療法や細胞療法の探索を主に行っています。熟練された職員は米国内で最高級設備の施設において、新規治療法に取り組み、外来診療で投与される新しい癌の治療法の確立を目指す初期試験も行っています。
Mary Crowley Medical Research Center
3535 Worth Street
Collins Building Suite 302
Dallas, TX 75246
+1-214-370-1877
以上