マクニカ、ADI社製Blackfinプロセッサ向け開発・評価用ボード「MARBO-3EX」を開発
マクニカ、ADI社製Blackfin(R)プロセッサ向け開発・評価用ボード「MARBO-3EX」を開発
~ 開発・評価用ボードの新たな販売スタイルとして
販売とサポートをインターネットで行う専用サイトを開設 ~
半導体やネットワーク機器の輸入、販売、開発を手がける株式会社マクニカ(以下マクニカ、本社所在地:横浜市港北区新横浜1-6-3、代表取締役社長:神山 治貴、資本金111億94百万円、証券コード:7631)は、この度、アナログ・デバイセズ社(ニューヨーク証券取引所:ADI、以下ADI社)製の高性能かつ低消費電力のプロセッサ Blackfin(R)シリーズをサポートした開発・評価用ボード「MARBO-3EX」を開発しました。
また、新たな販売スタイルとして、販売とサポートをインターネットで行う専用サイトを開設し、ADI社製 DSPの開発・評価用ボード「EZ-KIT Lite(R)」、その他開発・評価環境「Visual DSP++(R)」、エミュレータ「HPUSB-ICE」と、マクニカが今回開発した「MARBO-3EX」を12月上旬より販売を開始します。
従来、Blackfinシリーズのソフトウェア開発には、導入検討のための初期評価を行うのに最適なADI社製「EZ-KIT Lite」と「Visual DSP++」が提供されていましたが、この度、マクニカが開発した「MARBO-3EX」は、Blackfinの周辺装置として使用される可能性のあるストレージや、外部インターフェースを一枚のボードに集積しており、EZ-KIT Liteと組み合わせることにより、プロトタイプを待たずにソフトウェアを開発することが可能となりました。「MARBO-3EX」には、ハードディスク、SD/CFカードインターフェース、USB、イーサネット、およびLCD表示装置が搭載されています。すでに、EZ-KIT Liteにはオーディオとビデオのインターフェースが搭載されていますので、この2枚のボードを組み合わせることにより、Blackfinが想定するほぼ全てのシステムとそのアプリケーションソフトの開発をカバーすることができます。「MARBO-3EX」には、大規模FPGAも搭載しているため、ユーザのカスタムロジックを任意に追加することも可能です。また、このキットには、マクニカが開発した、周辺装置やインターフェース用ソフトウェアがソースコードで提供されており、その再利用に特別なライセンス費用が発生しないのも大きな特徴となっています。
また、マクニカは、今回の開発・評価用ボードを販売するにあたって、新たに専用サイトを開設しました。
この専用サイトは、半導体のオンラインショップを運営する株式会社チップワンストップ(http://www.chip1stop.com)の協力により実現しました。技術サポートは、マクニカが開設する専用サイト(mssp.macnica.co.jp)にて行います。このように、製品情報の提供から販売、ユーザサポートまでを両社が運営するサイトの連携によってシームレスに行うことができます。コンシューマ製品のネット販売あるいは企業間連携は当たり前となりつつある世の中ですが、半導体の開発ツールについての企業間提携は新しいこころみの一つと言えます。
「MARBO-3EX」の開発とBlackfin開発キットのネット販売を企画したマクニカの事業開発統括部 渡辺史郎は、『「MARBO-3EX」は、Blackfin活用のためのソフトウェアと、ハードウェア設計の2年間のノウハウ及びお客様からのご要望を元に、長年の成果を凝縮した開発プラットフォームです。今回の販売にあたっては、より広くかつお手軽にお客様にお届けができるようチップワンストップ社様と提携し、インターネットとITを駆使した流通網を活かすことによって、より多くのお客様に本ソリューションをお届けすることが可能となりました』と述べています。
また、アナログ・デバイセズ(株)ホリゾンタル・セグメント・グループDSPアプリケーション・マーケティング・マネージャの川島雅之氏は、『このBlackfinプロセッサは1チップでRISCとDSPの機能を併せ持ったコアを内蔵した新しいタイプの組込みプロセッサです。低消費電力でありながらシングル・コア品で1.2GMACS、デュアル・コア品で2.4GMACSの処理ができ処理性能に対する消費電力が極めて低く、デジタルコンシューマ、車載マルチメディア、ネットワークストリーミング、セキュリティ、制御系といった様々な応用が可能です。そういった幅広い市場に対してユーザの要求を満たすことができ、我々の戦略に沿った開発プラットフォームのひとつである「MARBO-3EX」が広く使われることを期待します。』と、今回の企画への期待を述べています。
(株)チップワンストップのプロダクト事業責任者、奥澤晋氏は、『会員エンジニアのための評価/開発キット販売に関しては注力している製品分野であり、特に今回のADI社製プロセッサ Blackfin(R)シリーズはエンジニアのニーズが非常に高く、さらに市場に拡販できる製品であると考えています。』と述べています。
なお、マクニカで開発した「MARBO-3EX」は、11月15日より開催される組込み総合技術展(ET2006)のマクニカブース(ブース番号:E-25)において出展を予定しております。
*Blackfin、EZ-KIT LiteおよびVisualDSP++はアナログ・デバイセズ社の登録商標です。
*本文中に記載のその他の社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。
*MARBOはマクニカにて登録商標出願中です。
●株式会社マクニカ 事業開発部について
マクニカは1972 年の設立以来、エレクトロニクスおよび情報通信の領域で、半導体やネットワーク関連機器などを企画開発、販売する技術商社&ソリューション・プロバイダーです。最先端のエレクトロニクス商品を数多く取り揃え、常に先進の技術や知識をより高い付加価値とともに提供しています。また、市場の動きや顧客のニーズを的確に捉え、独自のきめ細かいサービス&サポートを確立し、商品の設計や開発を支援しています。
事業開発統括部は、マクニカの中でもソリューションプロバイダーとしての機能をより強く反映した部門です。
高速伝送などシグナルインテグリティの技術による回路コンサルテーション事業、暗号化IP、Network IP等各種IPの開発、ASIC設計受託、組込みソフトウェアの開発、また今回展示を行うADI 社Blackfin DSPを用いた開発プラットフォームなど様々な付加価値サービスをご提案しています。
※詳細は同社のホームページhttp://www.macnica.co.jpをご参照ください。
●アナログ・デバイセズ社について
アナログ・デバイセズ(ADI)は、半導体市場において40年という長い間成長を続けてきましたが、その成長を支えてきたのが技術革新、高性能、および卓越した技術力を受け継いできた企業文化です。ADIは、データ・コンバージョンおよびシグナル・コンディショニング技術の世界的リーディング企業として、業界で高い評価を得ており、実質的にあらゆる種類の電子機器分野を網羅する世界各国の60,000社以上の顧客にサービスを提供しています。アナログおよびデジタル信号処理アプリケーションに用いられる高性能集積回路の世界的なリーディング・メーカーとして、40年以上の歴史を誇るADIは、本社をマサチューセッツ州ノーウッドに構え、従業員数は8,900名です。マサチューセッツ州、カリフォルニア州、ノース・キャロライナ州やアイルランド、フィリピンに製造拠点があります。アナログ・デバイセズの普通株はニューヨーク証券取引所に上場しており、ADIはS&P 500インデックスに挙げられています。
※詳細は同社のホームページhttp://www.analog.comをご参照ください。
●株式会社チップワンストップについて
チップワンストップは、半導体・電子部品のスピード調達ワンストップサイト「http://www.chip1stop.com」を通じ、エレクトロニクス業界の設計・開発技術者及び購買担当者に対し、試作・開発用の少量多品種の半導体・電子部品をメーカーや品目の区別なく少量から一括かつ短納期で販売しております。平成18年9月30日現在、約550万品種の部品情報(技術・在庫・価格・納期などの情報)データベースを保有し、約31,500名、約13,000社の企業にご利用いただいております。
また、半導体・電子部品の技術・有害物質情報に関するデータベースサービス提供や、半導体・電子部品メーカー、半導体商社及び電子機器メーカーに対するシステム構築ソリューション提供、子会社を通じた電子機器メーカーに対する調達プロセスコンサルティング(ジェイチップ株式会社にて)、国内最大のエレクトロニクス月刊技術情報誌「EE Times Japan」およびWebサイト「eetimes.jp」を通じた情報・マーケティングソリューション提供(E2パブリッシング株式会社にて)を行っております。
※詳細は同社ホームページhttp://www.chip1stop.com/をご参照ください。