クラレ、欧州地域でのグループ統括機能構築でドイツ現地法人2社を統合
欧州における子会社の統合について
クラレはドイツ現地法人2社を合併により統合し、欧州地域におけるクラレグループの統括機能を構築することで、より戦略的な事業運営を目指すこととしました。
クラレグループは「適地生産・適地販売」を基本方針に、日本、北米、欧州、中国・アジアの四極で事業を展開しています。国際化がますます進展する中で、各地域の市場特性に合わせた経営の現地化を進めていく必要が強まっています。
今回の欧州子会社統合はその第一歩であり、地域統括機能の構築、グローバルな人材育成と活用、情報システム強化、業務効率化等を通じ、将来の成長に向けた事業体制を目指します。
1.統合の概要
クラレ ヨーロッパ(Kuraray Europe GmbH 以下KEG)がクラレ スペシャリティーズ ヨーロッパ(Kuraray Specialities Europe GmbH 以下KSE)を吸収合併する。
合併期日:2006年9月1日
合併登記申請:2006年10月25日
登記完了予定:2006年12月
合併後の会社概要:
社 名:Kuraray Europe GmbH (KEG)
社 長:Dr. Gerd Lepper (ゲルド・レッパー)
資本金:31百万ユーロ(クラレ 100%出資)
従業員:約540名
事業内容:
・繊維製品、化成品、歯科材料の輸入および販売
・ポバール(PVA)樹脂、ブチラール(PVB)樹脂およびフィルムの生産販売
所在地:Hoechst Industrial Park D-65926, Frankfurt am Main, Germany
<参考>合併前の2社の会社概要
添付資料をご参照ください。
2.統合の目的
(1)欧州地域統括機能の構築
欧州市場に関する情報を集約し、グループ統一的な市場開拓を実行する企画・戦略力を持った地域統括機能(リージョナル・オフィス)を構築します。
欧州で長年にわたり事業運営してきたKSEの現地基盤を生かし、KEGのマネジメント機能、商事機能と一体化することで、クラレグループのグローバル展開の一翼を担う統括会社に転換します。
(2)人材の育成と活用
組織統合により人材の有効活用の道を拓き、グローバルに活躍できる人材の育成・活用に結びつけます。また地域における存在感を高め、有能な人材の採用を図ります。
(3)情報システムの強化
KSE基幹システム(独SAP社)を基盤に情報システムを統合します。統合に際してはクラレ本社のシステム仕様を導入し、連結管理の効率化を図ります。
(4)組織の強化と業務効率化
技術サービス機能の集約による顧客対応力の強化とともに、部門間の技術交流、情報交換を促す体制を構築します。またマネジメント機能をはじめ、経理、法務、総務、購買、物流、人事などの間接機能についても、統合による高度化・効率化を図ります。
3.海外戦略における位置付け
クラレグループは「適地生産・適地販売」、すなわちマーケットが拡大しつつある地域に事業拠点を構築し、現地オペレーションを行うという基本方針の下に、日本、北米、欧州、中国・アジアの四極で事業を展開しています。
国際化が進展する中、従来の日本主導型の経営では今後の事業拡大に限界があるため、各地域の市場特性に合わせた経営の現地化を図っていく必要があります。
今回の欧州における会社統合はその第一歩として、現地経営を支援する人材を育成し、将来の成長に向けた事業運営体制の構築を進めていきます。
以 上