ナショナルセミコンダクター、超低ジッタを実現した高精度クロック・コンディショナ・ファミリを発売
ナショナル セミコンダクター 業界で最も低ジッタを実現した高精度クロック・コンディショナ・ファミリを発売
ジッタ特性が0.2psという超低ジッタのプログラマブル・クロック・コンディショナ製品
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、システム全体にわたって超低ノイズのクロック信号のクリーニングと分配を行うために必要な全機能を集積した、高精度クロック・コンディショナ・ファミリを発売したと発表しました。5つの製品で構成される新しいファミリは、ナショナルのPLL(フェーズ・ロック・ループ)、VCO(電圧制御オシレータ)および高速インタフェース技術を採用しており、業界最高のジッタ特性を提供し、高性能データ・コンバージョン/データ・プロセッシング・サブシステムにおける高精度クロッキングに最適です。
ナショナルは、11月14日から17日までドイツのミュンヘンで開催されている展示会、Electronica のブース(ホールA、ブース番号:506)で、この新ファミリを使ってナショナルの新しいADC(アナログ/デジタル・コンバータ)のクロッキングを行うデモを行っています。デモは、クロック・コンディショナの主要機器市場として、ワイヤレス/ワイヤード・インフラ、医療機器、試験・計測機器の3つのアプリケーションを対象としています。
●傑出した集積度と性能
高速インタフェース・デバイスのリーディング・サプライヤであるナショナルが発売した新しいクロック・コンディショナは、LMK03000、LMK03000C、LMK03001、LMK03001CおよびLMK02000の5製品で、高周波PLL、超低ノイズVCOおよびプログラム可能な低ノイズ出力機能を集積しており、ジッタ特性の代表値が0.2ps(ピコ秒)と、シングルチップICとしては業界で最も低いジッタを実現しています。システム設計においてはこれまで、低ジッタを確保するため高価なマルチチップVCXO(電圧制御水晶発振器)やクロック・モジュールが使用されていましたが、ナショナルの新しいシングルチップ・クロック・コンディショナは、システムコスト、基板面積、消費電力の大幅な低減と設計時間の短縮を実現します。加えて、コンディショニングされたクロックの複製として、周波数やスキューをプログラミングできる8つのコピーを生成する機能を持っており、外付けクロック分配部品の使用に伴うコスト、ジッタおよびスペースの問題を解消します。この機能を使えば、各種機能ブロックのためにさまざまなクロック周波数を必要とする複雑なシステムのクロッキングが可能になります。新しいファミリは、ピン互換性を持った3種の性能グレードが提供され、1つのPC基板レイアウトを用いたフレキシブルなシステム設計が可能です。
このクロック・コンディショナ・ファミリは、ナショナルが特許を持つBiCMOS8プロセス技術を用いてメーン州サウスポートランド工場で生産され、先端的なシリコン・ゲルマニウム・プロセスの採用により、業界で最も低いジッタと低消費電力を実現しています。
●技術的特長
新しい高精度クロック・コンディショナは、ノイズの多い1MHzから200MHzの入力クロックに対応し、0.2psという優れたジッタ特性を提供します。新ファミリは、高性能インテジャーN PLLコア、集積型VCOと8つのクロック出力(LVDSクロック出力3つ+LVPECLクロック出力5つ)を内蔵しています。LMK03000CとLMK03001CはRMS値のジッタ特性が0.4psで、LMK03000とLMK03001は同0.8psです。LMK02000については、外付けVCXOと接続してRMS値のジッタ特性がさらに低いジッタの0.2psを提供できる、PLLコアを搭載しています。これらの新製品は小型の48ピンのLLP(R)パッケージで提供され、フットプリントは相互に互換性があり、PC基板レイアウトを変えずにジッタ特性のスケールアップ/スケールダウンを容易に行うことができます。
新製品の8つのクロック出力は、それぞれ低ノイズのクロック分配チャネルを備え、専用プログラマブル・デバイダ、位相同期回路、プログラマブル遅延ブロックおよびLVDSまたはLVPECLクロック出力バッファを内蔵しています。それらのクロック出力デバイダや遅延回路を個別にプログラミングすることで、最大周波数785MHzのさまざまな整数に関連付けられ、位相調整も行われているコピーを生成することができ、その出力スキューは0 ns(ナノ秒)から 2.25nsまで150psごとのステップ調整が可能です。
また、GOE(Global Output Enable)ピンを介して、すべてのクロック出力を高インピーダンス状態にする機能も備えています。このGOEピンは内蔵のロック検出(LD)出力と接続可能で、有効な入力クロックがない時は全出力を自動的にディスエーブルにすることができます。さらに、未使用の出力を個別にハイ・インピーダンス状態にすることもできます。また、マルチ・クロック・コンディショナを使用する時は、同期入力ピンを使って、スタートアップ時にマルチ・クロック・コンディショナ・デバイスと容易に同期させることも可能です。
LMK03000、LMK03000C、LMK03001、LMK03001CおよびLMK02000の詳細情報についてはそれぞれ、
http://www.national.com/pf/LM/LMK03000.html、
http://www.national.com/pf/LM/LMK03000C.html、
http://www.national.com/pf/LM/LMK03001.html、
http://www.national.com/pf/LM/LMK03001C.html、
http://www.national.com/pf/LM/LMK02000.html をご覧ください。
●ナショナルのインタフェース製品
LVDS(小振幅差動信号)技術のイノベータで、市場リーダーであるナショナルは、ワールドクラスのアナログ技術を用いて高速かつ長距離のデジタル信号伝送のインターコネクト・ソリューションを提供しています。これらのソリューションを使用することで、通信や産業用システムを含む様々な市場分野で高性能アプリケーションの開発が容易になります。ナショナルの通信用インタフェース製品は、高信頼性、低消費電力、低ノイズ、ケーブルやコネクタの大幅なコスト低減などを特長としています。Databean社の2005年アナログIC市場シェア調査レポートによると、ナショナルは高速LVDS製品の世界最大のサプライヤです。ナショナルのインタフェース製品に関する詳細情報は、 http://www.national.com/JPN/appinfo/interface/ をご覧ください。
<供給>
LMK03000C、LMK03001C、LMK03000、LMK03001、LMK02000は、いずれもサンプル出荷が開始されており、量産品の出荷開始は2007年4月の予定です。評価カードおよび参考資料に関する詳細情報は、 http://www.national.com/appinfo/interface/clk_conditioners.html をご覧ください。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、 http://www.national.com/company/pressroom/gallery/network.html で入手できます。
<商標>
LLPおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社: http://www.national.com/
< お問い合わせ先 >
TEL:03-5639-7300(大代表)
E-Mail:jpn.feedback@nsc.com