日本軽金属など、ケミカル用途水酸化アルミニウム工場の建設に向け事業性調査の基本合意契約を締結
日本軽金属と双日、ベトナム化学公団、サウスベーシックケミカル社と
ケミカル用途水酸化アルミニウム工場建設に向け事業性調査の基本合意契約を締結
~アジア最大規模のケミカル用途水酸化アルミニウムプロジェクト~
日本軽金属株式会社、双日株式会社は、ベトナム化学公団(VINACHEM、本社:ハノイ)、同公団の100%子会社であるサウスベーシックケミカル社(SBCC、本社:ホーチミン)と、アジア最大規模となるケミカル用途水酸化アルミニウム工場の建設について、事業性調査開始の基本合意契約を11月20日に締結いたしました。今年7月には、ベトナム首相府からプロジェクト推進の承認を取得しており、今後は、ベトナム南部のラムドン省にて、原料となるボーキサイトの埋蔵量確定作業に着手するとともに、工場建設に伴う環境アセスメント調査を開始いたします。
日本軽金属、双日、ベトナム化学公団、サウスベーシックケミカル社では、2008年末までに、ボーキサイト鉱区の探査により最終的な工場建設地を選定し、合弁会社を設立して、工場建設を開始することを計画しています。新工場の水酸化アルミニウムの生産能力は年間約55万トンを予定しています。プロジェクトの総事業費は約400億円の見込みで、資金調達は、ベトナムのカントリー・リスクも踏まえ、国際協力銀行の資源金融を中心とする予定です。
日本軽金属は、水処理材、無リン洗剤用ビルダーや人工大理石、難燃剤などの原料向けの水酸化アルミニウム生産でアジア最大の生産能力を誇っており、高い技術力を基に、高品質の水酸化アルミニウムの供給を行っています。現在、日本の清水工場で水酸化アルミニウムおよびアルミナを生産していますが、ベトナムの新工場に水酸化アルミニウムの生産拠点を移転する計画です。サウスベーシックケミカル社は、傘下にボーキサイト鉱区を持つ鉱山会社を保有して、水酸化アルミニウムの生産を行っており、共同プロジェクトを通じて、両社のシナジーを発揮していきます。
双日は、ベトナムを注力地域と位置付けており、化学品関連では、肥料の製造・販売やケミカルタンクの運営などを手がけています。今回のプロジェクトでは、ベトナムでのビジネス実績を生かし、プロジェクトファイナンスのアレンジや、エンジニアリングのサポートを行います。また、生産された水酸化アルミニウムの販売について、東南アジア向けだけでなく、全世界でのマーケティングに取り組んでいきます。
ベトナムはボーキサイトの埋蔵量が世界第3位で、労働力も豊富なことから、ボーキサイトの産地として注目を集めています。ベトナム政府も国内のボーキサイト開発、活用に支援を表明しています。日本軽金属と双日は、水酸化アルミニウム生産で実績のあるベトナム化学公団、サウスベーシックケミカル社と共同で工場を建設することにより、良質な水酸化アルミニウムの継続的な安定供給を実現していきます。