日本鉄鋼連盟、10月の鉄鋼生産概況を発表
鉄鋼生産概況 2006年10月
粗鋼生産1,012万トン、前月比5.3%増、前年同月比4.5%増
1~10月9,618万トン、前年同期比2.1%増
◎2006年10月の鉄鋼生産動向をみると、銑鉄、粗鋼、熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)のいずれも前月比、前年同月比とも増加した。
○銑鉄生産は732.5万トンと前月に比べ31.9万トン、4.6%増加、前年同月比3.9%増加となり、前年同月比では4カ月連続の増加となった。
なお、10月の高炉稼働基数は前月と同様35基中28基であった。
○粗鋼生産は1,011.5万トンと、前月比で50.7万トン、5.3%増加、前年同月比では4.5%増加、前年同月比で5カ月連続の増加となり、2005年5月(1,003.4万トン)以来の1千万トン台乗せ(月間では7位、1974年7月の1,014.1万トン以来の高水準)となった。10月としては、1973年の1,066.0万トン(月間過去最高)に次ぐ過去2番目の水準であった。また、1月から10月までの累計は、9,617.5万トンと、前年同期比2.1%増となった。
10月の炉別生産をみると、転炉鋼は741.3万トンと前月比4.2%増(前年同月比5.2%増)、電炉鋼は270.3万トンと同8.2%増 (同2.4%増)となり、前年同月比でみると転炉鋼は5カ月連続の増加、電炉鋼は11カ月連続の増加となった。
10月の鋼種別生産では、普通鋼は790.6万トンと前月比6.2%増(前年同月比3.7%増)、特殊鋼は220.9万トンと同2.0%増(同7.4%増)となり、前年同月比では普通鋼は5カ月連続の増加、特殊鋼は10カ月連続の増加となった。なお、10月の特殊鋼生産は2006年3月の217.8万トンを抜いて月間過去最高となった。
○熱間圧延鋼材(普通鋼、特殊鋼の合計)生産は919.1万トンと前月比45.3万トン、5.2%増 (前年同月比7.9%増) と、前年同月比では5カ月連続の増加となった。
○普通鋼熱間圧延鋼材(一般)の生産は735.9万トンと前月比39.9万トン、5.7%増 (前年同月比8.3%増) と、前年同月比では5カ月連続増となった。
10月の生産品種別では、条鋼類が220.7万トン、前月比7.7%増/2カ月連続増(前年同月比4.9%増)で、前年同月比では13カ月連続して増加し、一方、鋼板類は506.6万トン、前月比4.4%増/3カ月振り増(前年同月比9.5 %増)で、前年同月比では5カ月連続増となった。
10月の主要品種の生産内訳をみると、鋼板類では最大のウエイトを占める広幅帯鋼が390.5万トン(前月比5.5%増、前年同月比13.4%増)と、前年同月比5カ月連続で増加した一方、厚板は107.2万トン(同2.5%増、同0.6%減)と、前年同月比2カ月連続で減少した。条鋼類では大形形鋼(12.9万トン、同2.3%減、同3.8%減)が前年同月比で2カ月振りに減少したが、小形棒鋼(111.6万トン、同12.3%増、同4.4%増)とH形鋼(40.0万トン、同5.3%増、同7.7%増)が前年同月比で13カ月連続増、中小形形鋼(13.4万トン、同9.7%増、同10.0%増)が前年同月比で11カ月連続増と依然として条鋼類の主要品種では前年を上回る基調が続いている。
○特殊鋼熱間圧延鋼材の生産は、183.2万トンと前月比5.4トン、3.1%増(前年同月比6.6%増)となり、前年同月比では5カ月連続の増加となった。