エルピーダメモリとPSC、台湾におけるDRAM生産合弁会社設立に基本合意
エルピーダ・PSC 台湾におけるDRAM生産合弁会社設立に基本合意
エルピーダメモリ株式会社(代表取締役社長兼CEO:坂本幸雄以下、エルピーダ)とPowerchip Semiconductor Corp.(Chairman:Dr. Frank Huang 以下、PSC)は、台中にあるサイエンスパーク内にあらたにDRAM生産合弁会社を設立することに関し、基本合意に至ったことを発表いたします。同時に、将来の微細加工プロセス開発における一端を二社の共同開発で担うことについて基本合意いたしました。
製造、開発におけるコラボレーションを通した両社間のアライアンスにより、DRAM業界において両社合わせて世界No.1のポジションを確保する考えです。
本日7日、台北市内において、エルピーダ、代表取締役社長兼CEO 坂本幸雄とPSC、ChairmanのDr. Frank HuangがDRAM生産合弁会社設立に関する基本合意書に調印いたしました。
新会社は、台中Hou li サイエンスパークに現在建設中のPSCの300mm ウェハラインを譲り受け、設備を搬入の後DRAMの生産をスタートさせる計画です。なお両社は、初期投資として約400億台湾ドル(両社合計、約1,600億円)をかけて新会社をスタートさせます。立ち上げ時の生産能力は月産30千枚規模を予定しておりますが、本合弁会社を将来的に300mm ウェハで最大240千枚/月の生産能力をもつ超大規模なDRAM 製造会社とする構想も検討下にあります。
また、PSCでは資金投資に加えて、エルピーダでの微細加工プロセス開発においてその一端を担う開発要員を割り当てる計画です。
PSC、ChairmanのDr. Frank Huangは次のようにコメントしています。「エルピーダはPSCとの強力なリレーションシップを重要視し、大規模な投資先として、シンガポールや中国、日本国内でもなく台湾を選びました。このような提携がなければ、台湾におけるDRAM 生産規模を急速に拡大することはできないでしょう。PSCは新会社での成果を生かして、世界レベルのメモリソリューションカンパニーとしての地位を確保していく所存です。」
また、エルピーダの坂本は次のように述べています。「エルピーダは、既に広島エルピーダメモリ・300mm ウェハラインで高い生産性を実現しており、高性能DDR2 DRAMを市場に供給することによって高い信頼実績を得ています。
加えて現在、最先端である70nm プロセスの開発は非常に好調に推移しており、まもなく広島エルピーダメモリの300mm ウェハラインにて量産用として生産を開始する見込みです。そのような状況から当社としては、今PC市場に改めて打って出ることが世界No.1となりうるチャンスと判断しました。我々は今回設立する合弁会社へこの新しい70nm プロセス技術を積極的に展開していきます。
エルピーダのDRAM業界をリードする先端技術とPSCの優れたコスト競争力を協業させることにより、本合弁会社は、競争力ある価格で高品質のDRAMを市場へ提供できると確信しています。」
現在、PSCが台中Hou li サイエンスパークに建設中の生産拠点は、300mm ウェハで月産最大240千枚規模のものです。そのうちの1/4である60千枚分のファブについては、現在、クリーンルームを建設中です。
新会社は、まずこのファブに対し、2007年度第1四半期(4~6月)に設備を導入します。その後、第2四半期(7~9月)に70nm プロセスでの量産を開始、その生産量を300mmウェハで月産30千枚規模まで拡大する計画です。
将来的には、300mm ウェハで60千枚/月の生産能力を持つファブを4つ完成させ、最大240千枚/月の大規模なDRAM 生産会社となることが現在の目標となります。
なお、新会社のDRAM 生産能力は、エルピーダとPSCの二社に対し、基本的に等分に供給されます。
今回のエルピーダとPSCによる合弁会社の設立、及び資金、技術、人材の共同投資は、両社による世界で最もコスト競争力のあるDRAM製品の提供を可能とし、DRAM業界における世界No.1プレーヤーとしての地位確立を実現するものと確信しています。
以上
PSCについて
Powerchip Semiconductor Corp.(5346.TWO、以下PSC)は、1994年にTaiwan Hsinchu Science Parkに設立した、DRAM 製造・販売会社です。1998年に上場し、2006年現在、300mm ファブ3ラインと200mmファブ1ライン有し、従業員6,200名以上、また資本金はNT$62Billion以上となっています。PSCでは設立時より、日本ハイテク企業との長期戦略的提携に注力しており、そういった戦略的パートナーであるエルピーダメモリ株式会社や株式会社ルネサステクノロジとの提携の下、DRAM、フラッシュメモリやシステムLSIなどの先端製品を生産しています。
詳細は、http://www.psc.com.tw にてご覧いただけます。
エルピーダについて
エルピーダメモリ株式会社(TSE:6665)は、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)のリーディングカンパニーです。世界トップレベルの技術力により、開発・設計・製造・販売活動を積極的に展開しています。最先端の製造技術を誇る生産拠点、広島エルピーダメモリ株式会社(前工程)と秋田エルピーダメモリ株式会社(後工程)を有し、また、世界のお客さまをサポートする販売・マーケティング拠点は、日本国内に加え、北米、ヨーロッパ、台湾、中国、シンガポールにあります。エルピーダは、大容量、高速、低消費電力、小型パッケージなどの先端製品ラインナップにより、ハイエンドサーバ、携帯電話、デジタル家電など幅広い応用分野にお応えします。
当社に関するさらに詳細な情報は、http://www.elpida.com/ja/ にてご覧いただけます。
(※添付資料あり)