JFEスチール、冷延特殊鋼商品の製造を東日本製鉄所水江エリアに集約
冷延特殊鋼製造の京浜SRM(注1)への集約について
当社は、このたび、冷延特殊鋼商品の製造を、東日本製鉄所(京浜地区)水江エリアに集約することといたしました。
冷延特殊鋼の多くは自動車の安全関連部品、トランスミッション等パワートレイン系(注2)の機能部品を構成する重要部材として使用されており、お客様からは、より高度な品質要求とともに、タイムリーな安定供給を求められております。
このたび、東日本製鉄所(京浜地区)に保有する高精度圧延設備「SRM」を再稼動し、冷延特殊鋼の製造を集約することにより、高精度・高品質な冷延特殊鋼を、安定的に製造する体制を整えました。
従来は、西日本製鉄所(福山地区)、東日本製鉄所(千葉地区)両地区の、普通鋼生産設備を利用して兼用で製造しておりました。SRMへの集約により、冷延普通鋼の需要変化、生産変動の影響を受けることなく、納期精度の向上を図ることが可能となります。
今後、中国・東南アジア等で更なる自動車生産の拡大が見込まれることに加え、エンジンの高出力化、車体の軽量化、部品生産コスト削減等の動きが進展すると想定されます。冷延特殊鋼の使用比率が一段と高まり、更に高品質な製品への要求も一層増大する中、当社は、専用設備を積極的に活用し、お客様の品質・納期等のご要望に応えてまいります。
(注1) SRM : Special Steel Reverse Mill
2006年春まではアンバー(ブラウン管用シャドーマスクの素材)を製造していたが、東日本製鉄所(西宮地区)への製造移管後、休止していたもの
(注2) パワートレイン系:エンジン・クラッチ・トランスミッション等の駆動力伝達系