東レ・ダウコーニング、自動車に組み込まれた小型駆動部品の潤滑に適したフッ素系グリースを発売
フッ素系グリースのラインアップをさらに充実
自動車の小型部品の潤滑に適したフッ素系グリース
12月18日新発売
~ 自動車の電子化によって普及する小型制御装置に対応 ~
東レ・ダウコーニング株式会社(本社:東京都千代田区/代表取締役社長:伊勢村 美治)は、自動車で使われる小型駆動部品などの潤滑に適したフッ素系グリース、モリコート(R) HP-200を12月18日から発売する。
本製品は、低速で回転する小径ベアリング用として、回転抵抗が小さく、起動時からトルク変動の少ない回転を維持することが特長である。また、従来のフッ素グリースに必要な特殊な前処理が不要で、脱脂のみでベアリングに封入可能である。
本製品の発売により、当社のフッ素系グリースの製品群は7種類になり、摺動特性や防錆性など、顧客からの要望に対し幅広い選択肢を提供することが可能になる。
■開発の背景
自動車の電子化に伴い、吸排気を精密に制御するためのステッピングモーターなど小型・精密制御装置の採用が拡大している。このため、小型ベアリングや駆動部品をよりスムーズに潤滑し、同時に自動車の潤滑剤に必須な耐寒性や耐熱性のあるグリースの需要が拡大している。
当社では従来から、過酷な条件下でも安定した性能を発揮するフッ素系グリース製品群を販売してきたが、今回、低速で回転する小径ベアリング用として回転抵抗およびトルク変動の少ないグリースを開発、製品群に加えることで、自動車の潤滑における様々な要望に応えることが可能になる。
■自動車以外の用途
本製品は、ゴム、プラスチックにほとんど影響を与えない素材のため、金属部品だけでなく、プラスチック部品にも利用でき、低蒸発性、低温特性も優れていることから、電子機器の機構部品や産業用機械などへの潤滑にも適している。
■製品特長
・ベアリング作動時のトルク変動が小さい。
・小型部品向けに摺動抵抗が少ない。
・一般のフッ素グリースに必要な特殊な前処理が不要。脱脂のみでベアリングに封入可能。
・耐薬品・溶剤性に優れる。
・蒸気圧が低いため、光学機器に使用した際、油の蒸気でレンズが曇らず、またクリーンルーム等での使用が可能。
・低温から高温まで広い温度範囲で使用可能。特に低温特性に優れる(-65~200℃)。
・金属だけでなくゴム・プラスチック部品に使用可能。
■モリコート(R) 特殊潤滑剤について
モリコート特殊潤滑剤は、長年において各産業の生産現場における潤滑の問題解決として、また、近年は自動車、電気、情報機器、光学機器などの各種機器の寿命に合った潤滑剤として設計の段階から指定されるなど幅広く利用されています。その主要製品は、日本、ドイツ、アメリカの3カ国を拠点とし、全世界共通の品質規格で生産・管理されており、世界のどの地域でも同じ品質の製品が提供されています。1953年に日本に紹介され、1972年より弊社による販売及び技術サービス活動の開始、4年後に国産化されました。1983年には、試験設備、生産設備が拡大され、アジアの国々への供給も行われています。
なお、日本国内においては、モリコート特殊潤滑剤の提供は全て東レ・ダウコーニング株式会社が行っております。詳細はホームページ(http://www.molykote.jp)をご参照ください。
■東レ・ダウコーニング株式会社について
1966年、高分子化学のパイオニアである東レと、世界のシリコーン技術革新をリードするダウコーニング社の合弁により事業を開始。2005年4月にはダウコーニングアジア株式会社と事業統合。膨大な研究蓄積を基盤に、最新かつマーケットニーズに即応したシリコーンを中心とした機能性素材の開発を行ない、さらに顧客企業のグローバル化に呼応して、ダウコーニングとの協力体制のもと世界各所において製品および関連サービスを供給しています。
現在、ダウコーニングは世界で2万5千を超す顧客企業に対応、7千以上の製品およびサービスを提供する、ケイ素関連技術とその革新のグローバル・リーダーです。ダウコーニングは、年間売上の半分以上を米国以外の市場から得ております。
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テクニカルインフォメーションセンター Tel.0120-77-6278