三菱重工、香港の超高層ビル向けにターボ冷凍機6台を出荷
香港一の超高層ビル向けターボ冷凍機6台を出荷
高さ490m、地上118階建てビルの空調を担う
三菱重工業は、香港の不動産大手である新鴻基地産発展有限公司(Sun Hung Kai Properties Ltd.)が九龍地区に建設中の超高層ビル、国際貿易センター(環球貿易廣場:International Commerce Centre)へ向けて30日、ターボ冷凍機6台を出荷する。高砂熱学工業(香港)有限公司から受注したもので、高さ490m、地上118階建ての香港一高い(世界では第3位(※1))建物となる超高層ビルの空調を担う。同ビルの竣工は2008年5月の予定。当社が香港向けに高効率ターボ冷凍機(※2)を納めるのは今回が初めて。
香港・九龍地区は、世界でも有数の超高層ビルエリア。200m超ビルが所狭しと林立しているが、そのなかでも国際貿易センターは群を抜くビルとなる。上層階はホテル・リッツカールトンが占め、中・下層階にはオフィス、ショッピングセンター、商業店舗、レストラン、住宅などが入る予定の複合施設で、九龍地区のランドマークとして新たな観光スポットとなりそう。
今回、この高層ビルに納められるターボ冷凍機は、冷凍能力2,056RT(冷凍トン)6台。冷媒にはオゾン層破壊係数ゼロのHFC-134aを採用した高効率・省エネタイプの環境配慮型機で、CO2削減にも貢献。また、カラーTFT(薄膜トランジスター)液晶ディスプレイの多機能マイコン制御盤を搭載して、きめの細かい的確な運転管理を実現する。
このたびの受注は、これら優れた性能が高く評価されたことによるもの。現地の香港理工大学は、今回のターボ冷凍機導入を超高層ビルにおける省エネ空調のモデルケースとして研究することを決め、施主である新鴻基地産発展有限公司と提携、研究者が当社大型冷凍機工場を視察するなどしている。
新鴻基地産発展有限公司は、分譲住宅や高級アパートメントの開発を主力業務としながら、ホテル、社会インフラ、金融、電子商取引などにも進出、活発に商域を広げている。設立は1972年。
当社はターボ冷凍機の国内トップメーカー。ビル・工場空調をはじめ、工業プロセス、地域冷暖房向けに数多くの製品を供給しており、冷媒HFC-134a高効率ターボ冷凍機の受注実績は、国内で905台、海外でも136台に達している。今後も、今回の受注を励みとして、香港をはじめとする、成長著しい東アジア地域へ積極的な営業を展開していく。
(※1)2008年5月竣工時点
(※2)2000年以降発売のターボ冷凍機
以上