日産自、「改良型HR15DEエンジン+エクストロニックCVT」をコンパクトカー6車種に搭載
日産自動車、低燃費と低排出ガスを両立した「改良型1.5Lエンジン(HR15DE)+エクストロニックCVT」をコンパクトカー6車種に搭載
日産自動車株式会社(本社:東京都中央区銀座 社長:カルロス ゴーン)は、低燃費によるCO2の排出削減とクリーンな排出ガスを両立した「改良型1.5Lエンジン(型式:HR15DE)+エクストロニックCVT」を12月25日より発売するコンパクトカー6車種、「キューブ」「キューブ キュービック」「ノート」「ティーダ」「ティーダ ラティオ」「ウイングロード」に搭載する。
「改良型HR15DEエンジン+エクストロニックCVT」を搭載したコンパクトカー6車種では、「平成22年度燃費基準+20%」と「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(SU-LEV)」の認定を受け、グリーン税制において最高額の優遇措置*1を受けることができる。
今回の改良においては、同エンジンとエクストロニックCVTを協調制御しながらニュートラルアイドル制御を実施するとともに、オルタネーターの回生制御の採用など、多くの燃費向上技術を投入することで、従来型搭載車と比較してそれぞれの車種で6%以上燃費を向上させた。
日産は、「ニッサン・グリーンプログラム2010」に基づき、CO2の排出削減、排出ガスのクリーン化等、環境負荷の低減を推進しているが、今回の改良もその取り組みの一つである。今後もエンジンの燃費向上、CVTの採用拡大に加え、エンジンとCVTの協調制御技術の更なる向上を推進し、環境性能に優れたクルマをより早く広く普及させていく。
1.各車の燃料消費率(10・15モード、国土交通省審査値)
添付資料をご参照ください。
2.主な採用技術:
●エンジン熱効率向上による燃費向上
・カムシャフトのクラウニング鏡面加工仕上げ*2、チェーンガイドのフッ素コート化(世界初)などによるエンジンフリクションの低減
・C-VTCの変換角度拡大と制御改良によって、吸気バルブの閉じるタイミングを遅らせ、アイドリング時のポンピングロスを低減
●パワートレイン効率向上による燃費向上
・アイドリング回転数低下によって停車時のエンジン負荷、燃料消費を低減
・ニュートラルアイドル制御
停車時にドライブ(D)ポジションに入っていてもCVT内部はニュートラル(N)ポジション状態に制御し、燃料消費を低減
・最も燃料消費の少ない回転数で変速するよう、エクストロニックCVTの変速を最適化
・CVTのロックアップ解除車速を低下させ、燃料カット領域を拡大し、減速中の燃料消費を低減
・エンジンとの協調制御により、CVTの必要油圧を最適化し、伝達効率を向上
●車両エネルギー効率向上による燃費向上
・オルタネーター回生制御
減速時に、走行する車両の持っている運動エネルギーをオルタネーターが電気エネルギーに変換してバッテリーに蓄え(回生)、走行中及びアイドリング時にこの蓄えられたエネルギーを使用することによって、オルタネーターの稼動量を低減
・燃料ポンプ高効率化
燃料ポンプを高効率化させ、走行中の消費電力を削減し、オルタネーターの稼動量を低減
*1:グリーン税制適合車には、2008年3月31日までの新規登録車に対し、自動車取得税減税(自家用車の場合15,000円または7,500円の減税)、自動車税減税(登録翌年度から1年間、50%軽減または25%軽減)が適用される。「改良型HR15DEエンジン+エクストロニックCVT」搭載車は、最高額の軽減額32,000円(自動車税:17,000円、自動車取得税:15,000円)が適用される。
*2:クラウニング加工:カムの摺動部を凸形状とすることで、バルブリフターとの接触面積を小さくし、フリクションを低減
以 上