富士キメラ総研、調査資料「RFIDソリューションビジネスの将来展望 2007」を発表
『RFIDソリューションビジネスの将来展望 2007』
~2008年RFIDソリューション市場、本格的に立ち上がり950億円規模に拡大~
RFIDは「産業のコメ」とも呼ばれ、製造や物流ばかりでなく、ネットワークを介してモバイルやインターネット、デジタル家電と繋ぐことで、ユビキタス社会を実現するキーデバイスとなる。今後は爆発的に増加し、生活に根付いた情報インフラとなっていく。
マーケティング&コンサルテーションの株式会社 富士キメラ総研(本社:東京都中央区日本橋小伝馬町2-5 TEL:03-3664-5839 社長:表良吉)では、『RFIDソリューションビジネスの将来展望 2007』(A4版全232頁)をまとめた。本調査資料は、RFIDソリューション市場の主要参入企業の事業および市場展望を調査することと、RFIDソリューションビジネスを市場ごとに分類し、各市場の動向や、規模を調査することで、当該市場の全体動向の把握と今後の市場予測を行なうことを目的としている。
調査対象品目は、1)RFIDソリューション導入市場分野・・・9分野、2)RFIDソリューションビジネス主要参入企業・・・30社、3)RFID関連製品・・・3品目を対象としている。
RFID単体の主な装着対象は「モノ」となるが、RFIDリーダ・ライタ、プリンター、ネットワーク、データベース等の関連するソリューションとしては、まだ業界標準やアプリケーションの開発段階であり、事業モデルも確立されていない黎明期にある。2008年以降に市場は本格的に立ち上がり、市場が形成されることにより、大規模なRFIDシステムの導入にともなう、導入検証やコンサルティングなど「非ハードウェア」の比率も高まる。RFIDタグの周波数別では、13.56MHz、2.45GHz・無電池、UHF(800/900MHz帯)と周波数が分別されつつあり、それぞれの特性による適材適所での導入が進む。用途としてはFA、製造、物流に限定されず、IT消費財、医薬品、貴金属、衣料・雑貨、宅配便などの分野も、潜在的な市場となっている。国内のRFIDソリューションビジネス市場規模は、2006年406億となった。2008年には、954億と本格的に立ち上がると予測し、2012年には3,682億を予測する。
RFIDソリューションの使用される分野別では、製造分野、物流分野、流通・販売サービス分野を中心に医療・福祉、オフィス、公共・教育機関で使用されている。2006年現在では、製造部門の割合がトップの45.2%を占める。
製造分野では、主に工場の製造ライン・FA上での使用を対象としており、具体的には、部品やパレットにRFIDを装着し生産管理、作業効率の向上や保守管理等の用途で使われる。製造ラインの海外への移転にともない、国内の事業所・工場等は減少しているが、1事業所あたりの出荷額は過去最高を更新し、今後も旺盛な需要が見込まれる。2006年は184億円を見込み、2012年は745億と予測する。
物流分野では、物流業者、倉庫業者、宅配便などに使用されている。入出庫の管理、生鮮食品等の鮮度・品質管理等や、配送・仕分けの効率化の目的に使用される。2006年現在では、全体の市場に占める割合が、8.6%の35億円を見込む。今後、タグはダンボール等で枚数増加、システムの規模の拡大などが市場を牽引し、2012年には850億円、市場全体の23.1%を占めると予測する。
流通・販売・サービス部門では、外食産業、クリーニング業などで、RFIDシステムの導入が進む。流通・小売業で盗難防止等での活用や、購買動向・改善などを図るマーケティングデータとしてのデータベース化も進展する。2006年は69億円の市場規模を見込み、2012年には830億円と予測する。