キリンビバレッジ、2007年の事業方針を発表
2007年 キリンビバレッジ事業方針
キリンビバレッジ株式会社(社長 荒井克一)は、「2007年中期経営計画」の初年度にあたる本年の事業方針を策定しました。
記
キリングループは、長期経営構想「キリン・グループ・ビジョン2015」を実現するため、本年7月、純粋持株会社制を導入します。当社では、その第1アクションプランとなる「2007年中期経営計画」で、『新たな「競争力強化の3ヵ年」』をテーマに掲げ、従来の延長線ではない飛躍的な成長を実現し、国内ナンバー2に迫るポジションを目指します。
ブランド毎の市場特性に応じ戦略要素を柔軟に組み替え最適戦略を図るトータルマーケティングの強化や、キリンビール社のリサーチ・マーケティング力を飲料事業にも活用することで、画期的な商品開発や価値営業活動を実現し、競争優位な事業体制づくりを行います。国内・海外においてもキリングループでの綜合飲料グループ戦略を推進し、キリングループ各社と広範に渡るコラボレーションを有効活用していきます。
また、「お客様から見える品質」を共通価値とし、安心・安全な商品の提供だけでなくお客様との接点全てに「品質」を意識した活動を実践することにより、キリンブランドの価値向上につとめます。
(1)国内飲料事業
《2006年の概況》
清涼飲料市場は、対前年99%で着地した見込みです。カテゴリー別には、消費者の自然・健康志向を反映し、ミネラルウォーターや野菜飲料、そして「キリン 午後の紅茶」が牽引した紅茶飲料が伸長しました。
このような中、当社では、基盤ブランドを育成・成長させるためのトータルマーケティングを導入し、「キリン 午後の紅茶」「キリン ファイア」「キリン アルカリイオンの水」などを大きく伸長させ、基盤ブランドトータルで対前年10%の増率を達成しました。また、「KIRIN NUDA(キリンヌューダ)」など新ジャンル提案も行い、市場を上回る対前年3%増の1億8,450万ケースで着地しました。
《2007年の取り組み》
2007年清涼飲料総市場は、微増と予想しています。
トータルマーケティングをさらに高度化させ基盤ブランドの強化を図ると同時に、強みである商品開発力をいかして“自然・健康・本格・先進性”をキーワードに、話題性のある新商品や高付加価値商品を投入し、当社初の2億ケース突破を目指します。また、営業活動においては、キリンビール社と連携し「チームキリン」活動に取り組み、エリア主導の価値営業を展開することにより、多様化する市場に迅速に対応していきます。空白市場・自動販売機の開拓に注力し、販売基盤の強化を図ります。
◆基盤ブランドの戦略◆
・「キリン 生茶」
原料選びから製法まで「お茶の甘み」にこだわり高品質を追求した生茶にリニューアル。国産かぶせ栽培茶葉を100%使用。中でも甘みの強い玉露を丁寧に蒸しながら火を入れ、甘みを最大限引き出しました。「日本人は知っている。うまいは、甘い。」をテーマに広告活動を展開していきます。(別紙リリース参照)
・「キリン 午後の紅茶」
発売から20周年目を迎えた昨年、「ヘルシー価値」に転換したレギュラーシリーズと新しい美味しさを提案したスペシャルシリーズの相乗効果で対前年17%増と大きく飛躍した「キリン 午後の紅茶」。2007年は大人層の更なる拡大を目指し、「大人のヘルシーを、はじめよう」をブランドメッセージに活動します。ヘルシー志向を更に強め、ビタミンCを増量した「レモンティー」のリニューアル(別紙リリース参照)をはじめ、既存商品のブラッシュアップや新商品の投入によりさらに魅力的な商品群で展開します。
・「キリン ファイア」
昨年5月に発売した「キリン ファイア 挽きたて工房」シリーズが好調に推移し、過去最高となる2,820万ケースを記録しました。味覚評価に加え、製法にも「鮮度感のある、品質にこだわった商品」と高評価をいただいています。2007年は、さらに品質感をグレードアップし、抽出時間を従来より6時間短縮した「18時間以内抽出」を実現。もっと挽きたてのうまさにこだわった「挽きたて工房」シリーズにリニューアルを行います。
・「ウォーター商品」
「キリン アルカリイオンの水」は、昨年3月にキリンビール北陸工場で新たな製造ラインの稼動を開始し生産体制が整ったことを追い風に、戦略的にカバーアップを図り対前年39%増の1,900万ケースでの着地となりました。2007年は、ブランド価値と認知度の向上を目指し、7年ぶりとなるテレビCMを投入し2,000万ケースの大台突破を目指します。
輸入ナンバーワンブランド「Volvic」は、8Lサーバー展開や九州地区でフレーバードウォーター「Volvicフルーツキス」を販売するなど多様化する市場に合わせ新たな展開を開始しました。2007年は、九州地区での販売好調を受け、「フルーツキス」の全国販売を検討しており、更なるブランド力の強化を図ります。
◆その他商品の戦略◆
・アミノサプリ(4月上旬発売)
発売5年目を迎える「アミノサプリ」は、スポーツシーンで定着しているアミノ酸「BCAA(バリン・ロイシン・イソロイシン)」を1000mg配合し、スポーツ時にふさわしい後切れ良い美味しさに仕上げました。
また、日常の栄養補給として、「ローヤルゼリーのアミノサプリ」を新提案。ローヤルゼリーとアミノ酸が1本で手軽に摂取できます。
・KIRIN NUDA(キリンヌューダ)(3月中旬発売)
昨年発売し、無糖炭酸市場を牽引した「KIRIN NUDA(キリンヌューダ)」は、大人向けに品質感をアップさせ、リニューアル。500mlペットボトルに加え、飲食店など大人の集まる場所にスタイリッシュな300ml壜を新提案し、市場への定着を目指します。
・キリンレモン(3月下旬発売)
天然水を微炭酸で仕上げた「キリンレモンセレクト」が再登場。シチリア産レモン果汁を3%使用し、キレ良く爽やかに仕上げました。同時に、人気映画「パイレーツ・オブ・カリビアン3」(2007年5月25日公開)とのタイアップ商品を発売し、一気に市場を盛り上げます。
(2)その他事業の取り組み
海外飲料事業は、上海地区を中心とした中国市場で、昨年設立した「麒麟飲料(上海)有限公司」のアセプティックインラインブロー設備導入により高品質のペットボトル商品の製造を開始し、高付加価値差異化戦略の推進を図ります。また昨年進出したタイ市場では、生茶ブランドに新商品を投入するとともに販売網拡大につとめ、早期にキリンブランドの確立を目指します。
小岩井乳業社では、東京工場の果汁・清涼飲料ラインの新棟完成により好調な「トロピカーナ」などのチルド飲料の生産の増強を図ります。また「生乳100%ヨーグルト」など主要商品の強化を図り、小岩井ブランドの向上と事業基盤構築を目指します。
キリン・トロピカーナでは、100%果汁カテゴリートップブランドとして、「ホームメイドスタイル」をはじめとした基盤商品の安定的成長と付加価値のある商品の提供に努め、一層のブランド価値の向上を図ります。
2002年の設立以降、「キリン アルカリイオンの水」「Volvic」の両商品が業界平均を大きく上回る伸びで大躍進を続けるキリンMCダノンウォーターズ。水専門会社として「水」の持つ無限の価値をお客様に提供し、質・量ともに市場を牽引するリーディングカンパニーを目指します。
(3)社会との共生・CSR(社会的責任)の推進
環境面では、3月に発売する新「生茶」の当社オリジナル国産最軽量※12Lボトル「ペコロジーボトル※2」に、原材料を40%軽量化したロールラベルを採用します。また今後は、ペコロジーボトル全商品にロールラベルの採用拡大を図ります。ラベルを小さくすることで省資源化を実現し、さらにはがしやすくなり、空容器を分別排出する際のお客様の負荷を軽減しリサイクルの促進にもつながります。(別紙リリース参照)
自動販売機においても、地球温暖化係数が限りなく「0」に近い「ノンフロン冷媒機」を積極的に採用・展開するとともに、従来の自動販売機に比べ電力を著しく抑えた「ヒートポンプ機」も展開し、自動販売機の環境対策もこれまで以上に取り組みます。台数につきましては、ノンフロン冷媒機約4,000台(内ヒートポンプ機3,000台)、対前年比で約40倍の投入を計画しています。
昨年より本格的に開始した紅茶文化発信は、好評いただいている「茶の話」の巡回展示をキリンビール5工場(福岡・岡山・北陸・仙台・千歳)で開催するほか、紅茶研究家の磯淵猛氏の消費者向け「紅茶セミナー」を実施し、お客様とのダイレクトコミュニケーションの推進を図ります。
サッカー支援では、キリンビール社とともにサッカー日本代表を引き続き強力に支援するため、2007年から2015年までのオフィシャルスポンサー契約を2006年12月に更新しました。サッカーがより身近に楽しめるものとして広がっていくよう、サッカー文化の創造を目指し、日本サッカー界の更なる発展に貢献していきます。
※1 2006年12月現在
※2「ペコロジー」は、キリンMCダノンウォーターズ株式会社の登録商標です。
◇キリンビバレッジ 主力商品群販売動向
(※ 関連資料を参照してください。)
以上
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お客様相談室 0120-595955
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