横河電機、中国・大連に横河情報システムズのソフト開発拠点を設立
中国大連にソフトウェア開発拠点を新設
-情報系ビジネスの拡大に対応したオフショア開発拠点を本格稼動-
横河電機株式会社〔本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:内田 勲(本年4月1日付で海堀 周造が社長就任予定)以下当社〕は、情報ソリューションビジネスにおける100%子会社である横河情報システムズ株式会社〔本社:東京都渋谷区 代表取締役社長:山本 剛(本年4月1日付で富田 俊郎が社長就任予定)〕のソフトウェア開発拠点として、中国大連に横河情報システムズ独資の現地法人「横河信息系統(大連)有限公司」を本年4月1日に設立しますので、お知らせします。
当社は、創業以来、計測・制御・情報の3つの分野を中心として、お客様の企業活動全体の視点に立って、最新・最高の技術で、課題を解決するソリューションを提供するビジネスコンセプト「Enterprise Technology Solutions:ETS」を提唱し、このコンセプトに立脚した事業戦略を展開してまいりました。情報分野においては、お客様の経営のリアルタイム化に伴い、経営情報と製造現場の操業・運転情報を統合させ、迅速な経営判断を支援する情報システムのニーズが急速に拡大しています。これらのニーズに応えるために、当社は横河情報システムズとの一体オペレーションのもとで情報ソリューションビジネスを展開し、高品質で低価格の情報システムの開発に取り組んでおります。現在、横河情報システムでは、中国大連のパートナー企業と協力してソフトウェアの開発を進めておりますが、ソフトウェア開発業務の更なる効率化・高品質化を実現するために、このたび開発・保守サービス拠点として中国大連に横河情報システムズの出資で現地法人を設立することにいたしました。
新たに設立する「横河信息系統(大連)有限公司」では、中国東北地域の優秀なIT人材を活用し、新しいオフショア開発手法を確立することによって高品質のソフトウェアの開発を目指し、競争力の強化とコスト・パフォーマンスに優れたシステムを提供していきます。当面は、ソフトウェアパッケージの開発と日本で受注したシステム案件のソフトウェア開発を行い、第2ステップとして中国、韓国、台湾向けのシステムの開発に対応する「東アジア地域のソフトウェア開発センター」としての体制を整備していきます。設立時の人員は25名、2007年度中に100名、2010年には300名に拡大して行く計画です。また、ソフトウェア開発プロセスの組織能力発展度を評価する国際標準指標CMMI(Capability Maturity Model Integration)のレベル5を2009年までに取得します。
当社と横河情報システムズは、ETSビジネスコンセプトのもと、日本の製造業の「現場から経営までを直結する」ソリューションニーズの拡大に対応するために、ERPを核としたエンタープライズフルスイートパッケージから統合MESパッケージの開発・販売体制をさらに強化し、お客様の課題解決に向けた積極的な活動を展開します。
【 新会社の概要 】
1.会社名:横河信息系統(大連)有限公司
2.所在地:中国遼寧省大連市沙河区五一路269号202A
3.資本金:6万米ドル
横河情報システムズ株式会社(日本)による全額出資
4.董事長:富田 俊郎(横河情報システムズ 代表取締役社長)
5.総経理:武 崎(横河情報システムズ 経営企画部部長)
6.会社設立・営業開始:2007年4月1日
7.事業内容:ソフトウェアの開発と保守サービス
8.従業員数:設立時25人 2010年300人
以 上
●オフショア開発について
海外のソフトウェア開発企業や開発拠点に開発業務を委託することを指します。システム開発費が抑えられることから、人件費が安価でIT(情報技術)に関する技術水準が急速に上がっているインドや中国などが委託先として急成長しています。
●ETSについて
ETS(Enterprise Technology Solutions)は、お客様の視点に立ってお客様の企業活動全体を対象に総合的でハイレベルなソリューションを提案する横河電機のビジネスコンセプトです。企業活動全般を視野に入れ、効率化、省力化、コストダウンといったテーマを総合的に解決します。
●ERPを核としたエンタープライズフルスイートについて
ERP(Enterprise Resource Planning)は、ここでは、企業の会計、購買・販売、在庫、生産の基幹系業務(ERP)パッケージを指します。また、エンタープライズフルスイートは、ERPをベースにした拡張システムとして経営の品質と効率化を可視化する企業パフォーマンス管理(EPM:Enterprise Performance Management)、サプライチェーンマネジメント(SCM:Supply Chain Management)、顧客関係管理(CRM:Customer Relationship Management)などのビジネスアプリケーションを含めた経営管理システム全体を意味しています。
●統合MESについて
統合MESは、狭義のMESである製造実行管理システム(MES:Manufacturing Execution System)、プラント運転情報管理システム(PIMS:Plant Information Management System)、品質情報管理システム(LIMS:Laboratory Information Management System)、設備保全管理システム(CMMS:Computerized Maintenance Management System)などを統合して、製造工場全体を統合管理するシステムを指しています。
●CMMIについて
CMMI(Capability Maturity Model Integration)とは、ソフトウェア開発を中心としたプロセス改善の能力成熟度モデルを示したものとして、5つのモデルから構成されており、より高いレベルのCMMIを実現することにより、ソフトウェア開発を中心としたプロセスが改善されていくというものです。1999年、米国カーネギーメロン大学のソフトウェア工学研究所(CMU/SEI)によって開発されたソフトウェア開発プロセスの能力成熟度を評価・判定するモデルとして国際標準的な指標とされています。
●横河情報システムズについて
横河情報システムズは、横河グループの情報ソリューションビジネスの中核会社として製造業向けパッケージ開発からシステム構築、保守運用サポートで多くの実績を持つソリューションプロバイダーです。ERPなどのビジネスエリアからMESなどのプラントエリアまで各分野で実績のあるパッケージ製品をベースにエンタープライズレベルでのP2B(プラントtoビジネス)ソリューションを提供しています。
代表取締役社長:山本 剛(4月1日付で富田 俊郎が社長就任予定)
所在地:〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-25-3 あいおい損保新宿ビル
創 立:2003年4月1日
資本金:1億円(当社100%出資)
売上高:110億円(2005年度実績)、130億円(2006年度見込)
従業員数:670名(2006年10月1日現在)
その他詳細につきましては、 http://www.yokogawa.com/jp-yic/ をご覧ください。