新キャタピラー三菱、環境対応型エンジンを搭載した20トンクラスの油圧ショベル6機種を発売
20トンクラスの油圧ショベル6機種を新発売。
新世代環境対応型エンジン「ACERT(TM)」を搭載し
オフロード法に適合したクリーンな排出ガスを実現
新キャタピラー三菱株式会社(本社:東京都世田谷区用賀4丁目10-1、社長:広瀬正典、資本金:231億円)は、CAT(R)油圧ショベル300ファミリー「REGA(レガ)」Dシリーズの20トンクラス6機種をモデルチェンジし、4月20日から新発売します。
新発売するのは、中型の標準機CAT320D「REGA」(バケット容量0.8m3、運転質量20.3トン)、中型の汎用小旋回機CAT320D RR「REGA」(バケット容量0.8m3、運転質量22.7トン)、中型の超小旋回機CAT321D CR「REGA」(バケット容量0.8m3、運転質量23.0トン)および、それぞれの機種のロングクローラ仕様であるCAT320DL「REGA」(バケット容量0.9m3、運転質量20.9トン)、CAT320DL RR「REGA」(バケット容量0.9m3、運転質量23.3トン)、CAT321DL CR「REGA」(バケット容量0.8m3、運転質量23.5トン)の6機種。
6機種はそれぞれ、320D(L)「REGA」(発売開始2005年10月)、320D(L)RR「REGA」(同)、321C(L)CR「REGA」(発売開始2003年3月)のモデルチェンジ機です。
今回のモデルチェンジでは、排出ガスに含まれる有害物質を大幅に低減した新世代環境対応型エンジン「ACERT(アサート)」を搭載。オフロード法をはじめ欧米の排出ガス規制にも適合したハイレベルの環境性能を実現しました。また、従来機の高い生産性・操作性を継承しつつ、燃料生産性を約4%向上しエコノミーモード時の作業量を約5%向上させるなど、生産性をアップしました。さらに、エンジン各部に取り付けられた各種センサーの働きにより、万一の際のエンジントラブルを最小に抑える様々なエンジン保護機能を搭載し、信頼性も大きく進化させています。
320D(L)「REGA」/320D(L)RR「REGA」/321D(L)CR「REGA」の主な特長は次の通りです。
1.新世代環境対応型エンジン「ACERT」を搭載
(1)最先端のエレクトロニクス技術を駆使し、燃焼行程を効率的に制御することで、排出ガスを飛躍的にクリーンにした新世代環境対応型エンジン「ACERT」を搭載。これにより、オフロード法※1に適合します。
※1 オフロード法:特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律
(2)今回発売機種に搭載される「C6.4 ACERTエンジン」は、キャタピラーと三菱重工が両社の持つ技術を結集し開発された初の国産ACERTエンジンです。今回新たに燃料噴射システムにCATコモンレールシステムを採用。燃料噴射ポンプで約1,600気圧まで燃料を加圧し、約1,000万通りの噴射パターンがプログラミングされたエンジンコントローラADEM4により電子制御され、あらゆる回転数や負荷条件下でも最適な燃料噴射を実現します。
(3)321D(L)CR「REGA」は、メインアプリケーションであるトンネル工事向け仕様において、セラミックマフラを装着せずに、国土交通省トンネル工事用第3次基準値排出ガス規制をクリアしています(申請中)。
2.生産性の向上
(1)320D(L)「REGA」/320D(L)RR「REGA」は、ACERTの核となる技術である高圧燃料噴射と電子制御による細かい燃料噴射制御が相まって、従来よりも燃料生産性※2 を約4%向上しました。
また、燃費運転に大きく貢献するエコノミーモードでは、油圧ポンプの吸収トルクを最適化し、燃料生産性をほぼ同一レベルにキープしながら、時間あたりの作業量を約5%アップしました。
※2 単位燃料(リットル)あたりどれだけの作業量(トンまたはm3)を動かすことが可能かを示す指標
(2)321D(L)CR「REGA」は、他のDシリーズと同様に、従来機321C(L)CRに比べ、掘削力をさらにアップ(バケット:+6%、アーム:+7%)し、今まで以上にスムーズで力強い掘削作業を実現。
C6.4 ACERTエンジンの搭載と合わせ、時間当たり作業量を約6%、燃料生産性を約9%アップしました。
3.あらゆる作業条件下でもエンジントラブルを最低限に抑制するエンジン保護機能の搭載
(1)エンジンオイルが不足し、圧力が低下した場合や、冷却水が高温になった場合は、エンジン出力を制限しダメージを最小限に抑制します。
(2)寒冷時のオーバークーリングを防止するため、ローアイドルをアップさせるだけでなく、暖気されるまで燃料噴射タイミングを遅らせ、シリンダ内圧力も低減します。
(3)燃料噴射ポンプには、他社で採用されている燃料潤滑方式でなく、他のACERTエンジンと同様、エンジンオイル潤滑方式を採用。ガス欠による空吸いや粘度の低下した軽油の使用により燃料ポンプが焼付くリスクを抑えています。
※以下は添付資料を参照
以上