帝人化成、日本IBMなどと協力しポリカーボネート樹脂事業でSCMシステムを本格稼働
帝人化成が6カ国11社を結ぶグローバルSCMの稼働を開始
ポリカーボネート樹脂事業の効率化へ
帝人化成株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:佐野喜八郎)は、このたび日本アイ・ビー・エム株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:大歳卓麻、NYSE:IBM、以下日本IBM)とIBMビジネスコンサルティング サービス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長・椎木茂、以下IBCS)が協業により構築したシステムを採用し、本年4月より、主力であるポリカーボネート樹脂事業について、6カ国のグループ11社を結ぶグローバル・サプライチェーン・マネジメント(SCM)システムを本格稼働させました。
帝人化成は、2005年9月、主力であるポリカーボネート樹脂事業の運営を効率化することを目的に、各拠点間のグローバルな業務連携をスピーディーに行い、業務と経営の「見える化」を進めるためのグローバルSCMシステムの構築に着手しました。
その推進に当たり、IBCSバリューデリバリーセンターがコンサルティングサービスを提供し、日本IBMと協業して構築したシステムを導入して、このたびの本格稼働に至ったものです。
ポリカーボネート樹脂は、CDやDVDなどの光学ディスク、ヘッドランプやドアハンドルをはじめとする自動車部品などに使用されるエンジニアリングプラスチックで、世界需要は年率約7%という高成長が見込まれています。
中でも帝人化成のポリカーボネート樹脂「パンライトR」は、光学ディスク用途に圧倒的な強みを有しており、さらにガラス繊維や他の樹脂と複合化することで多様な機能を付加できるため、携帯電話やノートパソコンなど情報通信・AV・OA機器の筐体、自動車部品など様々な用途に採用されています。
新システムは、そのポリカーボネート樹脂を生産する日本、中国、シンガポールの3拠点と、オランダのテイジンカセイヨーロッパ、米アトランタのテイジンカセイ アメリカをはじめとする海外販社7社とを結ぶことになります。このシステムは、日本(東京)の本社を除く10拠点において、昨年10月より順次先行稼働を開始しており、このたび本社にあるポリカーボネート樹脂事業本部がネットワークに加わることで、グローバルSCMシステムが全面的に稼働することになりました。
今回のSCMは、生産された製品を世界中のお客様に供給するまでのすべての活動を連携させ、顧客満足度と業務効率を高い次元でバランスさせることが目的です。帝人化成では、全世界に配置したグループ会社をシステム統合し、グローバルな拠点間のロジスティクスならびにファイナンシャルプロセスを全体最適の観点から再構築しています。日本を機軸に世界各国の拠点をサプライチェーン統合することにより、新規開発の展開状況や重点戦略用途の販売状況などをグローバルに確認できるほか、各グループ会社間に存在する余裕在庫の削減など、輸送中の製品まで対象にしたリアルタイムの在庫管理を行えるため、グローバルレベルでの効率化が見込まれます。
新システムは、帝人化成の事業運営のノウハウと独自のサービス体制を盛り込み、IBCSでのプロトタイプ手法やSAPシステムの構築ノウハウを活用して、約12カ月間という短期間で日本以外の拠点における横展開が完了しました。
帝人化成は、今後、生産工場でのシステム充実を図るとともに、ポリカーボネート樹脂以外の事業もSAPに統合する予定です。
*IBMは、IBM Corporationの商標。
*その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
<ホームページ>
日本IBMトップページ:http://www.ibm.com/jp/
IBCSトップページ:http://www.ibm.com/bcs/jp/