古河電工、屋外向け冷媒用被覆銅管「サーモインビルメイトチューブ」を販売
屋外向け冷媒用被覆銅管「サーモインビルメイトチューブ(R)」を販売開始
―耐候性、強度を備えた被覆銅管で工期短縮・コストダウンが可能に―
古河電気工業はビル用マルチエアコンの配管に使用する屋外向け冷媒用被覆銅管「サーモインビルメイトチューブ(R)」(特許出願中)を開発し、2007年4月より販売を開始しました。業界初の高発泡一体成型技術により優れた耐候性、高強度の被覆を実現でき、ダクトなどの保護カバーが不要になりました。当製品を使用することによって、工期半減、材料費で10~20%のコストダウンが可能となりました。
2008年度には年間約20億円の売上を見込みます。
■ 開発の背景
近年、鉄、銅など金属全般の高騰により、ユーザーにとって資材調達コストの上昇が問題となっており、かつ現場職人が不足していることから工期の短縮が必要となっています。
これらのニーズに応えるべく開発されたのが「サーモインビルメイトチューブ(R)」です。従来は5倍発泡までだった一体成型発泡を13倍まで高め、耐候性、強度を備えた被覆を実現しました。当製品を使用することによって、ダクトなどの保護カバーが不要となるため、工期半減、材料費で10~20%のコストダウンが可能となりました。これは当社の持つ銅管と樹脂の技術力を融合した当社独自の新製品です。
■ 製品の特長
・耐候性:表皮層には特殊配合ポリオレフィン樹脂(注1)を使用し、耐候性に優れています。
・強度:表皮層には鳥害や配管施工時の引きずりにも対応する強度があります。
・耐熱性:被覆材の断熱層に発泡ポリプロピレン(注2)を使用し、高い断熱性能があります。
・無公害:表皮層、断熱層ともにノンハロゲン材を使用した地球環境にやさしい被覆銅管です。
・サイズ:従来製品と同様のラインナップ、銅管外径6.35~44.45mm対応しています。現状の断熱層肉厚は10mmですが、耐熱性にすぐれた肉厚20mm製品も近日発売予定です。
■ 語句説明
(注1) 特殊配合ポリオレフィン樹脂
ポリオレフィンとはポリエチレンやポリプロピレンといった合成樹脂を総称する言葉として一般的に使われています。
(注2) 発泡ポリプロピレン
ポリプロピレンとは、汎用樹脂の一種で、硬く耐熱性に優れ、熱伝導性が低いという特徴があります。