ヤマハ発動機、フルビジョン方式のコンパクトクリームハンダ印刷機を開発
コストパフォーマンスと操作性を追及した
ヤマハコンパクトクリームハンダ印刷機「YCP」 新開発
ヤマハ発動機(株)の社内カンパニーである「IMカンパニー」(カンパニープレジデント:加藤敏純、所在地:静岡県浜松市中区)は、ヤマハサーフェスマウンター(表面実装機)とのベストマッチングを図った、フルビジョン(画像認識)方式のコンパクトクリームハンダ印刷機「YCP」を新たに開発し、2007年7月1日より発売する。
クリームハンダ印刷機は、回路基板にチップなどの電子部品を搭載する前工程で、基板にクリームハンダ(ハンダの粉末にフラックスを加え、適当な粘度にしたもの)を印刷するもので、スピードと精度、フレキシビリティが求められている。
この「YCP」は、市場で信頼と実績を重ねた既存モデル「YVP-Xg(2002年4月発売)」と「YGP(2006年1月発売)」の特徴である優れた操作性を継承し、さらに小型化&コストパフォーマンスを追及したモデルで、市場の要求に応えた新型印刷機である。印刷性能及び操作性を維持しながらも高いコストパフォーマンスを実現し、コストの厳しい量産ラインのコスト低減を可能にしている。
なお、「YCP」は、4月24日から27日まで中国上海にて開催される電子機器製造業界向けの展示会、「NEPCON Shanghai 2007(日本名:ネプコン上海2007)」に出展する。
ヤマハコンパクトクリームハンダ印刷機「YCP」
※添付資料を参照
<名称> ヤマハコンパクトクリームハンダ印刷機「YCP」
<発売> 2007年7月1日
<価格> 11,600,000円(消費税含まず)
<初年度販売計画> 150台
<市場背景と製品の概要>
携帯電話や携帯型パソコンをはじめとする各種携帯端末機器、自動車制御機器等の電子機器製品の進歩はめざましく、それらを支える製造設備にも量的・質的な進歩が要求されている。特に量的な増加に対しては、中国や東南アジアでの実装生産が拡大し、製品の大幅なコスト低減圧力に伴い、生産ラインに対するコストダウンの要求が年々強まっており、個々の生産設備のコストダウンと柔軟かつ機動的な設備の運用(設備の移設や追加増強への適応力)が不可欠となった。
「YCP」は、このような生産現場からの要求に対応すべく、基板サイズとマスクサイズをMサイズに限定してマシンサイズをコンパクト化し、必要充分な機能と性能を選択することで、コストダウンを実現した。さらに、ヤマハ既存モデル「YVP-Xg」「YGP」の特徴である、優れた操作性を折り込み、カスタマー側での運用性(段取りの作業性)を向上させている。また、近年、印刷の信頼性向上のために導入が進んでいる、印刷後のハンダ形状検査機能もオプションで用意した。
「YCP」は、ヤマハの主力シリーズであるモジュール型高速マウンター「YGシリーズ」「Xgシリーズ」だけでなく、あらゆる表面実装ラインの先頭に配置できるコストパフォーマンスに優れた、コンパクトクリームハンダ印刷機である。
<製品の特徴>
(1)グラフィック目合わせ機能による、使い勝手の良い段取り性
基板とマスクの相対する位置を、基板カメラとマスクカメラでレイヤー合成し、位置合わせ状況が確認できる。これにより、印刷位置合わせパラメータの微調整が可能。
(2)信頼と実績を重ねたダブルスキージヘッド
一般的なウレタンスキージだけでなく、当社が開発したメタルスキージにも対応し、印刷品質が向上。
(3)高精度・高速印刷
印刷テーブルとフレームの剛性を高め、良好な印刷精度と版離れ性を確保。
(4)ハンダ検査機能
ヤマハ独自の自社開発デジタルカメラの性能アップと照明の改良、認識ソフトの改良により、ハンダ検査性能が向上。角チップ.QFP、BGA、CSPのハンダ不足・過多、ズレ・ブリッジに対する検査が可能。
(5)優れた機能性
・Mサイズマスク枠3種類にアダプター無しで即時変更可能なフレキシブル性を確保。
・マスク清掃用ロール紙の1回当りの使用量を削減することで、ハンダ清掃回数が増加。
・マシン外観、及び操作画面GUIをモジュール型高速マウンター「YGシリーズ」と共通化ることで、一貫ラインとしてのグラフィカルな操作性を実現。
・日英中の言語対応
<仕様諸元>
※添付資料を参照