NEC、「サービスプラットフォーム」のシステム構築ソリューションを販売
サービスプラットフォームソリューションの提供について
- 次世代のサービスシステムを実現する新たなソリューションの提供 -
NECはこのたび、「サービスプラットフォーム」のシステム構築を行うソリューションを体系化し、本日から販売活動を開始致します。
「サービスプラットフォーム」とは、企業がネットワークを活用して他の企業や個人、グループ企業などに対してサービス提供を行なう基盤となるシステムであります。
この「サービスプラットフォーム」は、携帯クレジットのような企業間連携により実現されるサービスや、IPテレビなどの映像サービス、更には映像・音声・データを駆使した新たなコミュニケーションサービスなどの様々なサービスを提供することを可能とします。NGNのような、広帯域・帯域保証・高度なセキュリティといった特長を持つ高品質なネットワークインフラの実現によって、「サービスプラットフォーム」の重要性が高まることから、NECではサービスプラットフォームソリューションを次世代のサービスシステムを実現するための新たなソリューションとして位置づけ、積極的な販売活動を展開してまいります。
NECは今回、「サービスプラットフォーム」の構築を進める企業に対して、これまでのOMCS(Open Mission Critical System)分野と、ITとNW技術を統合したIT・NW統合ソリューション分野での豊富なシステム構築実績を通じて培った様々なノウハウを、システムモデルやミドルウェア群で構成されるソリューションとして具現化・体系化し、新たに提供することと致しました。本ソリューションを活用することにより、高度なミッションクリティカル性(高信頼性、高機密性、高拡張性)と合わせ、大量のイベント(データ)を高速かつリアルタイムに処理する高速処理性能や、ITとNWのシームレスなサービス連携、企業間でのサービス連携などを実現する、NGN時代の新たなサービスプラットフォームの構築が可能となります。本ソリューションの提供にあたっては、NEC独自のノウハウを基に構成したシステムモデルを最大限に活用したシステム構築を行なうことで、ユーザニーズに応じてIT面とNW面から最適にチューニングされたシステムを短期間で効率的に構築することが可能となります。
NGNの実用化等を契機として、企業においてネットワークを活用した様々なサービス事業が拡大するのに伴い、自社の基幹システムをサービス指向型システムへ転換しようとする企業が増加するとともに、企業グループ内等で利用するためのサービスプラットフォームを新たに構築しようという動きが今後ますます活発になるものと見込まれております。NECでは、このような企業の既存基幹システムの再構築が本ソリューション提供の大きな機会であると考えており、今後は幅広い企業に対して積極的な提案活動を行い、本ソリューションの拡大を目指してまいります。
NECは、本ソリューションにおいて今後3年間で約8千億円の出荷を目標に事業を展開してまいります。
新ソリューションの特長は以下の通りであります。
1. ソリューション体系
ニーズに応じ「アプリケーションサービス領域」、「基本サービス領域」、「プラットフォームマネージドサービス領域」の3つの領域のソリューションを提供する。
(1)アプリケーションサービス領域
「コラボレーション」、「業種」(業種特有のサービス)、「映像」という具体的なアプリケーションサービスを提供するシステムの構築を行うソリューション
(2)基本サービス領域
「情報管理/活用」、「セキュリティ」、「コミュニケーション」など、業種を問わず共通的なサービス提供を行うシステムの構築を行うソリューション
(3)プラットフォームマネージドサービス領域
「自律型統合運用管理基盤」、「オンデマンドホスティング基盤」、「オンデマンドストレージ基盤」、「オンデマンドシンクライアント基盤」を組み合わせ、最適なマネージドプラットフォームサービスを提供するためのシステムを構築するソリューション
2. システムモデルとミドルウェアによるソリューション提供
NECの、これまでのOMCS領域やIT・NW統合ソリューション領域でのシステム構築実績を通じて培ったノウハウをシステムモデル、ミドルウェアとして具現化することにより、ユーザが提供するサービスに最適なシステムを効率的に構築することを可能としている。
(1)システムモデルの確立
ミドルウェア等のプラットフォーム製品の組み合わせにより構成されたシステム全体を処理形態単位に分割し(システムユニット)、このシステムユニットの組み合わせにより多様なシステムモデルを創造し、用途に応じ適用する。
イベントリアルタイム処理システムモデル、モバイルサービスシステムモデル等のサービスシステムモデルを複数確立しており、高速処理性能、高度なミッションクリティカル性、ネットワークとの密接な連携性等を具備したサービスプラットフォームの構築が可能。
また、これらのシステムモデルの活用・組み合わせにより、提供するサービスのビジネスモデルに合致した最適なシステムの効率的な構築が可能となっている。
加えて、「システムモデル検証センター」(仮称)を新設し、本センターにおいて新たなシステムモデルの開発・評価を行う。
(2)ソリューションを支えるIT・NWミドルウェア群
NECがIT・NW統合ソリューションの提供を通じて蓄積した知見をミドルウェアとして以下の6つの領域で開発、整備した。
1)サービス実行基盤 2)ユビキタスサービス 3)情報管理サービス
4)運用管理 5)仮想化 6)ネットワークサービス
同時に、アライアンスベンダーの製品もこの体系に応じ選定を行い提供する。
3. コンサルティングサービスの提供
効果的かつ効率的なサービスプラットフォームの構築・利用に向けて、
・ 業界連携、業際新サービス等のビジネスモデル提案を行うビジネスコンサルティング
・ 新しいビジネスモデルを実現するための安心・安全なシステム構築に向けたシステムアーキテクチャ、処理方式を提案するシステムコンサルティング
を提供する。
ビジネスコンサルティング、システムコンサルティングの提供にあたり、NECプロフェッショナル認定制度を活用し、NECグループ全体で、高度な専門性を有するプロフェッショナルを増強し3年後に100名体制を構築する。
近年、ユビキタス社会の到来とともに、高性能なネットワークインフラを活用した新たなサービスを広範に他の企業等やコンシューマに提供しようとする企業や、流通と金融、放送と映像といった業種間連携の仕組みにより新たなビジネスの創出を目指す企業が増加しつつあります。NGNの実用化は、このような取り組みを大きく加速させるものであり、今後はこうした企業においてシステム構築やサービス利用に関するニーズが大きく拡大するものと見込まれております。また、このような動きとともに、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に基づくシステムへのニーズは飛躍的に進展し、ESB(Enterprise Service Bus)を活用した各種サービス連携(Webサービス)を実現することのできる基盤システムの構築が本格化してまいります。
同時に、株のネット取引や携帯電話による決済、RFIDによる商品・部品のトレース、グローバルなSCMシステムの本格活用などにより、企業システムにおいてネットワークの随所で大量に発生するデータの適切な処理が求められることから、企業の基幹システムも大きな変革を遂げることが予想されております。処理すべきデータ量が急激に増加することに伴い、従来のバッチ(一括)処理システムをリアルタイム(即時応答)処理システムへ変更するなど、企業の基幹システムそのものを再デザイン、再構築する機運も高まっております。
今回の新ソリューションは、このような市場動向を背景に、NECがこれまで培ってきた、IT・NW両領域に渡る技術力・ノウハウ等を結集し提供するものであります。
NECでは今後とも、ミドルウェアを中心としたプラットフォーム製品の強化、海外ベンダーとのグローバルアライアンスによる事業拡大等、本ソリューションの継続的な強化を進めてまいります。
◆本件に関するお客様からのお問い合わせ先
NEC マーケティング本部
電話:(03)3798-6736