横河電機、「ネットワークベース生産ソリューション STARDOM」の機能強化版を発売
「ネットワークベース生産ソリューション STARDOM(スターダム)」機能強化版発売のお知らせ
横河電機株式会社(本社:東京都武蔵野市 代表取締役社長:海堀 周造)は、「ネットワークベース生産ソリューション STARDOM」の表示機能などを向上させた機能強化版を開発、4月25日から販売を開始します。
今回の「STARDOM」の機能強化では、自律型コントローラの情報発信機能の充実(グラフィック機能)を図り、設備の運転状況をこれまでより直感的に把握できるようにしました。これにより、視認性・操作性が向上し、さらに広い産業分野で活用できるようになりました。
また、パソコンのCPUの高速化技術であるマルチプロセッシング対応としたことで、最新の高速・高機能パソコンを利用できるようになりました。
◆機能強化の背景
「STARDOM」は、制御、操作、監視などの機能別のコンポーネントを組み合わせてネットワーク経由で監視制御システムを構築するオープンネットワーク制御システムです。分散型制御システム(DCS)の信頼性の高さと、プログラマブルコントローラ(PLC)の汎用性・経済性を兼ね備えています。特に、広い範囲に設備が分散する原油・ガス掘削現場や、高度な安全性が要求される石油精製・石油化学などの分野で多くの納入実績があります。
現在、ファインケミカルや半導体素材、食品、薬品などの分野では、PLCを使った計装システムの採用が広がっています。これらの分野ではDCSのような大規模な制御システムを必要としませんが、PLCベースでありながらDCSに匹敵するような高い信頼性、情報処理能力、ネットワーク能力を備えた制御システムが求められています。
また、近年のパソコンの高機能化に伴い、より高速・高機能なパソコンを使ってシステムを構築したいというニーズが高まっています。
当社は、このようなニーズに対応するため、「STARDOM」の機能を強化しました。
◆強化した機能の概要
1.グラフィック機能の強化
従来の「STARDOM 自律型コントローラFCN/FCJ」の情報発信機能による表示は数値中心でしたが、今回機能強化したグラフィック画面では、監視対象設備の画像上にバルブやセンサなどの稼動状態やプロセスデータを表示できます。これにより、設備の状況を直感的に把握しやすくしました。
2.マルチプロセッシング対応
パソコンの世界では、より高速な演算処理を実現するデュアルコアプロセッサ※やハイパースレッディングテクノロジー米といったマルチプロセッシング化が始まっています。これらの技術に対応できるよう自社のSCADA※ソフト「VDS/ASTMAC」を改善しました。これにより、処理能力の高い最新パソコンを利用した制御システムの構築が可能になりました。
※SCADA:Supervisory Control And Data Acquisition 監視制御およびデータ収集システム
※デュアルコアプロセッサ:ひとつのチップ上に2個のCPUを搭載し、並列処理による高速化を図ったプロセッサ
※ハイパースレッディングテクノロジー:1個のCPUを、論理的にあたかも2個のCPUであるかのように動作させる技術。
【 主な市場 】
●石油、化学、鉄鋼、紙・パルプ、ファインケミカル、半導体素材、食品、薬品などの製造分野における中小規模プロセス系プラント
●油田、ガス田の開発、上下水道などの広域分散設備
【 用 途 】
各種生産設備の操作、監視、制御全般
【 STARDOM全体での販売目標 】
2007年度 自律型コントローラ 1200システム
監視制御ソフトウエア 1500システム
以上
*詳細は、こちら( http://www.yokogawa.co.jp/stardom/stardom-index.htm )