日本TI、車載向けに入力電圧の昇降圧が可能なDC/DCコンバーターを発表
日本TI、車載向けに入力電圧の昇降圧が可能なDC/DCコンバータを発表
~安定した出力電圧を供給、電源設計の簡素化を実現~
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、昇降圧を自動的に切り替え、出力電圧を5Vで安定的に供給できる車載向けDC/DCコンバータ、『TPIC74100-Q1』を発表しました。同製品は1.5Vから最大40Vと広範囲の入力電圧幅において、電圧が過渡的に低下した場合にも、5Vの電圧を安定して供給でき、自動車メーカの厳しい要件にも対応します。またコンバータ単体で昇圧、降圧の両機能を備えるため、電圧調整の外付けコンポーネントを排除でき、設計の簡素化を実現します。さらにクロック・モジュレータを搭載し、可変調のスルーレート制御を行うことで、EMI(電磁障害耐性)を最小限に抑えます。
本件に関する詳細はhttp://focus.tij.co.jp/jp/docs/prod/folders/print/tpic74100-q1.htmlより参照できます。
自動車に搭載されるECU(車載向け電子制御装置)の点数は増加傾向にあり、その制御方法も複雑化しています。また要求される電力消費量の上昇に伴い、車載向け電源管理ICには、高効率化と安定的な電圧供給の双方が求められています。新製品『TPIC74100-Q1』は、こうした市場のニーズに対応してTIが新たに開発した、自動車専用のDC/DCコンバータです。
【 主な機能 】
●スイッチモード制御
- 5V +/- 2%,ノーマルモード
- 5V +/- 3%,低電力/クロスオーバーモード
●AM周波数帯外でのスイッチ周波数 440 kHz(標準)
●入力動作帯域 1.5V - 40V(Vドライバ)
- 1-Aロードカレント機能
- 200-mA ロードカレント機能 入力電圧2Vまで(Vドライバ)
- 120-mA ロードカレント機能 入力電圧1.5Vまで(Vドライバ)
●シャットダウン/低電力動作モードにより暗電流の最適化が可能
●デグリッジ・タイマとシステムへの信頼性を高める遅延時間の設定が可能な2つのリセット機能
●プログラマブルアラーム機能により任意の電圧設定による低電圧検出とアラーム出力
●有効な熱管理のための熱設計に効果的な放熱特性の高い表面実装パッケージ
【 ターゲット・アプリケーション 】
車載環境下において安定的な電源供給が必要なネットワーク制御システム
-パワートレイン制御
-シャシー制御
-安全走行制御
-ITS
【 価格と供給について 】
『TPIC74100-Q1』DC/DCコンバータは現在量産出荷中です。日本TIおよび販売特約店から、20ピン HTSSOP PowerPAD?パッケージで供給されます。1,000個受注時の単価は参考価格で1.70ドルです。
【 車載向け市場におけるTI 】
TIの車載向け製品は、パワートレインからブレーキ、オーディオ、インフォテインメントにいたるまで幅広いシステム領域に広がっており、カー・エレクトロニクスの進展を後押ししています。なおTIは世界各国36ヶ所の事業拠点において、ISO/TS16949:2002認証を取得済みです。
その他TIの車載向け製品の詳細については、同社のホームページ(http://www.ti.com/automotive 英語)をご参照ください。
*PowerPADはテキサス・インスツルメンツの商標です。その他全ての商標ならびに登録商標はそれぞれの権利者に帰属します
【 テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて 】
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、グローバルな半導体企業であり、デジタル家電、ワイヤレス市場などに向けたDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)とアナログICを中核とするトータル・ソリューションを提供しています。そのほか、教育関連テクノロジーを展開、世界25ヶ国以上に製造・販売拠点を持っています。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における大手の外資系半導体サプライヤです。資本金は362億5,000万円です。大分県日出、茨城県美浦に生産工場があり、茨城県つくばと神奈川県厚木にテクノロジー・センターがあります。 TIに関する情報はインターネットでも発信しています。
【 読者向けお問い合わせ先 】
日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
プロダクト・インフォメーション・センター(PIC)
URL:http://www.tij.co.jp/pic/
以 上