小田急電鉄、2007年度の鉄道事業設備投資計画概要を発表
2007年度の鉄道事業設備投資計画
輸送サービスの向上に512億円
小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区社長:大須賀頼彦)では、お客さまに安心、便利、快適にご利用いただくため、鉄道事業の設備増強を積極的に進めています。2007年度も「輸送力の増強」「安全対策の強化」「サービスの向上」「環境対策の推進」を4本の柱に、総額512億円(自社工事455億円、鉄道建設・運輸施設整備支援機構工事57億円)にのぼる設備投資を実施します。
2007年度の鉄道事業設備投資計画の概要は、次のとおりです。
記
1.輸送力の増強
ラッシュ時の混雑の緩和や所要時間の短縮など、快適な輸送サービスを実現するため、今年度も総額114億円を投資し「輸送力の増強」に向けた取り組みを実施します。
・ 複々線化事業の推進(東北沢~和泉多摩川間10.4km)
現在工事中の東北沢~世田谷代田間(1.6km)では、今年度も引き続き、1日も早い完成を目指し工事を進めます。この区間は2013年度の完成を予定しており、完成後は、朝のラッシュピーク時間帯に列車の増発による混雑の緩和や、さらなる所要時間の短縮が可能となります。
(複々線化事業の進捗状況は別紙をご参照ください。)
・ 和泉多摩川~向ヶ丘遊園間(1.4km)改良工事
複々線化事業の効果をより一層発揮させるため、多摩川橋梁部分を複々線化するとともに、登戸~向ヶ丘遊園間を上り2線、下り1線の3線化とすることで、上り方面に対して複々線化と同等の輸送効果を発揮させることができます。今年度中に下り線を切り替え、登戸駅の下り専用ホームの使用を開始します。工事の完成は、2008年度を予定しています。
2.安全対策の強化
・ 踏切の安全性向上
踏切保安装置の故障による事故などを未然に防止するため、電気司令所などで踏切保安装置の動作状態をリアルタイムに集中監視できるシステムを2008年度末までに導入します。
また、踏切内で車にエンストなどが起こった場合、踏切に設置された非常ボタンを押すことにより、接近する列車に異常を知らせて緊急停止させる「踏切支障報知装置」を車の通行できるすべての踏切に設置完了していますが、車の通行しない踏切についても今年度中に19カ所設置し、全踏切への設置が完了する予定です。
・ D-ATS-P(※)の導入
列車運行の安全性を一層高めるため、現在使用しているATSに替え、連続的で細かい速度制御により、急曲線、分岐器、下り勾配などの制限速度の設定が可能となるD-ATS-Pの全線設置を目指してシステム構築を進めていきます。
(※) D-ATS-P:Digital Automatic Train Stop Pattern の略
・ 運転状況記録装置の設置
事故が発生したときなどに情報を活用できるよう、列車の速度やブレーキなどの運転状況を記録する装置を新造車両などに順次設置していきます。
・ 海老名~厚木間高架化工事
今年度中に海老名~厚木間で道路との立体交差が完了し、2カ所の踏切を廃止します。
* 以下、詳細は関連資料「オリジナルリリース」を参照して下さい。