STマイクロ、カスタマイズ可能なミックスド・シグナルLSIを発表
STマイクロエレクトロニクスは、市場初のカスタマイズ可能な
モーション制御/パワー・マネージメント用ミックスド・シグナルLSIを発表
STマイクロエレクトロニクス(http://www.st-japan.co.jp/、NYSE:STM、以下ST)は、各種のアナログ機能を搭載し、プリンタ、ファックス、POSシステム・アプリケーション向けのユニークなソリューションとなる、コンフィギュラブルでカスタマイズ可能な業界初のICを発表しました。
S.A.B.Re(Structured Architecture of Bridges and Regulators)(TM)と呼ばれるこの新しいデバイスは、多くの柔軟性を持ち、開発コストの低減と製品化までの時間短縮を同時に実現します。
S.A.B.Reソリューションは、プリンタ、スキャナ、およびその他の組込み制御アプリケーション用途でカスタマイズ可能なデジタル・エンジンであるSTのSPEAr(Structured Processor Enhanced Architecture)ファミリを補完するもので、コンフィギュラブルでカスタマイズが容易であるというコンセプトをアナログ領域にまで広げます。SPEArとS.A.B.Reを組み合わせることで、市場初のカスタマイズ可能なプリンタ・プラットフォームを実現できます。
STのS.A.B.Reデバイスは、モータ・ドライバ、レギュレータ、アナログ/デジタル・コンバータ、オペアンプ、ボルテージ・コンパレータをはじめとする、コンフィギュラブルでカスタマイズ可能な多くの機能を集積しています。S.A.B.Reデバイスは独自の柔軟性をもち、迅速かつ容易に特定アプリケーション固有のニーズに対応可能です。
シリアル・インタフェースまたは汎用I/Oを介してプログラムすることにより、ある特定のアーキテクチャ変更が可能です。これに加え、特定のマクロ機能を実装したメタル層が、さらに複雑な機能のカスタマイズを可能にします。
メタル層によるカスタマイズはシリコンの能動部品の変更を伴わないため、ミックスド・シグナル回路における問題の大きな原因である、不要な寄生効果が発生するリスクを最小限に抑えます。
S.A.B.Re ICは、主にプリンタ・アプリケーションのモーション制御および電源用に開発されたものです。従来のモータ・ドライバやスイッチング・レギュレータと大きく異なる特徴は、STのデバイスが「マスタ」として機能し、デジタルICスイッチをオンにするまでの専用のプログラマブル・パワーアップ・ルーチンによって、アプリケーションの電力セクション全体を管理する点です。STのS.A.B.Reは、その柔軟性により、幅広い産業分野の大電力・高電圧アナログ/モータ制御アプリケーションに対応します。
コンピュータ・システム部門ジェネラル・マネージャのVittorio Pedutoは、次のようにコメントしています。「STのS.A.B.Reは、モーション制御およびパワー・マネージメント・アプリケーション向けの各種のアナログ機能を搭載した業界初のソリューションです。フルカスタム設計アプローチの数分の1の時間とコストで専用製品の柔軟性を実現し、高度にコンフィギュラブルでカスタマイズが可能なデバイスをユーザに提供します。」
STのS.A.B.Re ICの主要コンポーネントは、スイッチング・レギュレータまたは電力チャージとしても機能する4つのコンフィギュラブル・ブリッジ、可変電圧バック・スイッチング・レギュレータ、スイッチング・レギュレータ・コントローラ、リニア・レギュレータ、マルチチャネル・コンフィギュラブル9bit A/Dコンバータ、2つのオペアンプ、双方向シリアル・インタフェース、および7つの汎用I/Oです。
S.A.B.Reは超低消費電力で、パワーオフ・モードでの電力損失が最小限であるため、国際エネルギースタープログラムなどの省エネ・プログラムの要求事項にも適します。
S.A.B.Re ICは現在、サンプル出荷中で、量産開始は2007年第4四半期の予定です。価格は、大量受注時で単価約2.20ドルから2.50ドルの範囲です。
S.A.B.Reの詳細情報は、以下のアドレスからもご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p2160p.html
*S.A.B.Reは、STの商標です。
【 STマイクロエレクトロニクスについて 】
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2006年の売上は98.5億ドルで、純利益は7億8200万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人:http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語):http://www.st.com
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